「伊豆大島・御神火ライド」のここがすごい!<3>名物「牛乳煎餅」を作る第60代ミス・高田ほたるさん「伊豆大島は気持ちをリセットできる場所」

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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 9月7、8日に開催する「伊豆大島御神火ライド2019」(以下、御神火ライド)に向けて、地元の人が伊豆大島の魅力について語る連載「『御神火ライド」』のここがすごい!」。「“ひとり”大島じてんしゃ協会」の代表、寺本雄一郎さんに続く3人目は、第60代ミス大島の高田ほたるさん(28)です。生まれも育ちも“大島御神火”のほたるさんは、創業64年目を迎える大島名物・牛乳煎餅を販売する「えびす屋土産店」の看板娘。昨年の御神火ライド出場を機に、初めてスポーツバイクに乗って大島を一周したほたるさんに、地元の人が感じた「自転車で走る大島の魅力」を伺いました。

⇐<2>寺本雄一郎さん「自転車だから体感できる大島がある」

前回の御神火ライドを走った第60代ミス大島の高田ほたるさんに、伊豆大島の魅力について聞きました Photo: Kenta SAWANO

「ホルスタイン島」と呼ばれていた大島

 伊豆大島はかつて「ホルスタイン島」と呼ばれたほど酪農が盛んな島で、「大島牛乳」や「大島バター」は島の特産品として知られていました。2007年に消費量の減少、大手メーカーとの価格競争により牛乳やバターを製造販売していた会社が工場を閉鎖し、一時は店頭から姿を消しましたが、その翌年、有志の手によって再び大島牛乳と大島バターが復活しました。

ほたるさんは伊豆大島の元町港近くにある「えびす屋土産店」の看板娘 Photo: Kyoko GOTO
100年の歴史がある牛乳煎餅。ほたるさんのお店では手焼きにこだわり続けて64年になる Photo: Kenta SAWANO
ほたるさんは毎日ここで、800枚もの牛乳煎餅を手作りしているとのこと Photo: Kenta SAWANO

 その大島牛乳とバターをふんだんに使った「牛乳煎餅」は、卵、砂糖、小麦粉のみで作られた島を代表する焼き菓子。島内にいくつかある製造業者の一つが、元町港近くにあるほたるさんの実家「えびす屋土産店」です。

 都会生活を体験しようと一度は島外へ出たものの、“大島愛”が高じて4年前にUターンしたほたるさん。現在は2代目のお父さんと毎日朝8時から800枚もの牛乳煎餅を焼いているとのこと。創業64年、機械化が進むなかで手焼きにこだわり続けている老舗の3代目にあたります。

牛乳煎餅を焼く鉄製の型が並ぶ Photo: Kenta SAWANO
焼き上がった牛乳煎餅に押す仕上げの焼印。素朴な牛の絵と文字がかわいい Photo: Kenta SAWANO

大島には自転車のスピードがぴったり

─一度島外へ出て、戻ってきて改めて感じた大島の魅力とは?

ほたる こんなに自然豊かだったんだと思いました。幼い頃から海ではよく遊んでいましたが、山へ行くことってあまりなくて。「裏砂漠」(黒い火山岩で覆われた三原山の東側の一帯)も保育園の遠足で行ったくらいで、実は島の人たちはそんなに行かないんですよ。

「御神火様」と親しみを込めて呼ばれている島のシンボル、三原山 ©gojinkaride

 なので帰ってきてから自分の脚で大島を改めて探検して、こんなに自然がダイナミックな場所だったんだと知りました。東京から高速船で1時間45分くらいで来れる近さでこんな大自然を体験できるって、なかなか贅沢な場所だと感じるようになりました。

 ちなみに私のお気に入りの場所は、島の北西部の海沿いを走る「サンセットパームライン」です。毎朝、牛乳煎餅を焼き始める前に気合を入れようと思って走っているんですが、朝は風がなくて、海も凪いでいて、すごく気持ちがいいんです。海の上に上る朝日と波の音に癒やされて、まるで毎朝自分がリセットされるような気分です。

ほたるさんが大好きという、海を一望できる「サンセットパームライン」。もちろん御神火ライドのコースにもなっています Photo: Kenta SAWANO

─去年は御神火ライドに出場されましたが、スポーツバイクで走ってみていかがでした?

ほたる すごく気持ちよかったです。クロスバイクで島一周コースを走ったのは初めての経験でしたが、御神火ライドはグループになって先頭の人が待ってくれるので、休むタイミングを作ってくれるので、初心者の私でも安心して楽しむことができました。

昨年の御神火ライドで初めてクロスバイクに乗り、「御神火チャレンジコース」を走った高田ほたるさん Photo: Kyoko GOTO

─坂はきつくなかったですか?

ほたる 正直つらかったですけど…でも達成感があって楽しかったです。坂はきっと、上級者も楽しめるレベルなんでしょうね。「大島で乗れたら、他でも走れる」っていわれました(笑)。

─生まれた島を自力で一周するという経験はいかがでしたか?

ほたる ランニングで一周したことはあるんですが、自転車の方が断然おすすめです。ランはひたすらきつすぎるんで、余裕がもてない(笑)。もちろん坂は自転車でもきついですけど、下りがあったりすると、気持ちに余裕がもてる。だからといってクルマのスピードだと、一瞬で通り過ぎちゃう。自転車だと細い道も入っていけるし、止まりたいところで止まれる。だからいま、実は私も自転車を始めてみたいと思ってるんです。

大島牛乳アイスを受け取る参加者 ©gojinkaride

 あと、御神火ライドはエイドステーションもすごいですよね。島のグルメを堪能できるラインナップだと思います。私的には量も多いぐらいで、食べ放題みたいで嬉しかったです(笑)。エイドに止まるたびにたくさん美味しいものがあって、でもカロリー消費してるので、罪悪感なく食べられるのも自転車イベントならではだなぁと思いました。ランイベントだとおなかが苦しいと走れなくなっちゃうので、あんなふうには食べられませんから。

左奥から特産品を使った一口おにぎり、鵜飼商店のコロッケ、そしてほたるさんが焼えびす屋の牛乳煎餅 ©gojinkaride
つゆだくで提供される明日葉ソバ。この上にはネギとあおさ海苔もたっぷりと盛られる ©gojinkaride
大島で育った牛の濃厚なミルクで作られたアイス ©gojinkaride
旬な素材と特産品を使った焼き菓子 ©gojinkaride

大島をコンプリートしたい!

─次回の出場は検討中?

ほたる 実は前回、初心者なのに御神火スカイラインのヒルクライムを含んだ「御神火チャレンジコース」(73km、獲得標高1434m)にエントリーしていたんです。悪天候で、御神火スカイラインは上れなくなってしまったのは残念でしたが、正直言ってちょっとホッとしていたんです(笑)。

─チャレンジングですね!(笑)

「次回はてっぺんまで上って大島をコンプリートしたい!」と意欲満々のほたるさん Photo: Kenta SAWANO

ほたる 無謀ですよね。でも私、負けたくなくて(笑)。あんなところ自転車で上るなんて、いまだに自分でも考えられないんですけど、だったらチャレンジして、自分がどれだけできるか、あるいはできないかを感じたいなって。

 大島を知っていると思ってたのに、自転車で初めて一周してまだ知らないことがあるとわかったので、次回こそはてっぺんまで上って「大島を知ってる」って言いたいと思います!

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