アイテムインプレッション2019下へ向けてもボルトが落ちない 作業効率がアップするエイト「ボルトキャッチ六角棒スパナ」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 スポーツ自転車の整備には六角レンチ(六角棒スパナ)は欠かせない。ステムやシートポストなど、主要なパーツの取り付けや整備には用いられる工具だ。今回は六角レンチ専門メーカーのエイト社のツールセット「BCT-S9」を紹介。作業効率向上に役立つボルトキャッチテーパーヘッドを試した。

両手が塞がる作業では効果的に使えるエイトの「BCT-S9」 Photo: Shusaku MATSUO

品質にこだわるMADE IN JAPAN

 エイトは月間80万本ものツールを自社工場で製造している。生産する全ての工具がメイドインジャパンというこだわりで、国内外に優れた品質の工具を販売。商品ラインナップは長さやサイズが異なる約120種類にも及び、オーダーメイドにも対応するという。

MADE IN JAPANを前面に押し出し、優れた品質をアピール Photo: Shusaku MATSUO

 今回試した工具は、1.5mmから10mmサイズまで9本がセットになったBCT-S9だ。特殊合金鋼SNCM+Vスペシャルという鋼材を使用し、優れた耐摩耗性と耐久性を実現。長い柄の先のポイントは、「テーパーヘッド」形状を採用しており、ボルトの穴に隙間なく密着することで、摩耗やボルトを回している最中に工具が外れるカムアウトが起きにくい。

 さらに、BCT-S9にはテーパーヘッドの先端付近にリングが取り付けられている。これはフィットリングと呼ばれるもので、ボルトの穴をリングが捕まえ作業効率向上を図れるものだ。切り欠きが入ったリングがボルト穴へと押し込まれることで、ボルト穴の内側から圧力をかけ、ボルトをキープする仕組みである。2mm~10mmの六角レンチに用いられている。

 実際にフィットリングが付いた側で作業を行ってみると、想像以上に作業が効率的になった。リングをボルト穴にあてがい、軽く押しこむとパチンとリングが穴を掴んだことが分かる。この状態で手を放しても工具が穴から落ちることはない。テーパーヘッドの恩恵で、やや角度をつけた状態からでもトルクをかけることができ、ボルトが雌螺子から離れる際にもボルトが転がる心配もない。

切り欠けにはリングが装着 Photo: Shusaku MATSUO
フィットリングは最小2.5mm Photo: Shusaku MATSUO

 ハンドル交換の際、ステムキャップを押さえながらステムのボルトを締める作業でとても有効であった。限定的な作業ではあるが、一度でも試したことがある読者ならボルトを何度も落としてしまうあの煩わしさも想像が容易なはず。フィットリングがボルトを捕まえててくれるおかげで、素早く雌ねじを捕らえ、ハンドルを固定できた。

フィットリングがボルトを掴む Photo: Shusaku MATSUO

 テーパーヘッド自体、密着度が高いのでカムアウトの可能性は低いのだが、フィットリングがパチンという確実な手応えでボルトの奥までレンチが刺さっていることを伝えてくれるので、浅い状態で回すことはなく、ボルトを傷める心配があまりないことも喜ばしい。細かい点ではあるが、ホルダーとレンチの精度・相性が良い。硬すぎず、なおかつ滑り過ぎることもなく、出し入れがとても容易だったことも日本製品ならではだと感じた。

 スイスのPBスイスツールやドイツのWERA、イタリアのBETAなど、海外製び高性能工具は多く日本にも入ってきているが、ジャパンブランドも互角以上の優れた品質を誇っていた。スポーツバイクライフを送るうえで欠かせない六角レンチを、こだわりを持って選んでみても損はないはずだ。

■エイト「BCT-S9」
税抜価格:10,680円(9本セット)
仕様:1.5、2、2.5、3、4、5、6、8、10mm

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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