Jプロツアー第8戦今村駿介が「やいた片岡ロード」で今季2勝目 窪木一茂が2位でブリヂストンがワン・ツー

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 国内最高峰のロードレースツアー、Jプロツアー第8戦「第3回JBCFやいた片岡ロードレース」が6月9日、栃木県矢板市の石関周辺に設定された1周10.7kmの特設周回コースを8周する85.6kmで争われ、終盤に形成された7人の先頭集団から残り500mで飛び出した今村駿介(チーム ブリヂストンサイクリング)が今季Jプロツアー2勝目となる優勝。2位にはチームメートの窪木一茂が入り、チーム ブリヂストンサイクリングは第5戦宇都宮ロードレースに続きワン・ツーフィニッシュを達成している。

ワン・ツーフィニッシュを達成した今村駿介(右)と窪木一茂(ともにチーム ブリヂストンサイクリング)が互いの健闘を称え合う Photo: Nobumichi KOMORI

駅前ロータリーがコースの一部に

 Jプロツアー栃木ラウンドの2日目となるやいた片岡ロードレースは、JR片岡駅西口の駅前ロータリーもコースの一部という好立地が魅力のレース。コースはその駅前ロータリーのほか、道幅の狭い農道や3km地点から始まるアップダウン区間など変化と起伏に富んだレイアウトで、例年、常に集団が伸び縮みするサバイバルな展開を生んでいる。また、予報ではレース終了時間頃から降るとされていた雨がスタート前から降り始め、さらなるサバイバルな展開となることも予想された。

駅前ロータリーがコースになるレースは全国探しても例を見ない Photo: Nobumichi KOMORI
JR片岡駅前に色とりどりのチームカーが集結する Photo: Nobumichi KOMORI
スタート前に開催地である矢板市の齋藤淳一郎市長と記念撮影が行われた Photo: Nobumichi KOMORI

 レースはニュートラル区間を終えて正式スタートが切られた直後から、激しいアタック合戦の展開に。ランキング上位につけるUCIコンチネンタルチーム勢を中心に何度も集団から飛び出す動きが見られるもなかなか決定的な逃げとはならない時間帯が続いたが、3周目のアップダウン区間を終えるとホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)、鈴木譲と鈴木龍(ともに宇都宮ブリッツェン)、木村圭佑(シマノレーシング)、孫崎大樹(チーム ブリヂストンサイクリング)、津田悠義(日本ナショナルチーム)という6人の逃げ集団が形成された。

レース序盤は激しいアタック合戦が続いた Photo: Nobumichi KOMORI
レース前半、6人の逃げ集団が形成 Photo: Nobumichi KOMORI

那須ブラーゼンの動きでレースは振り出しに

 一方のメイン集団は、逃げに選手を送り込めずホームレースで見せ場を作りたい那須ブラーゼンが先頭に立ってコントロールを開始。集団のペースを上げて逃げ集団とのタイム差を縮めていき、5周目で逃げ集団をキャッチしてレースを振り出しに戻して6周目へと入った。

メイン集団はホームレースで見せ場を作りたい那須ブラーゼンが先頭に立ってコントロール Photo: Nobumichi KOMORI
逃げ集団を吸収したメイン集団がスタート・フィニッシュ地点に向かう Photo: Nobumichi KOMORI

 振り出しに戻ったレースは再びアタック合戦に。アップダウン区間でフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)、その後の県道で中井唯晶(シマノレーシング)と近谷涼(チーム ブリヂストンサイクリング)が集団から先行するが、いずれも集団には容認されず吸収されて残り2周となる7周目へ。するとアップダウン区間でのオールイスアルベルト・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)の攻撃をきっかけに7人の選手がメイン集団から先行する展開になった。

窪木マークの集団から今村がアタック

 アウラール、トリビオ、今村、窪木に、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、横山航太(シマノレーシング)、渡辺歩(日本ナショナルチーム)という7人の先行集団は、各チームのエース級の選手が入ったこともあり先頭集団と呼べる状況。後続の集団は追うべき理由と脚を持つチームがないこともあって、最終周となる8周目に入る段階で40秒ほどにタイム差が拡大。勝負は先頭集団の7人に絞られることになった。

終盤にできた7人の逃げ集団がそのまま勝ち逃げする展開に Photo: Nobumichi KOMORI

 そうなると、先頭集団の中でも勝利に向けた動きが見られるようになり、渡辺がアタックを仕掛ければそのカウンターでアウラールが抜け出すなど活性化。しかし、決定的な抜け出しとなる動きにはならず、また、若干の牽制の動きも見られたこともあって、勝負は小集団でのゴールスプリントになることが濃厚かと思われた。しかし、ゴールまで残り500mを切ろうかというタイミングで、今村がアタック。スプリントになればチームメートの窪木がいるという状況でほかの選手たちが一瞬躊躇した隙に、今村は逃げ切るだけのリードを奪うことに成功し、そのまま先着してフィニッシュ。後続のゴールスプリントもチームメートの窪木が制して、チーム ブリヂストンサイクリングがワン・ツーフィニッシュを達成した。同チームのワン・ツーフィニッシュは5月11日の第5戦宇都宮ロードレースに続き今季2回目。この時も先頭集団にいる窪木が警戒される中で今村が飛び出して優勝という同じパターンだった。

残り500mで集団から飛び出した今村駿介(チーム ブリヂストンサイクリング)が今季2勝目を飾った Photo: Nobumichi KOMORI

 この結果、ツアーリーダーの証であるプロリーダージャージは、この日3位に入り同4位の岡をポイントで逆転したアウラールが奪取。23歳未満でランキングトップの選手が着用するネクストリーダージャージは優勝した今村がしっかりキープしている。

表彰式。左から2位の窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)、優勝の今村駿介(チーム ブリヂストンサイクリング)、オールイスアルベルト・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) Photo: Nobumichi KOMORI
プロリーダージャージは岡篤志(宇都宮ブリッツェン)からオールイスアルベルト・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)に、ネクストリーダージャージ は今村駿介(チーム ブリヂストンサイクリング)がキープ Photo: Nobumichi KOMORI

 次戦、第9戦は6月15日、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターで「群馬CSC交流戦6月大会」が開催される。このレースはJプロツアー選手とJエリート選手との交流戦としても位置付けられており、普段のJプロツアーとはまた違った展開になることが期待される。

やいた片岡ロードレース結果
1 今村駿介(チーム ブリヂストンサイクリング) 1時間58分30秒
2 窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) +0秒
3 オールイスアルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)
4 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
5 横山航太(シマノレーシング) +1秒
6 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +4秒
7 渡辺歩(日本ナショナルチーム) +4秒
8 中井唯晶(シマノレーシング) +45秒
9 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +46秒
10 近谷涼(チーム ブリヂストンサイクリング)

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