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栗村修の“輪”生相談<150>35歳男性「三本ローラーでの高速回転練習について教えて下さい」

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35歳男性です。ローラー練について教えください。

 今、三本ローラーで高速回転練習をしているのですが、ケイデンス130くらいになると車体がブレます。競輪選手はケイデンス約300出せるとどこかで聞いたのですが、どういうトレーニングや、漕ぎ方、意識、練習など行えば良いのでしょうか?

 ちなみに今は三本ローラーで片脚を台に置きもう片方だけで漕ぐ練習をとりいれ、筋肉や感覚にもっと効率的なペダリングができる用に練習してます。

(35歳男性)

 最近のローラー台の進歩は目覚ましいですね。リアルとバーチャルの差がかなりの勢いで埋まりつつあります。もちろん、バーチャルだけで完結することはあり得ないのですが、屋内トレーニングが充実していることは間違いありません。本題に入る前に、少しローラー台トレーニングの意味について考えてみましょう。

 ローラー台は大きく、三本ローラー台と固定ローラー台に分類されます。固定ローラー台は安全に高負荷をかけられるので人気で、特に「ズイフト」などのアプリと連動すれば、楽しくフィジカルを鍛えることができます。

 しかしデメリットもあり、それはバイクが振れないことです。したがって固定ローラー台では、バイクが左右に振れるダンシングのトレーニングはできません。さらに厳密にいえば、シッティングの練習も実走と同じ意味ではできていません。シッティングでもバイクは左右に振れるからです。揺れるバイクに乗るのと固定されているバイクに乗るのとでは、体の使いかたが微妙に違うはずです。ローラー台チャンピオンを目指すのでなければ、固定ローラー台でのペダリングだけに順応してしまうのは危険です。

実走に近いペダリングが行える三本ローラー Photo: Yuzuru SUNADA

 一方の三本ローラー台は、より実走に近いペダリング(「同じ」ペダリングではありません)ができることが強みですが、固定ローラー台ほどの負荷をかけられないという弱点があります。

 さて、三本ローラーでの高速回転練習ということですが、いいですね。昔からの王道トレーニングです。競輪選手並みの300というケイデンスを出すのは難しいでしょうが、トレーニングを続ければ神経系を含め体が順応し、ペダリングスキルが徐々に向上するのは間違いありません。ケイデンスの上限が上がれば、中速巡航時の高回転(低トルク)ペダリングにも対応しやすくなります。

トラック・ワールドカップの会場で三本ローラーに乗る22歳のマーク・カヴェンディッシュ Photo: Yuzuru SUNADA

 まずは、見落とされがちなのですが、サドルが高すぎないか確認してください。サドルが高すぎるとケイデンスを上げにくくなる傾向があります。もちろん、現在適切なサドル高にセッティングされているのであればその高さで高回転練習をするべきなのですが、少しサドルを下げて「より速く回すことを身体に学習させる」のもひとつにやり方になります。

 次にペダリングの最中の意識です。ケイデンスを上げると徐々にお尻が跳ねて「縦」の動きが始まってしまい、それがブレる原因になっていると思うのですが、跳ねるのは上死点と下死点の通過がスムーズではないからではないでしょうか。特に上死点の通過がうまくいっていないとお尻が跳ねてしまいます。したがって、上死点を滑らかに通過させることに意識を集中させてください。キレイに360°回すというよりかは、一点(2時あたり)で入力し、あとはいかに惰性で引っかかりなく回せるかが重要になります。また、手の平(ハンドル)とお尻(サドル)でバイク全体を下方向へ押し付けるイメージで回すとバイクとペダリングが安定すると思います。

 質問者さんのメニューは数秒間、ブワッと高回転で回すものだと思うのですが、もう少し低め、たとえば110回転くらいのケイデンスを5分ほど維持するトレーニングも有効です。体を徐々に高回転に慣れさせるということです。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「輪生相談質問」としてお寄せください。

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