ツール・ド・熊野2019 プロローグツール・ド・熊野開幕 沢田桂太郎がコースレコードで短距離個人TTを制す

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 国内4大ツアーの1つ、「ツール・ド・熊野」(UCIアジアツアー2.2)が5月30日、和歌山県新宮市で開幕した。大会初日は午後からプロローグとして0.7kmの個人タイムトライアルを実施し、沢田桂太郎(チーム ブリヂストンサイクリング)がコースレコードとなる49秒30のタイムをマークしステージ優勝。個人総合時間賞でも首位となり、今大会最初のリーダージャージ着用者となった。

コースレコードをマークしプロローグを制した沢田桂太郎。大会セレモニーでリーダージャージを授与された Photo: Syunsuke FUKUMITSU

好天が味方し上々のタイムが連発

 ツール・ド・熊野は、2004年にユネスコ世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれ、和歌山県と三重県にまたがる熊野地域を舞台とするステージレース。大会初日のプロローグに始まり、以降は3つのロードレースステージが設定され、全4ステージで構成される。今年で第21回を迎え、UCI(国際自転車競技連合)では、アジアツアー2.2クラスにカテゴライズされる国際公認レースである。なお、主催は同地域を中心にサイクルロードレースや自転車イベントを企画・運営するNPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」である。

第1出走の吉岡衛のスタートで大会が幕開け Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 大会の幕開けを飾るプロローグは、新宮市内の市田川沿いをおおむね「コ」の字を描くように走るレイアウト。スタートからハイスピードで攻め、ほぼ中間地点に位置する2つの90度コーナーをいかにスムーズにクリアできるかが勝負のポイント。例年、50秒前後の優勝タイムが記録されており、状況次第では総合争いにも影響を与えるため、プロローグと言いつつも顔見せの色合いは薄い。

 今年は6カ国から17チームが参戦。タイムトライアルは各チーム6人がそれぞれグループに分かれて、30秒おきにスタート。好天も味方して上々のタイムが連続する中、第2グループ、全体の25番目でスタートした黒枝士揮(チーム ブリヂストンサイクリング)が50秒64でトップに立つ。その後も50~51秒台のタイムがマークされるが、しばらくは黒枝の記録が1番時計のままとなる。

沢田が史上初の50秒切り

 各チーム3人まで走り終え、後半を迎えると戦況に変化が生まれる。

大会史上初の50秒切りとなる49秒30をマークした沢田桂太郎 Photo: Tour de Kumano 2019

 第4グループ、全体の59番目でスタートした沢田が持ち前のスピードを生かしてグングン加速。大会史上初めての50秒切りとなる49秒30でフィニッシュラインを通過。この時点で文句なしのトップに浮上。

 第5グループに入ってリカルド・スタキオッティ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア)が50秒52、最終の第6グループではブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)が2人目となる49秒台(49秒62)と好タイムをマークしたが、いずれも沢田の記録には及ばず。全101人が走り終え、沢田のプロローグ優勝が決まった。

 この結果、ステージ優勝の沢田が個人総合でも首位に。この日の夜に開催されたオープニングセレモニー内での表彰式で、イエローのリーダージャージを授与された。

2位のブレイク・クイック Photo: Tour de Kumano 2019
3位のリカルド・スタキオッティ Photo: Tour de Kumano 2019

 翌31日からはロードレースステージへ。第1ステージは、新宮市役所をパレードスタートしたのち、同市熊野川町の赤木川沿いの17.2kmの周回コースをメインとする100.4kmで争われる。今年から同地のコースが刷新され、激坂区間を経ての山岳ポイントが2度設けられる。その後の下りもテクニカルで、これら区間での走り次第でレースに大きな変化が生まれる可能性が秘めている。

ツール・ド・熊野 プロローグ(0.7km個人タイムトライアル)結果
1 沢田桂太郎(チーム ブリヂストンサイクリング) 49秒30
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒32
3 リカルド・スタキオッティ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア) +1秒22
4 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) +1秒33
5 黒枝士揮(チーム ブリヂストンサイクリング) +1秒34
6 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +1秒36
7 ユーセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +1秒64
8 フェデリコ・ズルロ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア) +2秒05
9 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) +2秒08
10 コービン・ストロング(セントジョージコンチネンタル) +2秒17

個人総合時間賞
1 沢田桂太郎(チーム ブリヂストンサイクリング) 49秒
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒
3 リカルド・スタキオッティ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア) +1秒
4 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)
5 黒枝士揮(チーム ブリヂストンサイクリング)
6 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
7 ユーセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム)
8 フェデリコ・ズルロ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア) +2秒
9 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)
10 コービン・ストロング(セントジョージコンチネンタル)

ポイント賞
1 沢田桂太郎(チーム ブリヂストンサイクリング) 10pts
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 9pts
3 リカルド・スタキオッティ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア) 8pts

ヤングライダー賞
1 沢田桂太郎(チーム ブリヂストンサイクリング) 49秒
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒
3 コービン・ストロング(セントジョージコンチネンタル) +2秒

チーム総合
1 チーム ブリヂストンサイクリング 2分31秒
2 ジョッティ・ヴィクトリア +1秒
3 宇都宮ブリッツェン

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