クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2019 第1ステージフランスアルプスを走る8日間、初日はボアッソンハーゲンが集団スプリントを制して優勝

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 フランス東部、アルプスに面したドーフィネ地方を舞台にしたUCIワールドツアー「クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ」が6月9日に開幕した。初日は山岳で絞られた60人あまりのメイン集団でのゴールスプリントを、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)が制して優勝。総合リーダージャージのマイヨジョーヌに袖を通した。

ピュアスプリンターが脱落したメイン集団でのゴールスプリントを、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)が制して優勝 Photo: STIEHL / SUNADA

ツール・ド・フランスを占う前哨戦

 5月のジロ・デ・イタリアが終了し、サイクルロードレースは7月のツール・ド・フランスに向けての動きが活発化する。そんな中で行われるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネは、ツールでおなじみのアルプスの峠をいくつもこなし、ツールと同じASOが主催であることも相まって、例年ツールの前哨戦として位置づけられている大会だ。

地元フランス期待のティボー・ピノ(左から3人目)を擁するグルパマ・エフデジ Photo: STIEHL / SUNADA

 今年も過去ツール総合4勝のクリストファー・フルーム(イギリス、チーム イネオス)を始め、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)、ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)、リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)、トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ)といった、ツール総合表彰台を争う豪華メンバーが出場している。

 第1ステージはオーリヤックからジュサックに至る142kmで行われた。スタートしてすぐに1級山岳を越え、その後も4級、3級、2級、2級の計5つのカテゴリー山岳をこなす。終盤は約27kmの周回をおよそ2周してのゴールとなる。比較的スプリンター向けとされたコースだが、ラスト20kmまで続く上りをこなしきらなければ、そもそも勝負のスタートラインに並ぶことすらできない。

ピーダスンが初日の山岳賞ジャージ

 レースはスタートしてすぐに6人が抜け出した。オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアール)、ジュリアン・ヴェルモート(ベルギー、ディメンションデータ)、ファビアン・ドゥベ(フランス、ワンティ・ゴベール)、マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ プロチーム)、ニクラス・イーグ(デンマーク、トレック・セガフレード)、カスパー・ピーダスン(デンマーク、チーム サンウェブ)による6人の逃げ集団は、すぐにメイン集団から2分の差を許された。

山岳賞ジャージを獲得したピーダスン Photo: STIEHL / SUNADA

 メイン集団はボーラ・ハンスグローエ、ミッチェルトン・スコットといった、スプリンターを抱えるチームがコントロール。タイム差は最大でも3分台に抑えられた。途中の山岳ポイントは、5つのうち4つまでをピーダスンが先頭で通過し、初日の山岳賞ジャージ獲得を決めた。

 ゴールまで残り30kmでタイム差は1分半。先頭からはヴェルモートが脱落し、先頭は5人でラスト18kmを頂上とする最後の2級山岳に入った。上り途中でイーグ、ピーダスン、ドゥペも遅れ、先頭はナーセンとコルトニールセンに絞られた。

 一方のメイン集団では、上り途中からドゥクーニンク・クイックステップ勢がペースアップし、集団は一気に総合争いをする有力勢を中心とした精鋭集団へと絞られた。この動きでピュアスプリンターたちは軒並み脱落。まだ大会初日とあってけん制の動きからペースは落ち着いたが、その隙を突いてビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)がメイン集団から先頭へのブリッジを成功させた。

逃げ切りはならず、スプリント争いに

この日3位に入り新人賞ジャージに袖を通したワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)。シクロクロスでは過去3度の世界チャンピオンに輝いている Photo: STIEHL / SUNADA

 先頭に合流したランブレヒトは、最後の2級山岳を先頭で通過。ナーセンとコルトニールセンも息を吹き返し、一時は15秒ほどに縮まったメイン集団との差は、下りで再び開きラスト10kmで約35秒。逃げ切りの可能性も見えたかのようにも思えたが、メイン集団も追走の手は緩めなかった。

 結局逃げの3人は、ラスト600mで集団に吸収。慌ただしくスプリント態勢へと移る中で、ドゥクーニンク・クイックステップがジュリアン・アラフィリップ(フランス)のけん引でフィリップ・ジルベール(ベルギー)を先頭へと押し上げた。しかし最終コーナーから一気に前に出たボアッソンハーゲンが、そのままの勢いでジルベールをかわして先頭でゴールした。2位はジルベール、3位にはワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が入った。

 第2ステージは中央山塊ならではの細かいアップダウンをこなす180kmで行われる。1級山岳はないものの、合計8つものカテゴリー山岳が設けられる。終盤2つの2級山岳でレースがどう動くかに注目だ。

初日を制したボアッソンハーゲン。総合リーダージャージと、ポイント賞リーダーも獲得した Photo: STIEHL / SUNADA

第1ステージ結果
1 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) 3時間24分33秒
2 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +0秒
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
4 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
5 グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
6 ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
7 ヨーナス・コッホ(ドイツ、CCCチーム)
8 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム)
9 ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
10 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム イネオス)

個人総合
1 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) 3時間24分23秒
2 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +4秒
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) +6秒
4 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +10秒
5 グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
6 ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
7 ヨーナス・コッホ(ドイツ、CCCチーム)
8 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム)
9 ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
10 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム イネオス)

ポイント賞
1 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) 25 pts
2 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) 22 pts
3 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 20 pts

山岳賞
1 カスパー・ピーダスン(デンマーク、チーム サンウェブ) 18 pts
2 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ プロチーム) 13 pts
3 ファビアン・ドゥベ(フランス、ワンティ・ゴベール) 10 pts

新人賞
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 3時間24分29秒
2 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +4秒
3 グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)

チーム総合
1 ワンティ・ゴベール 10時間13分39秒
2 チーム イネオス +0秒
3 ロット・スーダル

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