昨年の最速タイムを6秒上回るツアー・オブ・ジャパン、初日TTは岡篤志が優勝 窪木一茂が2位で日本勢が好発進

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 国内最大のステージレース「NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン」(UCIアジアツアー2.1)が5月19日、大阪・堺ステージで幕を開け、第1ステージの2.6km個人タイムトライアル(TT)で、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が最速タイムを記録して優勝し、初日のリーダージャージに袖を通した。大会は26日までの8日間、総走行距離767.6kmで行われる。

2.6km個人タイムトライアルで、驚異的な最速タイムを記録した岡篤志(宇都宮ブリッツェン)がステージ優勝 Photo: Ikki YONEYAMA

2.6km、3分少々のスピード対決

 1週間の熱戦の幕開けとなる個人TTは、先ごろ世界文化遺産への登録が事実上決まった仁徳天皇陵の南隣に位置する、堺市の大仙公園の外周を走る周回コースで行われた。1周2.7kmの最終コーナーから100mあまりをカットし、最終コーナーを曲がらず直進する形でゴールとなる。各チームの選手が1人ずつ30秒おきにスタートし、これを6巡して全選手の独走タイムを競う。昨年の最速タイムは3分12秒台だ。

会場では、大会メインスポンサーのNTNが、ベアリングの働きを楽しみながら学べる「NTN回る学校」を展開 Photo: Ikki YONEYAMA
スタート台から出走する、第1走者の松田祥位(日本ナショナルチーム) Photo: Ikki YONEYAMA
1巡目から好タイムを記録し暫定トップに立ったハーパー Photo: Ikki YONEYAMA

 レースは松田祥位(日本ナショナルチーム)を第1走者にスタート。松田は3分16秒台という好タイムでゴールした。1巡目で大きくタイムを動かしたのが、13番目スタートのクリス・ハーパー(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)。いきなり3分10秒58という、昨年の優勝タイムを上回る記録で、暫定トップの座についた。

 その後しばらく、3巡目を終えるまではハーパーのタイムを上回る選手は現れない。ブリッジレーンはニコラス・ホワイト(オーストラリア)が3分11秒58の好タイムで、ハーパーと合わせて暫定1、2位を独占。オーストラリア勢が好調でレースは折り返しとなった。

岡が驚異的なタイムでトップに

ハーパーの記録を更新したトーパリック Photo: Ikki YONEYAMA

 しかし4巡目、アダム・トーパリック(チェコ、ザワーランド・NRW・P/B SKSジャーマニー)が3分10秒31のタイムでゴールし、ついにハーパーから暫定トップの座を奪うことに成功。後になるほど各チームのエース級選手が多く出走するため、3分10秒を切るタイムへの期待が高まる。

 そして迎えた5巡目、その5番手でゴールした岡が驚異的タイムを叩き出した。独特の低いフォームでゴールラインを駆け抜けると、記録されたタイムは実に3分6秒69。トップタイムを大幅に更新して、暫定トップの選手が待機するホットシートに座った。

独特の深い前傾姿勢で疾走する岡篤志 Photo: Ikki YONEYAMA

 いよいよ最終となる6巡目は、各チームのエース級が続々と好タイムを記録した。宇都宮ブリッツェンの総合エース、増田成幸は3分10秒76。シマノレーシングチームのエース、入部正太朗も3分11秒71でゴールする。

TT日本チャンピオンジャージを着て2位のタイムでゴールした窪木一茂 Photo: Ikki YONEYAMA

 そしてこの日の最有力選手の一人、全日本TTチャンピオンジャージを着る窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)は、3分7秒28と岡に肉薄するが、わずかに届かない。続くオールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)が3分8秒02、レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)が3分9秒53と、次々3分10秒を切るタイムが出るが、ついに岡を上回る選手は現れなかった。最終走者の大久保陣(キナンサイクリングチーム)が平凡なタイムの区間72位でゴールすると、岡の優勝が確定した。

堺国際クリテリウム優勝のアウラールは3位のタイム Photo: Ikki YONEYAMA
優勝が確定し、ホットシートで笑顔を見せる岡篤志 Photo: Ikki YONEYAMA

岡がリーダージャージを3賞独占

 「今週に入ってから調子が上がっていたので、今日は狙っていた」とレースを振り返る岡。コーナーではコース幅を最大限に使って通過していたが、昨年ノーブレーキで通過できたコーナーでブレーキが必要となり、昨年より速いスピードで走れている手応えがあったという。

総合首位の証、グリーンジャージに袖を通した岡篤志 Photo: Ikki YONEYAMA

 チームの目標は増田の個人総合表彰台に定めるため、岡自身もリーダージャージにこだわらない考え。チーム内での役割を果たしながら、自身としてステージ上位を狙うステージとして、2日目の京都ステージ、3日目のいなべステージを挙げた。

 惜しくも2位になった窪木は「勿体ない」と悔しがる。「追い込みきれなかった。集中力かな。3分しかないと思って走るべきだったが、気が抜けていた」と自身のレースを分析した。

岡篤志はポイント賞ジャージも獲得 Photo: Ikki YONEYAMA
新人賞も岡篤志。表彰を手伝ったTOJキッズたちと Photo: Ikki YONEYAMA

 この日優勝した岡は、初日とあって個人総合時間賞のグリーンジャージ、ポイント賞のブルージャージ、さらに25歳以下の選手が対象になる新人賞のホワイトジャージと、この日表彰対象となったリーダージャージを一人で独占。日本人選手が初日のグリーンジャージに袖を通すのは、2013年大会の西谷泰治(愛三工業レーシング・当時)以来6年ぶりとなった。

第1ステージ(堺)結果
1 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) 3分06秒69
2 窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) +0秒59
3 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) +1秒33
4 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) +2秒84
5 アダム・トーパリック(ザワーランド・NRW・P/B SKSジャーマニー) +3秒62
6 クリス・ハーパー(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +3秒89

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