完走6人のサバイバルレースマンセボとフェルナンデスがワンツー マトリックスがJプロツアー修善寺ラウンドを連覇

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 国内最高峰のロードレースシリーズ「Jプロツアー」第2戦、修善寺ラウンドの2日目が3月17日に静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター(CSC)で開催され、レース終盤をチームメート同士で逃げ切ったフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)とアイラン・フェルナンデス(スペイン)が制しマンセボが優勝。ランキングトップの証「プロリーダージャージ」にはフェルナンデスが袖を通した。

マトリックスパワータグがワンツー。フランシスコ・マンセボ(スペイン)(右)が優勝を飾った Photo: Shusaku MATSUO

 ツアー開幕を迎えた修善寺ラウンドの2日目は、1日目と同じくCSCの5kmコース右回りで開催となったが、周回数は前日の倍に。コースを24周する計120kmで争われた。この日、会場では風が吹き荒れ、気温以上に寒さを感じさせる天候となった。

プロリーダージャージを着るオールイスアルベルト・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)(中央) Photo: Shusaku MATSUO
序盤から積極的に動いた織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)(中央左)や吉岡直哉(チームUKYO)(中央右) Photo: Shusaku MATSUO

攻めの走りが生きたシマノレーシング

 前日に行われた1日目を制したのはオールイスアルベルト・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)。Jプロツアーのデビューウィンとなり、マトリックスパワータグの強力なチーム力を見せつける結果に。2日目は距離が大きく伸びることで、厳しいコースとして知られるCSCにおいて、サバイバルレースになることが予想された。

中盤の逃げグループをリードする木村圭佑(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO

 午前10時30分、105人の選手たちが一斉にスタートを切った。マトリックスパワータグ、シマノレーシング、チーム ブリヂストンサイクリングなどのUCI(国際自転車競技連合)コンチネンタルチーム勢が前方を固めるなか、前日に快走を見せた弱虫ペダルサイクリングチームの織田聖らも積極的に展開。一方、集団の後方では休みどころのない厳しいコースに脚を削られ、2周目から脱落する選手もみられた。

9人を追うメイングループ先頭 Photo: Shusaku MATSUO

 中盤に向けて動きがあったのは4周目。チーム ブリヂストンサイクリングの平塚吉光と石橋学、サム・クローム(オーストラリア、チームUKYO)、米谷隆志(リオモベルマーレ)らを含む9人の逃げグループが形成。約1分強のタイムギャップを築いてレースをリードした。なお、4周ごとに設定された中間スプリントの1回目を平塚がトップで通過している。後続ではマトリックスパワータグを中心にメイン集団を牽引した。

湊諒(シマノレーシング)(右)を吸収し、新たな逃げ集団は12人に Photo: Shusaku MATSUO

 2周に渡って逃げた9人だったが、メイングループはこれを吸収。次に集団から飛び出したのは湊諒(シマノレーシング)で、単独で7周目を逃げ切った。これに反応した11人のグループが湊を追ってペースアップ。8周目に湊は追いつかれるもこのグループには横山航太、中田拓也、木村圭佑というシマノレーシングの3人が含まれ、シマノが4人態勢を築くことに成功した。

メイングループはラップタイムを10分台まで落とす Photo: Shusaku MATSUO
中間スプリントをトップで通過する横山航太(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO
アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)(左)がローテーションを促す Photo: Shusaku MATSUO

 逃げグループを容認したメイン集団は1周のラップタイムが10分台に入るスローペースとなり、レースの先頭を走るグループとの差は徐々に開いていった。途中には小森亮平(マトリックスパワータグ)や、谷順成(ヴィクトワール広島)がブリッジを試みるも不発に。またプロリーダージャージを着るアウラールやロビー・ハッカー(オーストラリア、チームUKYO)が2人で先頭を追うも、届くことはなかった。

宇都宮ブリッツェンやチームUKYO勢もペースアップを試みる Photo: Shusaku MATSUO
約4分遅れたメイン集団が一斉タイムアウトに Photo: Shusaku MATSUO

 一方の先頭グループ内では揺さぶりがかかり始める。マトリックスの2人によるペースアップで集団は崩壊。フェルナンデスとマンセボをフォローできたのは吉岡直哉(チームUKYO)のみで3人が抜け出す形となった。数で攻めたシマノ勢だったが、スペイン選手の走りに追従することはできず。健闘した織田らもここで遅れてしまった。

波状攻撃で揺さぶるマトリックスパワータグ Photo: Shusaku MATSUO

メイン集団が全員タイムアウトに

 メイン集団と逃げグループとのタイムギャップが約4分となり、大きく拡大しないまでも、その差は縮まらない展開が続いた。チームUKYOや宇都宮ブリッツェン勢らがペースアップを試みるも、15周目終了時にメイン集団以下全ての選手がタイムアウトになる事態が発生。コース上を走る選手は10人のみとなった。

10周回を残し、3人でフィニッシュを目指す Photo: Shusaku MATSUO

 レースをリードする3人だったが、協調が崩れたのは19周回目。上りの頂上手前でマンセボがアタックをかける。続いてフェルナンデスもペースアップ。20周目に合流した2人は吉岡を置き去りにし、残りの5周をランデブー。最後はマンセボがフィニッシュラインを先着して、マトリックスパワータグがワンツー、前日に続き大会連覇を達成した。

 注目されたのは3位争いは、遅れを喫した吉岡に対し、粘りの走りで差を詰めた横山が先着しこれを制した。4位には吉岡が、5位には中田、6位には織田が入っている。それ以外の選手は全員タイムアウトとなる非常に厳しいサバイバルレースとなった。

健闘した吉岡だが、スペイン人2名から後れを喫する Photo: Shusaku MATSUO

 優勝したマンセボは表彰台で「チームメートの活躍に支えられた優勝することができた。とてもハッピーだ」と喜びのコメントを残した。レースの結果、プロリーダーはアウラールからフェルナンデスへと移り、フェルナンデスは自身初のリーダージャージに袖を通した。

表彰台の3人。左から2位のアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)、優勝したフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)、3位に入った横山航太(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO

 4選手を先頭グループに送り込み、結果的に表彰台を獲得したシマノレーシング。野寺秀徳監督は「前日のレースは消極的だったので、今日は全員がアクティブに動こうと決めていました。皆が集団前方で展開した結果、リザルトに繋がる良い動きになりました。選手全員のパフォーマンスも上がってきてますよ」と総括した。惜しくも4位となった吉岡だが、今年から取り入れられた敢闘賞を獲得した。

ネクストリーダージャージを着る織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)(左)と自身初のプロリーダージャージを着たアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)(右) Photo: Shusaku MATSUO
チームの好走に親指を立てる中田拓也(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO

 次戦は4月21日、「第53回 JBCF ⻄⽇本ロードクラシック 広島⼤会」が広島県三原市の中央森林公園での開催となる。レース格付けが最上級の「プラチナ」に分類される、格式高い一戦だ。

JBCF 修善寺ロードレース Day-2
1 フランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) 3時間24分9秒
2 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
3 横山航太(シマノレーシング)+4分6秒
4 吉岡直哉(チームUKYO)+5分34秒
5 中田拓也(シマノレーシング)+7分41秒
6 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)+7分52秒

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