ティレーノ~アドリアティコ2019 第7ステージ最終個人TTで1秒差の逆転、ログリッチェが総合優勝 欧州王者のカンペナールツが区間勝利

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 イタリアで開催のUCIワールドツアー「ティレーノ〜アドリアティコ」は3月19日、最終の第7ステージが個人タイムトライアル(TT)で行われ、ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)が最速タイムをマークしてステージ優勝した。個人総合では、前日まで総合2位のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)がステージ11位に入り、前日まで首位だったアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)を逆転、わずか1秒差で総合優勝を飾った。

逆転総合優勝を飾り、おなじみの「テレマークポーズ」を決めるプリモシュ・ログリッチェ Photo: Yuzuru SUNADA

序盤出走のカンペナールツが暫定1位

 最終日、第7ステージは近年では恒例となっている個人TTステージ。サン・ベネデット・デル・トロントを発着する10kmの平坦路にて争われた。海岸に沿うようにコースが設定されているため、風が強かった。特にスタートしてから中間計測ポイントまでは追い風、4.4km地点に設置された中間計測ポイントからフィニッシュまでは向かい風となっており、ペース配分の難しい天候だった。

序盤に最速タイムをマークしたヴィクトール・カンペナールツ Photo: Yuzuru SUNADA

 前日までの個人総合順位の逆順に出走。最初に好タイムをマークしたのは19人目にスタートしたカンペナールツだ。欧州選手権の個人TTを2連覇中、欧州チャンピオンジャージを着用し、11分23秒の好タイムを叩き出した。

 続いて、オランダTT王者のヨス・ファンエムデン(ユンボ・ヴィスマ)が4秒遅れの暫定2位となるタイムを記録。

 そして、46番目に出走したのは2017、2018年の最終ステージのタイムトライアルを2連覇中であり、優勝候補と目されていたローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ)だ。世界チャンピオンの証、アルカンシエルジャージを身にまとってスタートを切った。

アルカンシエルを着て走るローハン・デニス Photo: Yuzuru SUNADA

 中間計測ポイントでカンペナールツを2秒上回る暫定トップタイムを記録。しかし、向かい風となった後半区間のタイムが伸びずにトップ9秒遅れの暫定3位となった。

 その後もセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト)が6秒遅れの暫定3位、ベルギーTT王者のイヴ・ランパールト(ドゥクーニンク・クイックステップ)が暫定4位、マッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード)が中間ポイントでトップタイムをマークするも後半は伸びずに暫定5位。いずれも世界王者のデニスのタイムは上回ってきたものの、カンペナールツのタイムに届かない状況が続いた。

ログリッチェとイェーツのデッドヒート

 いよいよ総合上位勢の出番が到来。総合13位のアルベルト・ベッティオール(イタリア、EFエデュケーションファースト)が中間ポイントで11秒遅れながら、後半区間で巻き返してカンペナールツから3秒遅れの暫定2位という好タイムを記録した。

 サム・オーメン(オランダ、チームサンウェブ)が持つ新人賞ジャージを37秒差で追うティシュ・ベノート(ベルギー、ロット・スーダル)だったが、トップから40秒遅れにとどまり、オーメンも同52秒遅れと伸び悩んだものの、新人賞ジャージはオーメンが守り抜いた。

新人賞ジャージに届かなかったティシュ・ベノート Photo: Yuzuru SUNADA
前日ステージ優勝を飾ったジュリアン・アラフィリップ Photo: Yuzuru SUNADA

 総合7位のティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)が24秒遅れのステージ21位に。ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)をかわして総合5位に浮上した。

 前世界チャンピオンのトム・デュムラン(オランダ、チームサンウェブ)はカンペナールツのタイムに8秒及ばず、ステージ7位。カンペナールツが最速タイムを記録してから、120人もの選手がタイムを更新できずにいた。

リーダージャージを着用し大一番に挑んだアダム・イェーツ Photo: Yuzuru SUNADA

 そして、総合を争うログリッチェとイェーツがスタート。中間ポイントではログリッチェが10秒遅れの23位、イェーツが17秒遅れの55位となり、同じペースを刻めば、イェーツが総合首位を守れる計算だった。

逆転総合優勝を目指して攻めの走りを見せたプリモシュ・ログリッチェ Photo: Yuzuru SUNADA

 しかし、向かい風となる後半区間ではログリッチェが力強い走りを披露した。カンペナールツから13秒遅れながら、中間地点より順位を大幅に上げて11位でフィニッシュした。一方のイェーツは風の影響のためか、フィニッシュに近づくにつれスピードダウン。39秒遅れの48位に終わってしまい、この結果、わずか1秒差でログリッチェが逆転総合優勝を決めた。これでログリッチェはUAEツアーに続き、ワールドツアーのステージレースを連勝した。

 またステージ優勝は序盤からホットシートに座り続けたカンペナールツに確定。4月中旬にはメキシコでアワーレコードに挑戦予定とあり、記録更新に向けて幸先の良い結果となった。

ステージ優勝を飾ったヴィクトール・カンペナールツ Photo: Yuzuru SUNADA

第7ステージ結果
1 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) 11分23秒
2 アルベルト・ベッティオール(イタリア、EFエデュケーションファースト) +3秒
3 ヨス・ファンエムデン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) +4秒
4 セバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト) +6秒
5 イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +7秒
6 マッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード) +8秒
7 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ)
8 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) +9秒
9 マイケル・ヘップバーン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +11秒
10 フィリッポ・ガンナ(イタリア、チーム スカイ) +12秒

個人総合
1 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 25時間28分0秒
2 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) +1秒
3 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +30秒
4 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +1分25秒
5 ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ) +2分32秒
6 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) +2分34秒
7 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +2分42秒
8 サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト) +3分1秒
9 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ) +3分12秒
10 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ) +3分18秒

ポイント賞
1 ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) 31 pts
2 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) 27 pts
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) 26 pts

山岳賞
1 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) 35 pts
2 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) 34 pts
3 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) 25 pts

新人賞
1 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ) 25時間31分12秒
2 ティシュ・ベノート (ベルギー、ロット・スーダル) +25秒
3 マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) +1分50秒

チーム総合
1 EFエデュケーションファースト 75時間51分29秒
2 トレック・セガフレード +2分30秒
3 チーム サンウェブ +6分9秒

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