「相手が強くても、止まっていられない」與那嶺恵理がアムステル・ゴールド・レース女子で31位 カウベルグで遅れ上位進出はならず

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 アレ・チポリーニの與那嶺恵理が4月21日、オランダで開催されたUCI女子ワールドツアー「アムステル・ゴールド・レース・レディースエディション」に出場し、トップから5分4秒差の31位で完走した。優勝はカタルツィナ・ニエヴィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)。與那嶺はアムステル終了時点で、UCI女子ワールドツアーランキング44位に付けている。

激しい攻防に苦戦を強いられた與那嶺恵理(中央) Photo: Yuki SAKAMOTO

 春のクラシックシーズンは、石畳が特徴のフランドルクラシックを終え、細かな起伏が特徴のアルデンヌクラシックがスタートした。現在オランダに欧州活動の拠点を構える與那嶺にとって、今回は自宅の前も走るという“ホームレース”。與那嶺自身も上りを得意とするため、アルデンヌクラシック3連戦は、シーズン中でも特に成績を狙うターゲットのレースだ。

 チームではソラヤ・パラディン(イタリア)と共にエース格を任された與那嶺。しかし序盤からの激しい攻防を経て中盤、「上りの軽さが今日は無かった」とやや遅れてしまう。分裂と吸収を繰り返す集団の中で一度は先頭を争うメイン集団に復帰するものの、勝負どころの上り坂「カウベルグ」でメインから脱落して優勝争いには絡めなかった。

「千のカーブ」と例えられる、細かいコーナーとアップダウンが連続する厳しいコースを走る Photo: Yuki SAKAMOTO
コンディション調整は上手くいったというが、本番でのパフォーマンスはトップグループに届かなかった Photo: Yuki SAKAMOTO

 31位は「目標には程遠い順位」と落胆を隠さない與那嶺だが、コンディションは順調としており、1週間で3連戦となるアルデンヌクラシック次戦以降で上位を狙う。ベルギーで4月24日開催の「フレーシュ・ワロンヌ」、同じくベルギーで28日の「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ」に出場する予定だ。

 與那嶺のコメントは以下の通り。

 もう少し戦えるイメージでした。が、トップとの力の差がまだあります。

 アルデンヌクラシック初戦。とても楽しみにしているワールドツアー。家の目の前がほぼゴール地点。ローカル(地元)。の皆さんも期待してくれていました。

 土曜日のコース視察を武井コーチと行い、危険個所の再確認をしておしまい。この場所に住んでいるので、ほぼすべての道は覚えています。さっと車で40分ほどでチームの宿舎に入りました。

スタート前にファンの写真撮影に応じる與那嶺恵理 Photo: Kyosuke TAKEI

 チーム作戦はソラヤと私が残り、逃げはディアナが乗ること。とにかく先頭集団へ残り、自分たちで狙えとのこと。チームメイトから「もっと自信を持ってレースをしてくれ」といつも言われます。

 天気は快晴。そして地元のレース。多くのファンが応援してくれました。

 スタート後、ディアナが乗った逃げが決まります。集団は容認後、一度スローダウン。しかし風がとても強い。

 激しい位置取りを繰り返しながら私も前方で展開を続けます。Bergsewegに至る上りまで、スタートから1時間少々、40kmですが、すでに全開での走行が続きます。集団は分裂を繰り返し、車が一台ぎりぎり通れる厳しい上りと下りのセクションへ。ミッチェルトンと、CCC、セガフレードのトレインの隙間で上り始めました。

 強烈に速い先頭集団。ソラヤの位置を確認することもできずひたすら耐え、武井コーチがフィードを行うEyserbowegに至る上りで耐えきれずドロップ。5人の逃げ、15人の先頭集団、8人の追走、5人の追走(ここに私)、20人ほどの追走(ここにソラヤ)。

 私は自分自身の上りの軽さが今日は無かったです。ジェットコースターのコースを走りながらKeutenbergをよじ上り、Caubergを上り周回コースへ。まさかの分断と自分のドロップに凄くショックを受けました。

 自宅の前を通り、周回へ。応援が凄かったです。ソラヤを含む追走に吸収されたとき、私は前を追走するためにかなり自分の脚を使っていることに気づきました。

 先頭は激しい展開を繰り返し、私たちの追走も前が見えてきたところで1周を掛けて吸収。2回目のCaubergでは5番手付近で突入することができました。

 しかし、どうにも上りが上れない。のではなく、周りがとてつもなく強い。Geulhemmerbergの上りの出口で武井コーチからフィードを受け取りフィードを受け取り、先頭と10秒ほど。ソラヤは攻撃をしながら、先頭集団へ。本当に強い! なんとか耐えようとするのですが耐えきれずドロップ。私は15人ほどの先頭集団から落ちてしまいました。

今回はオランダでの自宅前を走るというホームレースだった Photo: Alex Desmet

 落ちたメンバーの中には、シャンタル、エレン、エミー、アヌスカなど超強力なメンバーもいるので、特別私が弱いわけではなく、今日は前が強すぎて速すぎる。

 あとはただ耐えるだけのアムステル・ゴールド。先頭集団にモビスター以外のチームがほぼ全て入ったのでモビスター以外仕事はしません。追走から一気にペースはストップ。あっという間にタイム差が開きました。

 止まった集団からロットとモビスターが飛び出しましたが誰も追走せず見送り。彼女たちは20位と21位。私は飛び出す力なく、見送りました。UCIポイントも掛かるので、最後のスプリントはエミーピーターの番手について行いました。そして31位。目標には程遠い順位と自分の場所でした。

 体調も良く、体重も調整もしっかりできました。今まで毎週1回のワールドツアーでのレーススケジュールが、今回は2週間レースがなく、1週間レースが空いた。これが今回のような非常に激しいインターバルが掛かり続けるワールドツアーではマイナスに働いた、と武井コーチは分析しています。

 こちらのファンにとっては、この順位、ワールドツアーでポイントを取ること。評価されますが、私たちが目指している結果ではないのです。

 相手が強くても、止まっていられません。水曜日がユイ(フレーシュ・ワロンヌ)。日曜日がリエージュ(リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ)。

全てを力に変えて
與那嶺 恵理

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