デビューから2勝する活躍正社員として那須ブラーゼンを目指す 那須ハイランドパークレーシングチームが躍進

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 働きながらプロ選手を目指す“デュアルキャリア型”のチーム「那須ハイランドパークレーシングチーム」が4月下旬、JBCF(全日本実業団自転車競技連盟)東日本ロードクラシックでデビュー。積極的な走りを披露したチームは、初戦から勝利を収めた。那須ブラーゼンへと繋がるE1カテゴリー優勝を目指す3人を取材した。

那須ハイランドーパークレーシングチームのメンバー。左から永井光、新開隆人、真保雅俊 Photo: Shusaku MATSUO
2つのキャリアを実現するチーム運営体制 ©NASPO、藤和那須リゾート

 チームは名称にもある通り、栃木県那須町にあるレジャー施設「那須ハイランドパーク」に深い関りを持っている。所属する選手はトレーニングに励むと同時に、那須ハイランドパークを運営する藤和那須リゾートの正社員としても働いている。競技活動だけでは賄えない収入面を、会社のバックアップの元で打ち込める環境となっている。

 選手の目標は明確だ。チームはJプロツアーに参戦する「那須ブラーゼン」の下部組織。合同練習で走りが認められたうえで、JBCFの最上位であるE1カテゴリーでの勝利を果たせば昇格できるシステムが敷かれている。社員寮に住む選手は仕事と競技活動を両立させながらプロ選手へのランクアップを狙う。

デビュー戦となった「JBCF東日本ロードクラシック 群馬大会」に挑んだ3人 Photo: Shusaku MATSUO

ニュースを見た翌日に応募

 チーム発足の発表は昨年末。選考の結果、永井光、新開隆人、真保雅俊の3人が初戦となった群馬サイクルスポーツセンターのスタートラインに立った。カテゴリーはE3からの出発となる。真保は「以前プロを目指していましたが挫折していました。Facebookでチーム発足のニュースを見て“これしかない”と奮起し、翌日には応募しました」と加入の経緯を語った。

積極的な走りを披露する真保雅俊 Photo: Shusaku MATSUO
集団内を走る新開隆人 Photo: Shusaku MATSUO
チームのデビュー戦Day2で優勝した新開隆人 Photo: Shusaku MATSUO

 デビューレースでは常に積極的な走りを披露。逃げグループには欠かさず入ってペースを牽引した。1日目(Day1)のレースでは真保が2位入賞。翌日(Day2)は新開が逃げ切り優勝を果たし、2位には真保が入りワン・ツーフィニッシュを決めた。また、5月11日に開催されたJBCF宇都宮クリテリウムでは、E2カテゴリーにクラスアップした新開、真保が出場し、新開が優勝、真保が3位と好リザルトを残した。

限られた時間で競技と仕事を両立

 躍進を遂げているチームだが、選手としての活動だけが中心ではない。レースに参戦する日程は確保できるものの、その他の日は那須ハイランドーパークのスタッフとして汗を流している。「3人とも配属先が異なり、勤務時間もバラバラです。毎週水曜の那須ブラーゼンとの練習会に皆のコンディションを確かめながら走っています」と新開は明かす。3人は勤務後、室内の固定ローラーなどで各自限られた時間の中で練習に取り組んでいるという。

那須の森空中アスレチックNOZARUでスタッフを務める新開隆人 ©NASPO、藤和那須リゾート

 那須ブラーゼンの岩井航太ゼネラルマネージャーは「自転車選手は厳しいトレーニングと自己管理をしなければなりません。そうした選手は社会人としても適性があるはずです。上位チームへ昇格できる明確な道筋のもと、収入と競技を両立できる環境として頑張ってもらいたいと思います。若い働き手を集う意味でも地域活性化、地域貢献の取り組みにもなるでしょう」とチームへの期待感を示した。

東日本ロードクラシックE3のDay2でワン・ツーフィニッシュを果たした Photo: Shusaku MATSUO

 3人は「ブラーゼンまで上がりたい。そこしか見ていません」と口を揃える。破竹の勢いで快進撃を遂げるチームの中から来シーズン、イエローのウェアに身を包んだ選手が現れるかもしれない。

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