ツール・ド・台湾2019第4ステージキナン中島康晴がポイント賞を堅守、2位と5点差で最終日へ NIPPO中根英登が区間5位

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 日本勢が多く参戦しているツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)は3月20日、第4ステージが行われた。序盤と終盤に山岳ポイントが設定されたコースで、日本人選手は中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)のステージ5位が最上位だった。また、ポイント賞のグリーンジャージでスタートした中島康晴(キナンサイクリングチーム)は、中間スプリントポイントで得点を加算。同賞の首位を守り、グリーンジャージで最終日を迎えることになった。

ツール・ド・台湾第4ステージを終えポイント賞首位に立つ中島康晴。得点を加算しグリーンジャージ獲得を優位なものとしている Photo: Syunsuke FUKUMITSU

今大会最高標高地点を目指す

 第3ステージまでを終えて、日本勢はポイント賞争いで中島康晴が首位に立ち、グリーンジャージを着用する。個人総合では増田成幸(日本ナショナルチーム)が最上位の21位につける。小石祐馬(日本ナショナルチーム)、伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)も増田と同様に総合トップから10秒差につけ、上位進出を狙える状況にある。

毎ステージ5チームずつが紹介されるスタート前のチームプレゼンテーション。この日は日本ナショナルチームがステージへ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 迎えた第4ステージは、序盤から上り基調。やがて3級山岳ポイントを通過するが、その後も上りが続く。中盤に向けていったん下るが、標高にして900m近くのポイントまでおおよそ50kmに及ぶ上り基調が始まる。この間に2級山岳ポイントを通過するほか、急坂区間も待ち受ける。翌日の最終・第5ステージが平坦基調とあり、166.56kmで争われるこのステージを終えた時点で、総合成績において大勢が決する可能性も考えられる。

中島が中間スプリントで加点

 そして始まったレースは、大久保陣(キナンサイクリングチーム)らのスタートアタックで幕を開けた。大久保は集団へと戻ったものの、これらの動きの中から抜け出した4選手が逃げグループを形成。さらに、窪木一茂(日本ナショナルチーム)を含む3人が追走を図ったが、3級山岳の上りで窪木が集団へと戻り、残る2選手がしばらくして先頭の4人に合流した。

今大会随所で献身的な走りを見せているキナンサイクリングチームの日本人3選手。グリーンジャージの中島康晴をはさんで左に大久保陣、右に新城雄大 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 6人になった逃げグループだが、山岳ポイント通過後の下り基調で集団が徐々に迫り、やがてタイム差は数十秒に。104.5km地点に設定された、この日2つ目の中間スプリントポイントが近づくと、集団はさらにペースアップ。僅差の争いとなっている総合上位陣と、ポイント加算を狙うスプリンターとが入り乱れての激戦となった。

 ここで存在感を発揮したのが中島。チームメートの大久保や新城雄大のアシストを受けて集団前方へと上がっていくと、好タイミングで加速。トップこそ譲ったものの、2位通過を決め、3ポイントを加算させることに成功した。

個人総合は大接戦のまま

 その後3人の逃げグループが新たに形成されたが、メイン集団はNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが主にペースコントロールを図り、残り30kmまでに吸収。これをきっかけに集団ではアタックが散発する。残り21kmでは小石祐馬(日本ナショナルチーム)がアタックし、5kmほど独走するシーンもあった。

レース終盤の2級山岳を目指すメイン集団。左から3人目は小石祐馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 小石は残り16km地点の2級山岳頂上を前に吸収され、代わってトマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)らがアタック。ルバらが集団にキャッチされると、残り11kmからはマルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム)がアタック。いずれも決定打には至らず、山岳での絞り込みで生き残った30人が一団のままフィニッシュを目指していった。

 勝負はそのままスプリントに。残り1kmと、早めに飛び出しを図ったジェームス・ピッコリ(カナダ、エレベート・KHSプロサイクリング)が上り基調の最終局面も粘り抜き、ステージ優勝した。背後からなだれ込むようなスプリント争いとなり、日本勢では中根が最上位となる5位とし、増田成幸(日本ナショナルチーム)も6位に続いた。

30人によるステージ優勝争い。5位に中根英登(右から3人目)、6位に増田成幸(左から2人目)が食い込んだ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 この結果、個人総合での日本人選手最上位は増田の16位。トップとは16秒差。26選手が首位から16秒差にひしめく大接戦にあって、上位進出を狙えるポジションに引き続き位置する。

ポイント賞首位を固めた中島康晴とアジアンリーダーのフェン・チュンカイが仲良く写真に収まる Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そして、中島は前日からのポイント賞を堅守。中間スプリントでのポイント加算に加え、同賞争いのライバルがステージ上位に入らなかったこともあり、その座を守ることに成功している。

 大会はいよいよクライマックスへ。最終の第5ステージは192.8km。ルートはおおよそ海沿いを走る設定で、中盤にかけては南シナ海沿いを往復する。フィナーレは、大鵬湾を囲うサーキットコースでの4周回。平坦ステージにカテゴライズされ、スプリンターの競演となることが予想される。そして、激戦となった総合争いにも終止符が打たれるとともに、中島がポイント賞を守り切るかも焦点となる。

ツール・ド・台湾 第4ステージ(166.56km)結果
1 ジェームス・ピッコリ(カナダ、エレベート・KHSプロサイクリング) 3時間58分21秒
2 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、フロイドズプロサイクリング) +0秒
3 エティエンヌ・ファンエムペル(オランダ、ネーリソットーリ・セッレイタリア・KTM)
4 スコット・ボウデン(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)
5 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
6 増田成幸(日本ナショナルチーム)
9 伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
20 小石祐馬(日本ナショナルチーム)
58 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +12分42秒
59 大前翔(日本ナショナルチーム)
94 大久保陣(キナンサイクリングチーム) +15分52秒
98 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
100 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
101 入部正太朗(日本ナショナルチーム)
102 窪木一茂(日本ナショナルチーム)

個人総合
1 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、フロイドズプロサイクリング) 12時間17分54秒
2 ジェームス・ピッコリ(カナダ、エレベート・KHSプロサイクリング) +6秒
3 エティエンヌ・ファンエムペル(オランダ、ネーリソットーリ・セッレイタリア・KTM)
+12秒
4 ネイサン・アール(オーストラリア、イスラエルサイクリングアカデミー) +12秒
5 フェン・チュンカイ(チャイニーズタイペイ、チャイニーズタイペイナショナルチーム) +16秒
6 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング)
16 増田成幸(日本ナショナルチーム)
20 伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
22 小石祐馬(日本ナショナルチーム)
33 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +3分36秒
50 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +13分44秒
66 大前翔(日本ナショナルチーム) +20分46秒
67 中島康晴(キナンサイクリングチーム) +23分44秒
68 入部正太朗(日本ナショナルチーム) +25分40秒
78 窪木一茂(日本ナショナルチーム) +35分44秒
95 大久保陣(キナンサイクリングチーム) +41分52秒
97 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +42分12秒

ポイント賞
1 中島康晴(キナンサイクリングチーム) 34pts
2 ブライアン・ゴメス(コロンビア、マンサナ・ポストボン) 29pts
3 エティエンヌ・ファンエムペル(オランダ、ネーリソットーリ・セッレイタリア・KTM)
22pts

山岳賞
1 ウィルマル・パレデス(コロンビア、マンサナ・ポストボン) 37pts
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) 26pts
3 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) 20pts

チーム総合
1 マンサナ・ポストボン 36時間54分30秒
2 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ
3 キナンサイクリングチーム
11 日本ナショナルチーム +14分22秒

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