ツール・ド・台湾2019第3ステージキナン中島康晴がポイント賞争いで首位に浮上 逃げ・スプリントと大車輪の走り

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 UCIアジアツアー2.1クラス、ツール・ド・台湾は3月19日に第3ステージを実施。156.5kmで争われたレースは、中島康晴(キナンサイクリングチーム)が逃げ、スプリントとフル回転。2回の中間スプリントでの1位通過に加え、ステージ8位としてこの日だけで18ポイントを獲得。ポイント賞争いで首位に浮上した。なお、個人総合ではジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)がトップに立った。

ツール・ド・台湾第3ステージ。中間スプリントとフィニッシュで合計18点を獲得しポイント賞首位に立った中島康晴 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

スピードとテクニックが要求されるコース

 この日は、「台湾ロマンティックルート3」と銘打ち、国道3号線を主要コースにレースが展開された。中盤に15km近く上る1級山岳が控えるほか、フィニッシュまで20kmを切ったタイミングで2級山岳が待ち受ける。さらには、どちらの山岳も頂上からの下りがテクニカル。道幅の狭い区間もあり、スピードに加えてバイクテクニックも要求された。

スタートに向けて準備を進める増田成幸(左)と窪木一茂 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 2ステージを終えて日本勢は、増田成幸(日本ナショナルチーム)の個人総合22位が最高。29位につける小石祐馬(日本ナショナルチーム)、31位の伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)とともに総合上位陣とは僅差の位置につけており、今後のステージで順位のジャンプアップを狙う。

 そうして迎えたレースは、アクチュアルスタートから8kmほど進んだところで9人が逃げグループを形成。アタック合戦の中から抜け出したメンバーの中には、中島、吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)、入部正太朗(日本ナショナルチーム)と、日本勢3選手が加わった。

第3ステージのパレードスタート Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 メイン集団が約2分30秒差でコントロールする中、逃げメンバーは中間スプリントポイントをめがけて進んでいく。39.4km地点に設定された1つ目のポイントでは、中島が他選手の追い上げを振り切って1位通過。まず5ポイントを獲得する。

 その後もレース全体には大きな変化がなく、そのまま74.13km地点に設けられた2つ目の中間スプリントポイントへ。ここでも中島のスピードが冴え、先に仕掛けた選手の背後を押さえて好タイミングで先頭へ。さらに5ポイントを加算させることに成功した。

 この直後から1級山岳の上りが始まると、中腹で逃げグループが分裂。入部ら2選手だけが先頭に残る形となり、中島と吉田らは集団へと戻っている。

スプリントフィニッシュに加わった中島がポイント賞でトップに

 入部たちの逃げも山頂通過後の下りで終わりとなる。1級山岳を上位通過したトマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)ら3人がそのままの勢いでダウンヒルをこなし入部たちに追いついたが、下り終えるとともに集団へと戻る。ふりだしへと戻ったレースだったが、すぐに1人が抜け出し、これまた約2分30秒ほどのリードを集団から奪う。

 だが、リーダーチームとしてスタートしたフロイドズプロサイクリングがコントロールを担い、逃げる選手とのタイム差を少しずつ縮めていく。2級山岳を終えた直後の残り18kmで吸収し、約70人の集団でフィニッシュを目指した。

第3ステージはニコラス・ホワイトがステージ優勝 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 しばらくはカウンターアタックが散発し、さらには日本ナショナルチーム勢が前方をうかがう場面が見られたが、いずれも決定打とはならず。残り11kmではルバの強烈なアタックで3選手が約20秒のリードを得たが、4kmほど進んだところで集団がキャッチ。そのまま勝負はスプリントへとゆだねられることとなった。

 アシストの人数を残すチームが激しい主導権争いを繰り広げた末のスプリント勝負は、ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)が勝利。有力チームのスプリントトレインをマークしながらポジションを上げた中島が日本勢最上位の8位を押さえ、8ポイントをゲットしている。

 このステージでは、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア)が3位として4秒のボーナスタイムを獲得。これらの結果から個人総合首位に浮上。日本勢では、増田が21位が最上位になっている。

ポイント賞ジャージをゲットした中島康晴。軽やかなジャンプで喜びを表す Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そして、再三の見せ場を作った中島がポイント賞で首位に浮上。第1ステージの3位に続き、今大会はスピードを生かす場面が増えている。同賞2位とは4点差。最後までグリーンのリーダージャージを守ることに意欲を見せている。

 翌20日からは大会後半戦へ。第4ステージは序盤から上り基調で、やがて3級山岳ポイントへ。この地点を通過後も上りが続き、中盤にかけていったん下った後、標高にして900m近くのポイントまでおおよそ50kmに及ぶ上り基調が続く。この間に2級山岳ポイントを通過するほか、急坂区間も待ち受ける。166.56kmで争われるこのステージを終えた時点で、総合成績の形勢が見えている可能性もある。

ツール・ド・台湾 第3ステージ(156.5km)結果
1 ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 3時間49分2秒
2 ペン・ユアンタン(チャイニーズタイペイ、チャイニーズタイペイナショナルチーム) +0秒
3 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
4 ブライアン・ゴメス(コロンビア、マンサナ・ポストボン)
5 エドウィン・アビラ(コロンビア、イスラエルサイクリングアカデミー)
6 トラヴィス・マッケイブ(アメリカ、フロイドズプロサイクリング)
8 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
33 増田成幸(日本ナショナルチーム)
35 入部正太朗(日本ナショナルチーム)
37 新城雄大(キナンサイクリングチーム)
38 大前翔(日本ナショナルチーム)
45 小石祐馬(日本ナショナルチーム)
51 伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
69 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +14秒
87 大久保陣(キナンサイクリングチーム) +17分56秒
92 窪木一茂(日本ナショナルチーム)
107 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +21分7秒

個人総合
1 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 8時間19分39秒
2 ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +0秒
3 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、フロイドズプロサイクリング)
4 ネイサン・アール(オーストラリア、イスラエルサイクリングアカデミー) +6秒
5 フェン・チュンカイ(チャイニーズタイペイ、チャイニーズタイペイナショナルチーム) +10秒
6 ヘイデン・マッコーミック(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)
21 増田成幸(日本ナショナルチーム)
26 小石祐馬(日本ナショナルチーム)
30 伊藤雅和(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
44 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +56秒
60 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +3分30秒
67 中島康晴(キナンサイクリングチーム) +7分48秒
68 大前翔(日本ナショナルチーム) +7分58秒
69 入部正太朗(日本ナショナルチーム) +9分42秒
74 窪木一茂(日本ナショナルチーム) +19分46秒
94 大久保陣(キナンサイクリングチーム) +25分54秒
98 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +26分14秒

ポイント賞
1 中島康晴(キナンサイクリングチーム) 31pts
2 ブライアン・ゴメス(コロンビア、マンサナ・ポストボン) 27pts
3 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 21pts

山岳賞
1 ウィルマル・パレデス(コロンビア、マンサナ・ポストボン) 27pts
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) 20pts
3 入部正太朗(日本ナショナルチーム) 19pts

チーム総合
1 マンサナ・ポストボン 24時間59分27秒
2 キナンサイクリングチーム
3 イスラエルサイクリングアカデミー
4 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ
12 日本ナショナルチーム +1分40秒

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