TOJ日本人上位選手にインタビュー東京五輪も意識、石橋「自身の強さとポイント獲得を」小林海「選考意識した消極的な走りをしない」

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 8日間に渡る日本最大のステージレース「NTN presents 第22回ツアー・オブ・ジャパン」(TOJ)が5月26日、窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)の区間優勝とクリス・ハーパー(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)の総合優勝で幕を閉じた。東京ステージの振り返りを中心に、TOJで活躍した選手のコメントを紹介する。

個人総合成績を日本人最上位で締めくくった石橋学(チーム ブリヂストンサイクリング) Photo: Shusaku MATSUO

チームの厚みを示したブリヂストン

 黒枝士輝と窪木というスプリンターの2枚看板で東京ステージに臨んだチーム ブリヂストンサイクリング。思惑がハマり、自慢のスピード力を生かした戦術で勝利を収めた。また、石橋学が個人成績を日本人最上位の7位で締めくくり、UCI(国際自転車競技連合)ポイントを20加点。JCF(日本自転車競技連盟)が定める、五輪選考におけるポイントも40点獲得し、有終の美を収めた。

窪木一茂:東京ステージはスプリントで区間勝利と、ポイント賞ジャージの獲得を狙いました。ジャージの奪取には至りませんでしたが、ひとつ目標を叶えられたので満足しています。昨日、伊豆ステージでの落車では膝が痛く、リタイアしようか悩みました。しかし、チームメートが「完走しましょう!」と言ってくれたおかげで走ることができました。今日の走りに問題はありませんでしたね。

 今日のステージは黒枝選手と2本のラインでスプリントで勝利を狙いました。僕が先行してスプリントを担当、黒枝選手が強い選手の後ろから差す作戦です。ラスト2kmから孫崎大樹選手が10番手付近で位置取りし、最後の左コーナーは5番手を。250mから発射されて全開で、気持ちよくスプリントができました。

 東京五輪はトラック競技でメダルを取ることを目標に活動しています。

チームとして2枚看板でスプリントに臨み、区間勝利を手にした窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) Photo: Shusaku MATSUO

石橋学:TOJで総合成績を狙ったトレーニングをしてきました。今回、日本人最上位での個人成績にはなりましたが、昨日の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)さんが落車で成績を落としたこともあり、自分としてはなんとも言えない複雑な気持ちだった。自分としては、チームにサポートしてもらって総合上位に行けたことを嬉しく思う。加えて最終日にスプリントでも勝利でき、チームとして色々な戦い方ができることをアピールできて良かった。勝ちがなかったので、最後に1勝できて最高の形でレースを終えることができました。

 東京オリンピックに向けて、強くなることとポイントを稼ぐことを同時にやっていきたいと思います。

スプリント賞を狙った逃げではなかった

 第7ステージの伊豆で逃げを打ち、ポイントを重ねたフェデリコ・ズルロ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)。東京ステージではポイント賞ジャージで挑んだが、同ポイントでスプリンターのレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)が、3位にはベンジャミン・ヒル(オーストラリア、リュブリャナ・グスト・サンティック)が8点差という僅差で並ぶ接戦のジャージ争いが展開された。しかし、ズルロは2位に入賞でジャージを堅守。チームとして初の大会参加で、飯田ステージでの1勝と併せて好リザルトでレースを終えた。

 同チームで唯一の日本人選手、小林海も今大会で存在感を発揮。各ステージで安定した走りを見せ、個人総合8位、日本人総合2位でレースを終えた。小林はトップ10を狙った目標を実現し、次戦となるツール・ド・熊野に挑む。

小林海:目標はスタキオッティでのステージ優勝と、ズルロのポイント賞ジャージ獲得でした。東京ステージはポイント賞に関わる選手を欠かさずチェックし、選別したうえで逃げを早く行かせようとしました。ちなみに、昨日ズルロが逃げて多くのポイントを獲得しましたが、レース終了後「え、俺がポイント賞なの?」と言ってたほど全然意識してないなかで獲得したようでした(笑)。彼はチームの為を思って逃げ、その後ろにいた僕はローテーションに入る必要はなくなりました。でも、コースがタフなので全く楽ではなかったですね(笑)。

日本人総合2位で終えた小林海(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) Photo: Shusaku MATSUO

 今日はスタキオッティとズルロには別々にスプリントのラインを作るのがチームの方針でした。結果的に1位は取れませんでしたが、2位に入ってジャージを獲得できた良かったです。チームはTOJでリザルトを出すために来日しました。もちろん、自分にとってはホームのレースなので、日本人が活躍することをチームは理解してくれた。シーズン序盤にコンディションが上がってなかった時もチーム急かさず、尊重してくれていました。

 「日本人で総合何位」というのは考えて走っていません。総合トップ10とステージ優勝を考えていました。逃げに入った修善寺は、途中で絶対にステージ勝利は無理だと察しましたので、総合を意識した走りに切り替え。総合8位という結果には満足ではないがホッとしている。

「優勝を狙ったが、窪木には敵わなかった」と明かすフェデリコ・ズルロ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) Photo: Shusaku MATSUO

 五輪の選考ポイントは考えていません。先のことばかり考える消極的なレースしたくない。スタイルは人それぞれだとは思いますが、レース中に勝ちを狙わない走りをしていると応援してくれる人に失礼だと思います。1日1日を全力で走りたい。そのとき強かった人、ポイントを持っている人が行けばいいと思います。

昨年の総合4位から成長

 個人総合優勝するともに、新人賞ジャージを獲得したクリス・ハーパー(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)。富士山ステージの勝利でタイム差を築いたハーパーは、タフな伊豆ステージも最低限のタイム差で終え、危なげない走りで東京ステージを完走した。昨年は新人賞を手にするも総合4位で終えた雪辱を果たし、見事に栄冠を手にした結果となった。

富士山ステージでタイム差を築き、個人総合優勝を収めたクリス・ハーパー(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) Photo: Shusaku MATSUO

クリス・ハーパー:TOJは富士山ステージを制したものが個人総合成績を制します。元々、チームメートにはクライマーを揃えており、心強い布陣で臨みました。彼らのサポートのおかげで私のポジションを押し上げ、区間勝利に導いてくれました。

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