今年は全3回開催予定ごみ処理施設で勝ち抜きヒルクライム疾走 川西から「ツール・ド・兵庫」へ夢広げる

ロードバイクに乗って上り坂で競走する人気の競技「ヒルクライム」を勝ち抜きトーナメントで行う、一風変わったレースイベント「里山スプリントヒルクライム 2019 in 国崎クリーンセンター」が3月17日、兵庫県川西市で開催された。時折小雨が混じる天気の中、地元や近隣各地からサイクリスト約50人が参加した。
会場の国崎クリーンセンターは、川西市と猪名川町、大阪府の豊能町と能勢町の、共同ごみ処理施設。知明湖沿いの入口から丘の上に位置する同センターまでの、行き止まりの道路をコースにしてレースが行われた。距離は約800mで、平均勾配は8%ほど。足を着くほどの急坂ではないが、短いだけに最初から最後まで全力で走るため、想像以上に体力を消耗するレースだ。
選手全員が一斉にスタートする通常のヒルクライムレースではなく、各レースを3〜4人の少人数で走り、上位2人が勝ち上がっていくトーナメント形式。1回戦で負けても敗者復活戦があるので、参加者全員が2レース以上を走ることができる。また優勝するまでも2〜3レースを走る必要があるため、勝ち抜くには各レースでの体力配分も重要だ。参加者からは「普通のヒルクライムレースではできない駆け引きが楽しい」という声が聞かれた。
大会は川西市を拠点にするサイクルレースチーム「コラッジョ川西」が主催。同センターでの開催は今回が2度目だ。チーム代表の栂尾大知さんによると、今年は今後夏と冬に1回ずつの開催を予定。栂尾さんは、「小さな大会ですが、回を重ねることで広げていきたい。近い将来、ツール・ド・兵庫を開催することが目標です」と展望を語った。
会場にはアスリート向けの補給食「アスリチューン」や、洗浄・潤滑剤の「和光ケミカル」がブース出展。また地元の黒米を使ったカレーライスや、卵かけご飯など地元物産の販売も行われた。