モデルのRENさんがレポート“キャノンデール愛”にあふれたMTBイベントで冬の里山ライドを堪能

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 ヒルクライム、トライアスロンなどの大会へ積極的に出場している、サイクリストでモデルのRENさんこと小林廉さん(33)。日本マウンテンバイク協会の公認インストラクターでもあるRENさんに、埼玉県内で1月26日(土)に行なわれたキャノンデールオーナーズグループ(COG)のMTBライドイベントをレポートしていただきました。

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「超個性的」なキャノンデールに取りつかれた人たち

 COGは、キャノンデールの魅力に取りつかれた人たちが集まり、SNSを中心に交流しているグループです。2010年3月にオープンしてから、順調に会員数を伸ばしてきました。もちろん私(REN)もメンバーです。

愛車でのライドは、楽しくて自然と笑いがこみ上げてくる愛車でのライドは、楽しくて自然と笑いがこみ上げてくる

 「なんでキャノンデールが好きなの?」と聞かれた時に、こう答えています――「超個性的だから」と。

 国内外にバイクブランドがひしめく中、キャノンデールの自転車には、街を走っていてパッと目に飛び込んでくるキャッチーな魅力があります。たとえばフロント片持ちサスペンションの「レフティ」や「SI(システムインテグレーション)システム」といったキャノンデールのデザインや理念は、独自性が際立っています。

 特にSIシステムは、キャノンデールの良いところでもあり悪いところでもあります。自社規格の部品を用いることでより高剛性・軽量の製品を生み出すことがねらいである一方、他のパーツメーカーとの互換性がないため、まるで“カスタムを拒否する独善的な思想”かのようにも見られています。

 それでもキャノンデールを愛してしまうのは、そこまでして剛性や軽量化を追求するストイックな姿勢を知っているから…とも言えるでしょうか。

里山の開けた場所に並んだCOG参加者たち里山の開けた場所に並んだCOG参加者たち

 キャノンデール・ジャパンが実施したアンケートによれば、キャノンデールオーナーは「ブランドへの忠誠心が非常に高い」とのこと。かくいう私は今回、COG初参加でしたが、“キャノンデール愛”は相当なものですよ。

マイナス5℃で自転車を組み立てて…

朝焼けの車窓は幻想的朝焼けの車窓は幻想的

 土曜日の朝7時前、東京・池袋駅から東武東上線で輪行して埼玉県の里山を目指しました。この時間、車内は人がまばらで、大きな荷物となる自転車を輪行しやすい環境です。他の乗客の邪魔にならないように、列車の一番前か一番後ろに乗り込み、輪行袋ごとMTBを固定するのがおすすめです。

 ライドに備えて補給食を摂っていると、窓の外には綺麗な朝焼けが広がっていました。駅に停車するたび、車内にドッと流れこんでくる冷気の温度がだんだん下がってくることで、山間部の目的地に近づいていることを実感させられました。それはワクワク感が高まってくるひとときでもあります。

「前、よし!」。私は“日本一スタイリッシュな鉄道オタク”(自称)「前、よし!」。私は“日本一スタイリッシュな鉄道オタク”(自称)
輪行袋から出すとこんな状態で、自転車が入っている。 輪行袋と一緒に軍手を忍ばせておくと作業がはかどる輪行袋から出すとこんな状態で、自転車が入っている。 輪行袋と一緒に軍手を忍ばせておくと作業がはかどる

 到着地で温度計はマイナス5℃! さ、寒い…ピーンと冷えきった空気にシャキッと目が覚める思いです。ゆっくり作業していると身体が冷えてしまうのでチャキチャキと組み立てましょう。慣れてしまえば5分ほどで完了します。

 埼玉県坂戸市の「じてんしゃ屋 佳」店長・竹田佳行さん(40)も合流し、集合場所までひた走りました。

 竹田さんは、地元の“トレイルマスター”です。MTBは、自分で走れる山を探すということは勧められません。日本全国のトレイルはたいてい、どなたかの所有地の中の道でもあり、勝手に走ってはトラブルの元になってしまいます。山で乗りたいと思った時は、長年MTBを扱っているショップやトレイルマスターといった、酸いも甘いもMTBをよく知っている人に相談するとよいでしょう。

 今回の参加者は女性や小学生も交えて総勢17人。それぞれの愛車で集合場所の駐車場からスタートすると、すぐにダート(未舗装路)区間へ。刻々と表情を変える路面に、ハンドルや身体が揺さぶられますが、ひざ・ひじを柔らかく使い衝撃をフワリと軽くいなします。

集合場所にて、安全チェックとライドにおける心構えを確認する。 安全第一!集合場所にて、安全チェックとライドにおける心構えを確認する。 安全第一!
女性や小学生ライダーも参加していました女性や小学生ライダーも参加していました

 まだまだ氷点下の気温ですが、木々に包まれると、暖かさを感じました。冬場は乾燥していることが多いので、泥だらけになる心配もしなくて済みますね。立ち止まって落ち葉に足を突っ込めば、さらにほっこり。天然の靴下といった感じです。カサカサと鳴る落ち葉の絨毯を進み、歩いて登るのも大変そうな上り坂を自転車に乗ったまま、ひと漕ぎひと漕ぎクリアしました。

寒さで池が凍っていても日の当たる場所は暖かい。「ビキッ」っと氷にヒビが入る音が山に響く寒さで池が凍っていても日の当たる場所は暖かい。「ビキッ」っと氷にヒビが入る音が山に響く

急坂も丸太越えもできるMTBの魅力

 今回のライドで走った里山は、標高が低く難易度も低め。頑張るのは坂を登るときだけで、平坦はゆるゆると無理をせずに進みます。そんなルートでも、なかには手ごわい地形も登場します。そこをマイペースで攻略するのが、またおもしろいのです!

隊列を組んで走ります。平坦はゆるゆると無理をせず、坂を登るときには頑張る隊列を組んで走ります。平坦はゆるゆると無理をせず、坂を登るときには頑張る
特別なウェア装備は必要ありません。“山ガール”スタイルにペダリングしやすい靴を合わせればOK特別なウェア装備は必要ありません。“山ガール”スタイルにペダリングしやすい靴を合わせればOK

 MTBに乗ったことがない人には「そんなことできるの!?」と思われるようなことにも、挑戦できます。MTBのルックスで最大の特徴となっている太いタイヤは、体重によって潰れることにより凸凹地形にしなやかにフィットし、タイヤについている突起(ノブ)が地面に刺さることによって、他の自転車では到底考えられないようなグリップ力を発揮するのです。

 もちろん“バイク任せ”では登れませんよ。人“車”一体、いつでもMTBと身体を一つに感じることが大事です。

 たとえば、坂では後方にひっくり返りそうになるので、座る位置をサドルの前方に移し、上体は平地を楽に走るときと同じ姿勢を保つことが重要です。そして、ペダルをムラなく回すことを意識しましょう。ペダリングにムラがあると、スリップしてしまうので注意が必要です。

お父さんと参加していた小学生の田中岬生くんお父さんと参加していた小学生の田中岬生くん

 慌てず、じっくり、路面の感触をとらえながら…コツを掴めば、あっさりと登れるようになりますよ。

 お父さんの田中秀和さん(38)といっしょに参加していた小学生の岬生くん(12)は、軽い身のこなしで大人以上にスムースなライディングが光っていました。将来はオリンピック選手か、なんて期待してしまいます。

 一番の難所「丸太越えセクション」では、倒木を利用して障害物が設定されていました。見ためは怖いけれど、バイクの走破性(信じること!)と乗り方の基本を思い出しながら焦らず無事にクリアしたいですね。

 経験豊富なライダーたちは、柔らかい身体の動きができていて、丸太を越えても何事もなかったかのように涼しい顔を見せていました。一方、女性ライダーもサポートを受けながら果敢に丸太へ向かっていきます。カッコいい!

丸太越えにチャレンジ! リラックスしてひざ・ひじを柔らかく動かせば楽にクリア丸太越えにチャレンジ! リラックスしてひざ・ひじを柔らかく動かせば楽にクリア

ほっと一息、「来月も一緒に走ろう!」

 一行は休憩のため「パン工房 シロクマ」へ。埼玉県のロードレーサーでは知らない人はいないのではないかというほど、人気の休憩スポットです。普段はロードバイクがひしめきあうこの場所も、この日はMTBが占拠させていただきました。

「パン工房 シロクマ」(埼玉県入間郡越生町)をMTBでジャック「パン工房 シロクマ」(埼玉県入間郡越生町)をMTBでジャック

 焼きたてのパンの香りが漂う店内には、小さめのカウンターにおいしそうなパンがギッシリと並んでいました。私のオススメは、フワッフワのミルクパンです。

 お腹が満たされ、記念撮影をし、ほっと一息。同じ趣味を持ち、同じメーカーのバイクに乗った仲間が集まれば、話にも花が咲きます。

 「来月また集まって、一緒に走ろう」と約束し、また里山へ繰り出したのでした。

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「来月また集まって、一緒に走ろう」と約束。楽しかった!「来月また集まって、一緒に走ろう」と約束。楽しかった!

 キャノンデールのオーナーたちが企画して定期的に開催されているCOGのライドイベント。初対面の参加者でも名前を呼びやすいように、ガムテープ(キャノンデールらしく、グリーン!)で名札を作り、個性的なニックネームで呼び合う様子には、SNSから発展したイベントらしい親近感を感じました。

 参加者のバイクに目をやると、様々なタイプのキャノンデールMTBが集結していました。前傾姿勢が強くスピードが出るクロスカントリーバイク「スカルペル」や、前後サスペンションを装備したオーバーマウンテン「ジキル」、バラエティに富んだ乗り方を楽しめるハードテールバイク「トレイル」…どれだけ眺めていても飽きません。

 参加者に話を聞いてみると、「ロードバイクのシステムシックスを持っているよ」「今回はフルサスだけど、Fシリーズ(ハードテール)も持ってる」などと、キャノンデールのバイクをを複数台持っている人の多いことといったら! 「あ、そのバイク乗っていたよ!」「そうそう、あの部品の対処法はね」…これまでのバイク遍歴や、今乗っているバイクについて語り合っていると、旧知の仲だったかのような錯覚を抱きました。

 …ついついキャノンデールの話題が長くなってしまいましたね。MTBの魅力は、舗装路、草原、砂利道、砂の上と、色々な場所を走れることです。バイクには目的別にいくつかの種類があり、下り坂を走るためだけのバイク「ダウンヒルバイク」やあらゆる地形に対応したバイク「オールマウンテン」、前出の「クロスカントリーバイク」などが挙げられます。

 自然とたわむれ、MTBの魅力を満喫できる里山ライドは、みなさんにもきっと新しい価値観をもたらしてくれるはずです。

文 小林廉・写真 中村浩一郎

小林廉小林廉(こばやし・れん)/REN
数々のCM・雑誌・ファッションショーで活躍するトップモデル。08年より本格的にスポーツサイクルに乗り始める。雑誌の連載でMTBの乗り方・楽しみ方を教わり、MTBに魅了される。12年より日本マウンテンバイク協会公認インストラクターとしての活動を開始。身長188cm、体重74kg。東京都在住。オフィシャルブログ「RENのすすめ

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