観戦リポート③“白い道”を走る選手を突撃インタビュー福田萌子さんが「ストラーデビアンケ」で選手たちに質問! 未舗装路を走るのって怖くない?

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 モデルでサイクリストの福田萌子さんが、3月9日にイタリアのトスカーナ州で開催されたUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアーの「ストラーデビアンケ」を観戦しました。萌子さんにとってはサントス・ツアー・ダウンアンダーに続く、2度目となるワールドツアー観戦。日本語で“白い道を走るレース”という名がつく、全行程のおよそ3分の1を未舗装路が占めるレースに、思わず萌子さんは選手たちに「怖くないの?」と純粋な疑問を投げかけます。レースに参戦する初山翔選手(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)を応援したり、今回もさまざまな舞台裏の様子をリポートします。

初山翔さんを発見! Photo: Moeko FUKUDA

◇         ◇

まるで遊牧民のようなバス移動!

二度目のワールド・ツアー観戦、「ストラーデビアンケ」にやってきました Photo: Moeko FUKUDA

 今回は、歴史あふれる世界遺産の街中を舞台に繰り広げられるレース、ストラーデビアンケ! まだまだレース観戦初心者なので、事前にしっかりとストラーデビアンケの公式ウェブサイトページで予習して行きました。公式ページはイタリア語と英語ですが、スタート地点やコース、スケジュールなどが詳細に書かれてあります。

 選手は誰が出るのかを事前に知りたくて毎日のようにサイトを見ていましたが、出場選手の情報について更新されたのはなんとレース前日でした(選手やチームのインスタ見ていた方が誰が出るのかすぐわかる!)。

 まずはツアーダウンアンダー同様、出発前の選手達を一目見ようと各チームのエリアへ向かいました。すると、そこには前回のツアー・ダウンアンダーにはなかった、大きなチームバスがたくさん並んでいました。

大きなチームバスが勢揃い! Photo: Moeko FUKUDA

 バスの内部の構成は、前方が選手が移動時に座っている椅子席が。中心部分にはソファとレースの中継を映すモニター、後方にはシャワールームとお菓子やジェル等の補給食の倉庫がありました。各レースにこの大きなチームバスがつき、チームが宿泊しているホテルにはキッチントラックなどが一緒に移動するそうです。まるで遊牧民族のような大移動です!

アスタナのバス。周辺には選手を一目見ようとするファンの姿が Photo: Moeko FUKUDA

 各チームバスは全く一緒ではなく、それぞれの個性があります。ボーラ・ハンスグローエの場合はスポンサーである「ボーラ」がキッチン、「ハンスグローエ」がシャワーなどの家の用品を扱う会社なので、シャワールームやキッチンはもちろん全て両社の最新設備です。アスタナ プロチームは(選手曰くリッチなので)バスの側面に大きなモニターが付いていて、そこでレース観戦もできるそうです。

まるでイタリア人?な初山翔選手

 選手はバスの中にいる時間が長いですが、リラックスしていて観客との距離も近く、とてもフレンドリー。出発地点とゴール地点は2kmほど距離がありますが、出走前のサインはゴール地点のステージの上。選手達は自転車に乗ってゴール地点のカンポ広場まで出走サインをしに行くので、観客が歩いているすぐそばを自転車で通って行きます。

まるでイタリア人のような立ち居振る舞いの初山翔さんでした Photo: Moeko FUKUDA

 ヨーロッパはロードレースが地域に根付いているので観客も見方に慣れていて、選手との距離感もちょうどいい。日本人選手を探しにNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのもとへ行き、「日本人はいますか?」とチームスタッフに尋ねると、指差した先に初山翔さんを発見!

 イタリア人のファンの方と流暢なイタリア語でお話していたのと、サングラスをかけていたこともあって、「本当に日本人?」とチームスタッフに3回ほど尋ね返してしまいました(笑)。

 この地で同じ日本人が走っていることが嬉しくて、話しかけると翔さんも「こんなところにプライベートでレース観戦に日本人が来ているなんて」と驚いていました。とても気さくでフレンドリーな方で、お写真も一緒に撮ってくれたのに「声をかけてくれてありがとうございます」と逆にお礼を言われてしまいました。なんて素敵なの!

ダニエル・オス「未舗装路は楽しい」

 スタートを観たらフィニッシュ地点のカンポ広場に移動して、ランチを食べながら大きなモニターの前でレース観戦。今年はお天気が良く、暖かかったので、広場は座って日向ぼっこをしながらゴールを待つ観客で溢れていました。

スタート直前の様子 Photo: Moeko FUKUDA

 最後のゴール地点までのシエナ市内の道は全て石畳で、凸凹どころかガタガタ。私も朝にランニングで街中を走ったのですがアップダウンが激しいのと、足場が悪くてちょっと気をぬくと足を捻ってしまいそうな場所だらけ。いつもの道と違ったので翌日、軽く筋肉痛になりました。

 ランニングも普段の道と違うと体の変化を感じるので「きっと自転車でも違うはず! 」ということで、ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)にいつもと違うテクニックが必要なのか聞いてみました。

コースとなる石畳の道 Photo: Moeko FUKUDA

 単純に「あのガタガタな道や未舗装路を走るのは怖くないの?」と聞くと「え?なんで?」という返事(笑)。「いつもよりもっと集中しなければいけないだけで、怖いとは感じない」とのことです。それよりもこのレースを走れることが楽しいらしい(この回答は全選手共通でなく、彼のパーソナリテイも関係しているのかなとも思いますが…)。毎回レースはスタートする時には今日のすべき事を考えるだけだそうです。

 あの砂埃の中、集団にいてもしっかりと前が見えるよう、いつもより前の選手との間の距離を取り視界を広くするそう。特にカーブは滑りやすいから身体が斜めになり過ぎないように注意するそうです。ガタガタな道を走るのに特別な技術は必要なく、視界が良好じゃない分、いつもより集中して早く判断することが大切なのだそう。

 唯一違うことといえばタイヤの太さで、「いつもは26Cを使ってるけど、このレースでは28Cにしていつもよりグリップを効かせる」…とのこと(どんな違いがあるのかはよく分からないけど…、笑)。

 最後に「自転車が変わったら乗り方も変わるの?」と質問すると、「どんな自転車であっても体の使い方は同じ。いつもと同じ事をするだけだよ」との返事。でも話していて思ったのは、選手たちは皆とくに意識していないだけで、きっと自然に体がバランスを調整しているんだと思います。それがあまりにも自然で(身体能力が高すぎて)、自分たちでも気づいていないんじゃないかな。ん~、さすがプロ。トップ選手のトップである所以を感じました。

福田萌子
福田萌子(ふくだ・もえこ)

沖縄県出身のモデル。身長176cmの日本人離れしたスタイルで、2010年ミス・ユニバース・ジャパンでは3位入賞。スポーツ用品ブランドのアンバサダーなどを務める。ロードバイクに乗るだけでなく、最近ではロードレース観戦もライフワークに。UCIワールドツアーのレースも現地へ積極的に脚を運んでいる。

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