和歌山市・尾花市長ら5首長が参加サイクリスト市長たちがグルメを満喫「わかやまサイクルフェスタ」 走って感じた自転車施策のこれから

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
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 和歌山市の魅力ある風景とグルメを存分に楽しむ「わかやまサイクリングフェスタ2019」(3月24日開催)には、前日の「第1回全国シクロサミット IN 和歌山」に出席した44首長のうち5人の首長が参加しました。「うまいもん満喫グルメライド」(約65km)に参加した5人の首長は和歌山の自然の中をサイクリングしながら地元グルメも満喫し、自転車施策などを語り合い親交を深めました。Cyclistの同行リポートと、首長たちの様子をお届けします。

紀ノ川沿いの橋を笑顔で渡って走る和歌山市の尾花市長(左)と守山市の宮本市長(右) Photo: Kenta SAWANO

オリジナルジャージお披露目

 前日の「シクロサミット」ではスーツに身を包んでいた5市長(和歌山市・尾花正啓市長、今治市・菅良二市長、守山市・宮本和宏市長、安城市・神谷学市長、南さつま市・本坊輝雄市長)が、「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」のジャージに身を包み快晴のわかやまマリーナシティに整列した。基調講演したジャイアントグローバル・羅祥安(トニー・ロー)最高顧問、ジャイアント・ジャパンの中村晃社長も一緒に記念撮影すると、午前9時に、春の紀州路へと出発した。

スタート前に記念撮影した(左から)安城市・神谷学市長、和歌山市・尾花正啓市長、和歌山県の仁坂吉伸知事、ジャイアントグローバルのトニー・ロー氏、今治市・菅良二市長、南さつま市・本坊輝雄市長、ジャイアントジャパンの中村晃社長、守山市の宮本和宏市長 Photo: Kenta SAWANO
「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」のジャージを着用してスタートに立った今治市・菅良二市長(左)、南さつま市・本坊輝雄市長 Photo: Kenta SAWANO
スタート前にトニー・ロー氏と談笑する和歌山市の尾花市長(左) Photo: Kenta SAWANO
カーブした斜張橋「サンブリッジ」を渡る Photo: Kenta SAWANO

 出発後、カーブのかかった斜張橋「サンブリッジ」を渡ると、ほどなくして海沿いの自転車と歩行者専用道に上がった。2020年に向けて整備されている「太平洋岸自転車道」にもあたり、ブルーラインがしっかり引かれ、左手に太平洋の雄大な景色を見ながら、ペースを上げて行った。


スタート直後は太平洋岸自転車道をのんびりクルージング Photo: Kenta SAWANO 

 3kmほど走ると、和歌山の歴史を勉強できるような史跡が続々と登場。和歌川の河口に静かに立つ史跡「観海閣」の真横を通る。「初代紀州藩主・徳川頼宣が建てた木造の建物です」と和歌山市の尾花正啓市長自らが各市長に紹介。その裏には江戸時代に作られたアーチ型石橋「不老橋」や塩竃神社などの歴史の説明も続き、その流暢な説明はサイクリングガイドさながらの様子だった。そのまま紀州東照宮などを眺めながら少し走ると、和歌の浦の海沿いのアップダウンに差し掛かった。

河口に浮かんだような名勝「観海閣」を説明しながら走る和歌山市の尾花市長 Photo: Kenta SAWANO
太平洋岸自転車道を走る、守山市の宮本市長(左)と和歌山市の尾花市長 Photo: Kenta SAWANO 
和歌の浦沿いのアップダウンを走る今治市の菅市長 Photo: Kenta SAWANO
「和歌山のアマルフィ」とも呼ばれている雑賀崎 Photo: Kenta SAWANO

 今大会一番の急坂をクリアし、リアス式海岸のようにくねったブルーライン沿いを走ると、通称「和歌山のアマルフィ」とも呼ばれている雑賀崎という町が遠くに見えた。海面近くから丘の上まで、斜面に沿って家屋が建つ様子を一行はいったん止まって視察した。

 和歌の浦から工場地帯の平地を抜けると、水軒川を渡る青岸橋、紀ノ川を渡る全長521mの紀の川河口大橋、さらには土入川大橋と、走りやすい大きな橋を3連続で通過。和歌山市をいろんな角度から見ながら、いよいよ紀ノ川の河川敷におり、広くて走りやすいサイクリングロードを上流に向かって走り出した。

雄大な紀ノ川下流域を走る。対岸には和歌山市中心部 Photo: Kenta SAWANO 

 それまで一列で走っていた市長たちは、2列になり、緩やかな紀ノ川の流れを見ながら、それぞれの自治体での自転車施策や、自転車の乗り方について語り合った。特に東大工学部出身の守山市・宮本市長と和歌山市の尾花市長は常に一緒に走り、風景について話していた。

和歌山市のサイクリング施策について話し合う守山市の宮本市長(左)と和歌山市の尾花市長 Photo: Kenta SAWANO
いくつもの特徴的な橋を渡り、飽きることのないコース Photo: Kenta SAWANO 
エイドでは和歌山市の尾花市長が自ら地元グルメを解説 Photo: Kenta SAWANO

 最初のエイドステーションでは、和歌山のお菓子や、名産の魚を使ったあら汁が振舞われた。ここでも尾花市長が、同じテーブルに座ったトニーさん、菅市長らに直接名産品の紹介した。「このあら汁に入っているタチウオの漁獲量も和歌山は日本で有数のものなんです」と、和歌山市長自ら特産品を各市長にアピールした。

エイドの出店者から地元グルメの話を聞きだす南さつま市・本坊輝雄市長 Photo: Kenta SAWANO
アルコールフリーの甘酒もエイドで振舞われた Photo: Kenta SAWANO
搾りたての和歌山みかんジュースは大盛況だった Photo: Kenta SAWANO

 紀ノ川沿いにのぼり、そして下り、待ちに待ったランチが楽しめる第3エイドに到着した。ここでは紀州梅バーガーやイノブタのフランクフルト、搾りたてのみかんジュースなど、気を付けないとおないっぱいになってしまうほどの和歌山グルメを堪能。尾花市長に気づいた参加者があちこちで記念撮影するシーンもあった。

イノブタのフランクフルトは焼き立てで振る舞われた Photo: Kenta SAWANO
特産のイチゴも取りやすく提供 Photo: Kenta SAWANO

 第3エイドからは各市長がマイペースでゴールに向かう。このコース最高地点を一気に上ると、あとはゴールの海南市までほぼ下り基調。守山市の宮本市長は、尾花市長にペースを合わせて、ペダリングをアドバイスしながら進んだ。「尾花市長は平地でとても速いので、体の使い方を覚えて、ロードバイクに乗ったらすぐ速くなりますね」と太鼓判を押した。

笑顔でゴールする守山市の宮本市長(左)と和歌山市の尾花市長 Photo: Kenta SAWANO

 最後は貴志川の清流沿いに少しずつ下りながら、山から里へ。市街地に入り、再び長い吊り橋「ムーンブリッジ」を渡って、海沿いのマリーナシティへ無事帰還。最後は宮本市長と尾花市長がそろってガッツポーズでゴールした。宮本市長は「お天気も、コースも素晴らしく最高でしたね」と楽しい65kmを振り返った。

◇         ◇

 「まちづくりの会」の運営に尽力する守山市・宮本市長と地元・和歌山市の尾花市長に、「わかやまサイクリングフェスタ」の魅力、そして今後の自治体による自転車施策について聞きました。

――「わかやまサイクリングフェスタ」を走っていかがでしたか。

「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」の今後について話した守山市の宮本市長(左)と和歌山市の尾花市長 Photo: Kenta SAWANO

守山市・宮本市長:変化に富んで素晴らしい65kmでした。和歌の浦の海沿いも美しかったですし、紀ノ川沿いのサイクリングコースはダイナミックな景色でした。雄大な川沿いのサイクリングコースは上流に行くにしたがって水がきれいになっていくのを感じましたね。河原沿いの菜の花、山々の深い緑色など周辺の風景も素晴らしく、他にはない素晴らしいコースでした。

和歌山市・尾花市長:今回4回目を迎える『わかやまサイクリングフェスタ』を今回初めて走りました。最初は完走できるかなと慎重に走っていたのですが、紀ノ川サイクリングロードからは景色を楽しむ余裕が出てきた。走ってみていろいろな体験をしないとわからないことがあるなと感じました。

――具体的にはどんなところでしょうか。

コース途中で、和歌山市の尾花市長(右)を気遣う守山市の宮本市長 Photo: Kenta SAWANO

 交差点の通り方も変えたほうが良いなと感じることもできた。サイクリストの身になってはじめてわかることもあった。そういう意味でも「道路管理者」として走ってもよかったです。やはり市内は走ってまだまだ走りにくく改善しないといけないですね。来年は是非、(和歌山県)知事もちょっとだけでも、走ってもらえると良いと思いました。

守山市・宮本市長:脚力凄いので慣れたらすごいと思います。

――第1回のシクロサミットの成果は?

和歌山市・尾花市長:全国のみんなが集まって話す第一歩になりました。是非これからも連携を取っていきたいです。全国の市区町村長の方からアドバイスもいただき、広域サイクリングルートを中心に、日本自体の魅力を上げていきたいですね。

守山市・宮本市長:自転車を活用して地域を活性化しようという「うねり」を改めて強く感じました。みんなで連携するとナショナルサイクリングルートや太平洋岸自転車道など、全部がつながっていく。インバウンドも入ってきて活性化できる期待感もあります。次回はしまなみでの開催で、より盛り上がっていく機運を感じましたので、皆でがんばっていきたいです。

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