激しさ増す女子ワールドツアー與那嶺恵理はフレーシュ・ワロンヌ女子で42位 前方で展開も最後のユイまでは残れず

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 アレ・チポッリーニの與那嶺恵理が4月24日、アルデンヌクラシック3連戦の第2戦「フレーシュ・ワロンヌ・フェミニン」(UCI女子ワールドツアー)に出場し、トップから2分17秒差の42位で完走した。“壁”と称される急坂が待ち構える後半の周回コースの最終回で、先頭を争うメイン集団からは遅れ、上位ゴールは逃した。

ゴール前、勾配30%にも達すると言われる「ユイの壁」に挑む與那嶺恵理 Photo: Jean-Yves Musichenko

 3日前のアムステル・ゴールド・レースに続き、チーム内で結果を狙うエース格の一人を任された與那嶺。だがスタート直後からコンディションの悪さを感じたという。2回上る最大の勝負どころ「ユイの壁」の1回目は集団前方にやや抜け出してクリア。不調の感触を拭えなかった與那嶺は、その後の激しい攻防の中で、一度遅れたもう一人のエース格のチームメートをアシストし、勝負を託した。

(1回目のユイの壁を上る與那嶺恵理ら集団 Movie: by Hoebele Senden)

 自身がレベルアップする以上に、女子ワールドツアー全体がレベルアップしていることを感じているという與那嶺。息つく暇もなく、続く4月28日には春のクラシックシーズンを締めくくる「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ」の女子レースに出場する。

 與那嶺のコメントは以下の通り。

 トップ選手の強さに、少しショックを受けています。

 アルデンヌクラシック2戦目。壁のようなユイの坂を上る、フレーシュ・ワロンヌです。

 アムステル・ゴールドで現在の自分の力に少し自信を無くしました。もう少し出来るはずなのですが、周りがフランドルのあとから一気に強くなった感じです。

 武井コーチにデータ解析をしてもらっていますが、スタートしてから1時間の間、私は高い出力が出ない体質で、位置取りで大きく力を使ってしまっていました。今回はその点を修正しながらのレースとなりました。

 チーム作戦はソラヤと私が残り、逃げはディアナが乗ること。2人は最後まで先頭集団へ残り、自分たちで狙えとのこと。

 天気は快晴。しかし強風。最近では最も風の強い一日となりました。スタートから風が強烈でエシャロンが何度も作られます。そのたびに位置取りをしながら、力を使って場所を確保してレースを進めます。

 走り始めてすぐに、「ああ今日は脚がダメだ。重い」と感じてしまい、今のコンディションで果たして仕事をして完走ができるのか?不安の虫が騒ぎ始めました。良くない自分の癖です。

 今日も元気にディアナが逃げに乗りました! 風があまりに強く、集団は落ち着く間もなく常に激しく位置取りをしながらレースが進みました。

 フレーシュ・ワロンヌというとユイの壁ばかりが日本で注目されているようですが、そこに至るまでも強烈なアップダウン。ユイのような壁がいくつも出てきます。そのたびに集団はセレクションが掛けられ、とにかく厳しい。

 武井コーチのフィードゾーンで逃げていたディアナを吸収。フィードゾーンでは横風と強烈なスピードで補給が取れず、3時間を超えるレースで結局ボトルは最初につけた2本のみしか使えませんでした。

 一度目のユイに入る上りの手前、CCCとビグラ、ヴィチュー、ロットの動きがあったのですぐにジャンプし逃げに乗ります。今のコンディションだと、1回目のユイで遅れるかもと思ったので、前待ちを選択しました。

 少しタイムギャップを稼ぎ、そして30%近い壁のユイへ突入。大声援の中、まさに壁をよじ登ります。

1回目の「ユイの壁」でアタックに食らいつく與那嶺恵理 Photo: Jean-Yves Musichenko

 そして、今日はだめだ。上りが進まない。フィニッシュライン付近で追走に吸収。

 もうチームメートはソラヤしか残っていません。前待ちをしたので、そのままメインプロトンでレースを展開できました。メインプロトンは30人ほど、このまま決めたい。

 しかしそのプロトンから4人の飛び出し。これをプロトンは容認した後ペースダウン。横風が強烈でした。そして20人ほどのユイで遅れた集団が戻り一度レースは振り出しへ。

 集団の人数が増えたので出入りが激しくなり、位置取りも大変な状況へ。チームメートはソラヤと私しか居ないので、どちらかがトップ10に入るように組み立てをし直します。

 2度目の武井コーチのフィードゾーンでも位置取りと風が強烈過ぎ、ボトルが取れず。そしてジェットコースターの下りでソラヤが遅れ、私のみがメイン集団へ。上りは全く上れる感触がなく、良くない。そして中切れ。私もドロップ。

 5秒10秒考えますが、今日は私が上れていない。これはソラヤをまずは戻して彼女で勝負しよう。

 下りで遅れたソラヤに声をかけて、メイン集団へ戻す牽引を行います。周りの選手は流石に疲れていて、協力はできず。メイン集団へ引き戻しました。そのままCheraveの上りへ突入し、私は耐えきれずメイン集団からドロップ。ソラヤは粘って15人ほどの先頭集団でユイへ向かいます。

 ほんと何をしに来ているのだろう。ここで勝負をしたかったわけじゃない。落ちたメンバーも、ルチンダらを含む強力なメンバーでした。そして、トップ集団は別次元の強さを感じました。

 最後のユイ何故か入り口直前のローターリーに武井コーチが。「ここで勝負しよう!」と声をもらって、もう一度ワールドツアーポイントを狙ってみます。

最後のユイの壁を全力で上る Photo: Jean-Yves Musichenko

 正直に言うと、私にとっては20位以上以外はどれも一緒なのですが、40位までは頑張ろうと(40位からワールドツアーポイントが発生します)。コツコツとワールドツアーポイントを積み重ねることも重要なので。

 そしてユイ。大声援の中壁をよじ登ります。最後はミッチェルトンのクライマー、ルーシーからは遅れましたが小集団の中でも前方でゴールをしました。しかしポイントにはあと一歩届かず42位。

 ゴール後、とても疲れを感じ、そして戦えない、出来ない自分に腹が立ち。このいらだちは結局レースでの結果でしか晴らせないことも解っています。

 先頭集団に戻ったソラヤも16位。チームとしては残念な結果となりました。

 周りの急速なレベルアップに今は対応ができていません。ヨークシャーまでは修正が難しいので、小さな改善で順位を上げるしか無い。

 相手が強くても、止まっていられません。日曜日がリエージュ。

全てを力に変えて
與那嶺 恵理

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