「御神火ライド」のここがスゴい!<1>三辻利弘・大島町長インタビュー 「伊豆大島を本気で“サイクリストの聖地”にしたい」

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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 9月7、8日に開催する「伊豆大島御神火ライド2019」(以下、御神火ライド)のエントリー受け付けが始まりました。近年、サイクリストの間で人気が高まっている伊豆大島。足を踏み入れたことはないけれど、実は気になっているという人も多いのではないでしょうか? そこで伊豆大島をよく知る「島の人」に、それぞれが思う島の魅力を語っていただきました。トップバッターは大島町の三辻利弘町長。伊豆大島を本気で「サイクリストの聖地」にしたいと考えている、心強い島の長です。

三辻利弘・大島町長 Photo: Ryo KAMIKATAHIRA

地元住民も歓迎ムード

─「御神火ライド」が今回で3回目の開催となります。

三辻町長 2016年にアジア自転車競技選手権大会と全日本自転車選手権大会が開催された後、サイクルイベントが一気に増えました。御神火ライドをはじめ、全日本マスターズTTロードレースや、「御神火スカイライン」という平均斜度9%の激坂コースを使ったヒルクライム大会なども開催しています。

 アジア選手権等が開催された当時は、マスコミも来て取り上げてくれるので大島の宣伝ができればと思っていましたが、それがかなり反響を呼び、以来、島を訪れるサイクリストの数が増えていったと思います。それに応えたいという思いで、いまは町としてかなりサイクリストの誘致に力を入れています。

─島を訪れるサイクリストは増えていますか?

三辻町長 来島するサイクリストの数は集計していませんが、いまは土日にサイクリストを見ない日はありません。平日も大勢のサイクリストを見かけるようになってきました。一方で島の住民の理解も進んでいるようで、先日、実際に島を走ったサイクリストから「車の運転も気をつけてくれているように感じた」という嬉しい話も聞きました。

─地元の方の理解が深まってきたのは嬉しいですね

「伊豆大島を”サイクリストの聖地”にしたい」と意気込みを語る三辻町長 Photo: Ryo KAMIKATAHIRA

三辻町長 地元の方も歓迎しているようです。私としては、首都圏から一番近い島という利点を生かして、ゆくゆくは伊豆大島を「サイクリストの聖地」のような島にしたいと思っています。しまなみ海道の大三島にありますが、そういう島としての「サイクリストの聖地」となればと思っています。そのためには、このような自転車イベントだけではなく、長い目で見てこの状況をいかに持続させるかが重要であって、そのための仕組みを考えたいと思っています。

 現在「大島一周道路」を整備したり、アジア選手権などで使われた道路を「公認コース」としてブルーラインを引いていますが、いずれは車道とは別にサイクリスト専用の自転車道路を整備できればと思っています。

島内を一周する「伊豆大島一周道路」は全長約47km Photo: Kyoko GOTO
名勝負の舞台となった名残がブルーラインとなって残る Photo: Naoi HIRASWA

─御神火ライドは2回目にして400人を超える盛況ぶりでしたが、さらに次回は定員600人に拡張されました

三辻町長 予想以上の反響ですね。開催すれば年々増えていくのでしょうか?(笑) 島自体、「スポーツアイランド伊豆大島」ということでトライアスロンやマラソンなどスポーツイベントに力を入れています。この自転車をめぐる環境も、もっともっと大事に育てていきたいと思っています。もちろん、受け入れるための島のキャパシティも課題としてありますが、ゆくゆくは1000人くらいまで参加者が拡大できたら嬉しいですね。

前回の御神火ライドの様子。450人以上の参加者とゲスト全員で記念撮影 Photo: Shusaku MATSUO

─町長ご自身の自転車への関心はいかがでしょうか?

三辻町長 乗ってみたいんですけど…私自身はスポーツ音痴でなかなかだめなんですよ(苦笑)。ときどき親子で一緒にサイクリングしている姿とかを見かけると、楽しそうだな~と思うんですが…、私にもできるでしょうか?

「御神火ライド」で島をまるごと楽しんで

─サイクリストにとっての伊豆大島の魅力とは?

三辻町長 視界を飽きさせない豊かな自然と温暖な気候、そして何より交通量が少ない点はサイクリストの皆さんにとってうってつけだと思います。それと、けっこうアップダウンが激しいんですが、それはそれでサイクリストの方々には挑戦し甲斐があって良いみたいですね(笑)。

─三辻町長イチオシの観光スポットは?

三辻町長 島の南西部にある「地層大切断面」はぜひとも見ていただきたいスポットです。その見た目から「バームクーヘン」と呼ばれていて、沿岸を行く大島一周道路を走っているとひときわ目を引く見事な地層の縞模様が突如現れます。高さ約24m、長さ630mもの地層断面が驚きと感動を与えてくれます。あの景観をバックに颯爽と走るサイクリストの姿はなんとも画になります。

「地層大切断面」。美しい縞模様は「バームクーヘン」とも呼ばれている Photo: Kenta SAWANO

 あとはノスタルジックな風情のある波浮(はぶ)の港。もちろん大会名の由来にもなっている「御神火様」、三原山もおすすめです。三原山の東側に広がる荒涼とした黒い大地、「裏砂漠」はここでしか見られない絶景です。

「御神火様」と親しみを込めて呼ばれている三原山。「御神火スカイライン」を上りきった先にある展望台からの景色 Photo: Kyoko GOTO
地表を覆う黒い火山岩は「裏砂漠」と呼ばれている Photo: Kyoko GOTO

─今大会では大会前日にキャンプイベントも開催します。

三辻町長 ここ最近は、島内のキャンプ場で毎日のようにテントを見かけます。自転車とキャンプはうまくマッチングするのかもしれませんね。それに応えられるように、我々としてもキャンプ場を快適に使ってもらえるよう、トイレの数を増やしたり整備にも力を入れています。

キャンプイベントの会場となる「トウシキキャンプ場」 ©大島ナビ

 海の近くにあるので、天気が良ければきれいな夕陽が見えたり、夜には美しい星空が見えたり、キャンプイベントを通じて伊豆大島のまた違った魅力をお見せできると思っています。そういう意味で、御神火ライドは伊豆大島の魅力をまるごと体験していただける絶好のチャンスだと思います。島民一同、多くのサイクリストの参加をお待ちしています。

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