ティレーノ〜アドリアティコ2019 第3ステージヴィヴィアーニが集団スプリント先行のサガンを打ち破り今季4勝目 アダムが首位キープ

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 イタリアで開催中のUCIワールドツアー「ティレーノ〜アドリアティコ」は3月15日、第3ステージが今大会最長の226kmで行われ、大集団のゴールスプリントをエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)が制して今季4勝目を挙げた。個人総合首位はアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がその座を守っている。

ヴィヴィアーニが集団スプリントで勝利 Photo: Yuzuru SUNADA

今大会最長コースで6人が逃げ

 イタリア半島を西から東へ「2つの海を結ぶレース」はこの日、半島の内陸部を横切る一日に。ポマランチェからフォリーニョに至るコースは、前半細かなアップダウンが続くが、後半はおおよそ平坦なプロフィール。レースは5時間半近い長丁場になった。

個人総合5位に付けるデュムラン(右)と、6位のオーメン Photo: Yuzuru SUNADA

 この日もスタート直後から、プロコンチネンタルチーム勢6人による逃げが形成。前日に続いてのナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス ソルシオンクレディ)、ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、セバスティアン・シェーンベルガー(オーストリア、ネーリソットリ・セッレイタリア・KTM)、ステパン・クリアノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)の4人に加えて、アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、アレクサンダー・カタフォード(カナダ、イスラエル サイクリングアカデミー)がこの日の逃げに加わった。

逃げた6人 Photo: Yuzuru SUNADA

 レース中盤までに2カ所設けられた山岳ポイントは、山岳賞2位に付けるベルハネがともに1位で通過した。山岳賞1位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)がポイント賞でリーダージャージを着るため、山岳賞のリーダージャージは暫定でベルハネが着ていたが、この日10ポイント獲得でベルハネがアラフィリップを逆転。名実共にベルハネが山岳リーダーとなった。

 また中間スプリントは、ポイント賞10位に付けるクリアノフが、2カ所とも1位で通過。同賞2位のマエストリがともに2位で続いたが、トータルポイントではマエストリが首位に立ち、こちらもアラフィリップからリーダージャージを奪取することに成功した。

 140km地点の第2スプリントポイントを通過後、この日の目的を果たしたマエストリは、メイン集団へと後退。逃げ集団は5人となった。

ベルハネが山岳賞首位に Photo: Yuzuru SUNADA
ポイント賞で首位に立ったマエストリ Photo: Yuzuru SUNADA

ピュアスプリンターの勝負に割って出たサガン

 メイン集団は今大会のスプリンター2強と目されるヴィヴィアーニと、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAE・チームエミレーツ)、両者を擁するドゥクーニンク・クイックステップとUAE・チームエミレーツが、それぞれアシスト選手を出してペースをコントロール。逃げ集団とのタイム差を、おおむね4分前後に保ちながら距離を減らしていった。

 フィニッシュまで残り50kmからは、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)を擁するディメンションデータも集団コントロールに加わった。一方で逃げ集団では、残り40kmを切ってクリアノフが脱落。先頭は4人になりつつも、なお協調体制を取って逃げ切りを目指した。

半島内陸の美しい景色の中を進むメイン集団 Photo: Yuzuru SUNADA

 メイン集団では各チームが位置取りの隊列を並行で築き、道幅一杯に密集しながらペースを上げていく。ラスト10kmのアーチをくぐった時点で、メイン集団は逃げる4人を視界に捉えた。逃げではシェーンベルガーが幾度かアタックを仕掛けて最後の抵抗を試みるが、200km以上を逃げ続けてきた4人は、ラスト4kmで全てメイン集団へと吸収された。

 ラスト2kmからは数カ所の直角コーナーを抜けてゴールへと向かう。盟友ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)に導かれてサガンが集団先頭をうかがう位置をキープ。サガンは今大会前にウイルス性胃腸炎を患い、一時は出場も危ぶまれるコンディションだったが、大会3日目にしてエンジンをかけてきた様子だ。サガンの直後にヴィヴィアーニ、さらにその後ろにガビリアが付ける。

先行したサガンをヴィヴィアーニがかわし、さらに2人の間にガビリアが割って入ろうとする Photo: Yuzuru SUNADA

 集団先頭でゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)がスピードを上げるなか、最終の右コーナーでスプリントの口火を切ったのはサガン。絶好のラインから先頭へ躍り出るが、その直後の絶好の位置を確保していたヴィヴィアーニがさらに加速してサガンの前に出た。そのままヴィヴィアーニが先頭ゴールでガッツポーズ。現イタリアチャンピオンのヴィヴィアーニにとって、イタリアチャンピオンジャージを着ての地元初勝利となった。粘ったサガンが2位、ガビリアがサガンに最後並ぶも僅かに届かず3位となった。

ヴィヴィアーニはイタリアントリコロールのチャンピオンジャージを着てから、今回が地元イタリアでの初勝利 Photo: Yuzuru SUNADA
アダム・イェーツはトップと同タイムの区間29位で総合首位をキープ Photo: Yuzuru SUNADA

 翌第4ステージは、フォリーニョからフォッソンブローネに至る221kmで行われる。再びの200km超えステージは、後半に4つの山岳ポイントが控え、ゴール前は最大勾配19%の丘越えを含む9.3kmの周回コースを2周する。最後の上りでの攻防、さらにそこからゴールまでの下りも含め、手に汗握る戦いが繰り広げられるだろう。

第3ステージ結果
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 5時間26分45秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAE・チームエミレーツ)
4 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、ディメンションデータ)
5 イェンス・クークレール(ベルギー、ロット・スーダル)
6 ダヴィデ・チモライ(イタリア、イスラエル サイクリングアカデミー)
7 クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
8 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
9 ダヴィデ・バレリーニ(イタリア、アスタナ プロチーム)
10 ルーカ・パチョーニ(イタリア、ネーリソットリ・セッレイタリア・KTM)

個人総合
1 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) 10時間37分19秒
2 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、ミッチェルトン・スコット) +0秒
3 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) +7秒
4 ローレンス・デプルス(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
5 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +22秒
6 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ)
7 ソーレン・クラークアンデルセン(デンマーク、チーム サンウェブ)
8 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) +27秒
9 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +47秒
10 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チーム スカイ)

ポイント賞
1 ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF) 16 pts
2 ステパン・クリアノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) 14 pts
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) 12 pts

山岳賞
1 ナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス ソルシオンクレディ) 20 pts
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) 15 pts
3 セバスティアン・シェーンベルガー(オーストリア、ネーリソットリ・セッレイタリア・KTM) 12 pts

新人賞
1 ローレンス・デプルス(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 10時間37分26秒
2 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ) +15秒
3 ソーレン・クラークアンデルセン(デンマーク、チーム サンウェブ)

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