パーツインプレッション2019ブライトンのGPSサイクルコンピューター3機種をインプレッション アプリの連携もチェック

by 浅野真則 / Masanori ASANO
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 台湾のGPS機器製造メーカー「Bryton」(ブライトン)。高機能・低価格のGPSサイクルコンピューターに定評があり、UCIワールドチームの「ドゥクーニンク・クイックステップ」やコンチネンタルチームの「チームUKYO」に機材サポートを行っている。今回はGPSサイクルコンピューターの「エアロ60」「ライダー410」「ライダー15」の3モデルをテスト。アクティビティ管理やルート作成ができる新登場のスマートフォンとPCのアプリケーション、ブライトンアクティブと組み合わせて使用感をリポートする。

今回テストした3モデル。左からエアロ60、ライダー410、ライダー15 Photo: Masanori ASANO

空力を意識した最新モデル「エアロ60」

 まずは今回テストする3モデルの特徴やブリーフインプレッションから記したい。

エアロ60

エアロデザイン採用。マップ上へのルートナビ表示可能
【主なスペック】
画面:2.3インチモノクロ
バッテリー:最大32時間
センサー:ANT+、Bluetooth
表示可能項目:スピード、ケイデンス、心拍、パワー、電動変速段数ほか
ルートナビ:あり(マップ上に表示)
価格:本体のみ23,800円(税別)
トリプルセンサーキット32,800円(税別)※スマートスピードセンサー・スマートケイデンスセンサー・スマートハートレートセンサー同梱

●特徴

 ブライトンで最も多機能かつ空力を意識した最新モデル。専用のアウトフロントマウントが用意され、装着時の前面投影面積が抑えられているのが特徴だ。空力を意識したデザインのサイクルコンピューターはほとんどないので、空気抵抗を減らして少しでも速く走りたいレース志向のライダーに特にオススメ。

ブライトンGPSサイクルコンピューターの新しいハイエンドモデル「エアロ60」 Photo: Masanori ASANO

 ブライトンのGPSサイコンでは唯一、ルートナビをマップ上に表示できるのも特徴だ。ナビゲーション機能の使い勝手は、マップ表示機能のない「ライダー410」やガーミンの「エッジ520」より数段いい。

 センサーはANT+とBluetoothの両規格に対応。スマートフォンとペアリングすることで電話やメール、メッセージの着信を知らせてくれる。さらにWi-Fiにも対応し、走行データをワイヤレスでアップすることもできる。バッテリーも最大32時間持続する。

●操作

エアロ60には装着時に前面投影面積を減らして空気抵抗を削減する専用アウトフロントマウントが用意される Photo: Masanori ASANO

 基本的な操作はすべてボタンで行う。本体左側面に3つ、右側面に2つ、後方の側面に2つとボタンの数は多いが、本体上部に各ボタンに割り当てられた操作が文字やピクトグラムで示されているので、他社製のサイクルコンピューターから乗り換えてもスムーズに使える。あとは同じボタンで軽く押すときと長押しするときに割り当てられる動作を覚えればいい。

 ボタンの大きさは小さめだが、適度に突起があり、押下時の感触も硬すぎず適度にクリック感もある。フルフィンガーグローブ着用時でもそれほど不満は感じなかった。

●表示項目

エアロ60をマウントに装着したときの様子。マウントとサイクルコンピューターの一体感が高く、空気抵抗削減が期待できる Photo: Masanori ASANO

 ハイエンドモデルだが画面はモノクロ。しかし表示の見やすさに不満は感じない。表示項目は多彩で、スピード、ケイデンス、心拍のほか、パワーや電動変速のギヤ段数、ペダリングの左右バランスやトルク効率、方位(デジタルコンパス)表示に対応する。

 画面に表示できるのは10項目、最大ページ9まで。表示分割の仕方が一部「ライダー410」と異なり、6項目表示の場合、「ライダー410」は4段分割で上2段が1項目、下2段がそれぞれ2項目ずつだが、「エアロ60」は3段分割で各段とも2項目ずつになる。慣れの問題もあるが、タイマーは1段1項目の方が見やすいだろう。

ハイエンドと同じ感覚で使える「ライダー410」

ライダー410

圧倒的コスパで高機能。バッテリー稼働時間の長さも魅力
【主なスペック】
画面:2.3インチモノクロ
バッテリー:最大35時間
センサー:ANT+、Bluetooth
表示可能項目:スピード、ケイデンス、心拍、パワーほか
ルートナビ:なし
価格:本体のみ14,300円(税別)、ケイデンスセンサーキット16,800円(税別、スマートケイデンスセンサー同梱)

●特徴

パワー表示に対応し、価格を1万円台半ばに抑えた「ライダー410」 Photo: Masanori ASANO

 パワー表示や電動変速のギヤ段数表示に対応する上位モデル。ライバルのひとつガーミンの「エッジ520」と比較し、本体価格は税別14300円と半額以下で、バッテリー稼働時間は倍以上の最大35時間と魅力的だ。マウントはブライトンの他のモデルと共通のものを使う。

 センサーはANT+とBluetoothの両規格に対応。Bluetoothでスマートフォンとペアリングすると電話やメール、メッセージの着信を知らせてくれるのも魅力だ。

 ルートナビ機能は搭載されないが、トレーニング志向のサイクリストなら特に必要性を感じない人も多いはず。パワートレーニングに使えるGPSサイクルコンピューターを安く手に入れたいサイクリストにオススメだ。

●操作

 基本的な操作は「エアロ60」同様ボタンで行うが、本体左側面のボタンは2つになっている。これは「エアロ60」で別々のボタンが割り当てられていた電源とバックライトの操作を同じボタンで行うためだ。基本的な操作方法は変わらないので、ボタン操作の感触も含め、「エアロ60」とほぼ同じ感覚で使える。

●表示項目

 表示項目の多彩さは「エアロ60」とほぼ同等で、スピード、ケイデンス、心拍のみならず、パワー、ペダリングの左右バランスやトルク効率などの表示に対応する。

ライダー410(左)とエアロ60(右)で1ページに6項目表示したときのレイアウトの違い。個人的にはライダー410の配置の方が見やすいと感じる Photo: Masanori ASANO
「ライダー410」と「ライダー15」は、共通のマウントを使用する。ライダー410にはスタンダードマウントのマウントが同梱 Photo: Masanori ASANO

 1ページあたりの項目数は8つまで、最大7ページわたって表示するが、「エアロ60」と比べて少ないのはやや不満。ただし6項目表示の場合、上2段が1項目にできるのは個人的には魅力だ。トレーニングでハードに追い込んでいるときなど、最上段をタイマーにして視認性を高めると使いやすいと感じるからだ。

1万円以下のGPSサイクルコンピューター「ライダー15」

ライダー15

1万円以下で手に入るエントリー向けGPSサイコン
【主なスペック】
画面:2.0インチモノクロ
バッテリー:最大16時間
センサー:Bluetooth
表示可能項目:スピード、ケイデンス、心拍ほか
ルートナビ:なし
価格:本体のみ8,000円(税別)、ケイデンスセンサーキット10,500円(税別、スマートケイデンスセンサー同梱)

●特徴

ブライトンのGPSサイクルコンピューターで最も安い入門モデル「ライダー15」Photo: Masanori ASANO

 GPSサイクルコンピューターなのに1万円以下で手に入るのが最大の特徴。GPS機能によってスピードセンサーがなくても速度や走行距離の計測ができるので、複数台で使い分けたり旅先のレンタサイクルで走行ログを残すのも簡単。初めてのサイクルコンピューターにもオススメだ。

●操作

 ボタンは本体裏面の左右と本体後部側面の計3つしかなく、「エアロ60」や「ライダー410」とは操作方法が全く異なる。しかし、機能がシンプルなのですぐに慣れる。初めてサイクルコンピューターを使うような人には、このぐらいシンプルな方がいいかもしれない。

●表示項目

 ディスプレイの精細度はあまり高くないが、表示項目が厳選されているので視認性は悪くない。Bluetoothセンサーに対応し、スピード、ケイデンス、心拍数を表示できる。1ページに映し出される項目は4つで、表示カスタマイズはスマートフォンアプリで行う。

「ライダー15」は、本体裏側の2つのオレンジのボタンと、本体下部の黒いボタンの計3つのボタンで操作する  Photo: Masanori ASANO

スマホやPCとの連携でより使いやすく

 スマートフォンやパソコンのアプリ「ブライトンアクティブ」と連携すると、ブライトンのGPSサイクルコンピューターをさらに使いこなすことができる。アプリは3月に新しいものに切り替わったため、以前よりもさらに使いやすくなっている。

 画面の設定変更は、スマートフォンのアプリで行うとサイクルコンピューターより大きな画面を見て操作して選ぶだけで表示項目数や項目の変更ができる。本体側で操作するよりかなり楽だ。

 ルート作成はスマートフォンの画面を見ながら、地図上の任意の地点をタップするだけで完成する。データはBluetoothでサイクルコンピューターに送信できるほか、走行データのアップロードも送れるため、いちいちパソコンに接続しなくてもOKだ。

スマホアプリ・ブライトンアクティブから画面表示のカスタマイズができる。1ページあたりの表示項目数やどこに何を表示させるかだけでなく、上限はあるがページを増やすことも可能 Photo: Masanori ASANO
BluetoothやWi-Fiでブライトンアクティブアプリに走行データをアップロードすると、パソコンからでもスマホからでも走行データの確認ができる Photo: Masanori ASANO
ブライトンアクティブアプリのルート作成画面。地図上の任意の位置をタップしていくとルートが引ける。このデータをルートナビ対応モデルにアップロードすれば、ルートナビが使える Photo: Masanori ASANO

 しかし、走行ログのグラフから任意の区間をクローズアップして見たいときは、スマートフォンの画面だと少々小さくてやりにくい。その際はパソコンを利用するのがおすすめだ。パソコンとスマートフォンのアカウントは共通なので、走行データや使用しているサイクルコンピューターの情報を両者で共通して管理・閲覧できる。

 アプリの操作性は悪くないが、ひとつ注文するとしたら、走行ログの任意の区間をクローズアップして見るときに、その区間の平均パワーや平均ケイデンス、平均スピードなどを見られるようにしてほしい。インターバルトレーニングなどでハードに追い込んでラップを切るのを忘れてしまったときなどに、あとから任意の部分のログだけを抽出することができるからだ。

ブライトンはライバルの牙城を崩せるか?

 ガーミンだけでなく、ブライトンやワフーなど新興勢力が多く現れ、今や群雄割拠の様相を呈してきたGPSサイクルコンピューター界。ブライトンはライバルの牙城を崩せるのか。

 個人的にはそのポテンシャルはあると思う。ライバルより圧倒的に安い価格で同じような性能を手にすることができるからだ。

 ライバルをリードするには、画面のレイアウトをもっと自由に選べるようになるのがカギ。何を大きく表示したい、どこに表示したいというのは、人それぞれだからだ。

 たとえば、エアロ60は1ページに縦5コマ×横2コマの最大10コマのスペースがあるが、タイマーを最上段に横2コマ縦1コマで表示して、パワーは目立たせたいから同じように2段目に横2コマ縦1コマで…なんてスマホのホーム画面にウィジェットを配置するように位置や大きさまで選べたら最高なのだが、それは僕のわがままだろうか。

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