パリ~ニース2019 第2ステージフルーネウェーヘンがステージ2連勝 相次ぐ横風分断で先頭生き残りは7人のサバイバル

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 フランスで開催されている「太陽へ向かうレース」パリ~ニース(UCIワールドツアー)は、現地時間3月11日に第2ステージを実施し、リーダージャージのマイヨジョーヌを着用して臨んだディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が2日続けて強さを発揮しステージ優勝した。大会初日に続き、この日も強い風でプロトンが幾度となく崩壊。最後まで先頭集団で生き残ったのは7人というサバイバルレースになった。

パリ〜ニース第2ステージ、7人に絞られたステージ優勝争いはディラン・フルーネウェーヘンが制し2連勝 Photo: YSP

横風とクラッシュでプロトンに緊張感が走る

 発着点が同じ街だった第1ステージを経て、いよいよプロトンは最終目的地のニースを目指して南下を開始する。第2ステージは、レ・ブレヴィアールからベルガルドまでの165.5km。前半に2カ所の3級山岳ポイントを通過してからは、おおむねフラットなコースレイアウト。フィニッシュ前23km地点で一度ベルガルドの街へ入り、周回コースをめぐってからフィニッシュポイントへと戻ってくるルートが設定された。

 レースはスタート直後に山岳賞のマイヨアポワを着るダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)に、ニコラ・エデ(フランス、コフィディス ソルシオンクレディ)とアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、CCCチーム)が加わり逃げグループが形成される。26.5km地点に設けられたこの日最初の3級山岳はゴダンが1位で通過する。

たびたびの横風分断でプロトンは落ち着くタイミングがなかった Photo: YSP

 この直後のこと。この日も横風によるプロトンの激しい変化が発生。メイン集団はいくつかに分断され、逃げ3人に続く実質の第1グループをフルーネウェーヘンら15人が固め、先を急ぐ。多少のメンバーの入れ替わりを受けて18人となった精鋭グループは、36.5km地点で逃げの3人を吸収する。ただ、この直後に後続も次々と合流し、レースはふりだしに戻る。この時点でメイン集団は100人程度に。

 それから20kmほど進んだところで、再び強い横風区間を迎え、グルパマ・エフデジ、ボーラ・ハンスグローエ、トレック・セガフレードが前方を固めてペースアップ。こうした動きで集団が活性化する中、ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)、ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ プロチーム)、タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チーム スカイ)といった力のある選手たちが絡むクラッシュが発生。これが原因で、バルギルとイサギレはリタイアを余儀なくされている。

 またも分断されたプロトンだが、有力選手の多くは順当に前方をキープ。しかし、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)やサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)らが後方に取り残される。その後、ユンゲルスは前方に復帰したものの、イェーツはそのまま脱落。また、フルーネウェーヘンも一時後方へ下がる時間帯があったものの、アシスト陣とともに前へと戻り、事なきを得ている。この間に、1つ目の中間スプリントポイントを迎え、ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)、ルディ・モラール(フランス、グルパマ・エフデジ)の順で通過している。

 なおもメイン集団では緊張感の漂う局面が続き、リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)が落車、クウィアトコウスキーがバイクトラブルで後退するなど、実力者にアクシデントが発生。ウランはこの後リタイアし、クウィアトコウスキーもメイン集団に復帰を果たすまで時間を要することになる。

レースを決めたのはやはり横風

 片時も落ち着くことなく進んだレースは、終盤の周回コースに入る頃にはメイン集団の人数が23人に絞られていた。のちのフィニッシュラインはこの日2回目の中間スプリントポイントにも設定され、ここはアージェードゥーゼール ラモンディアールが3人同時に抜け出すことに成功。トニー・ガロパン、ロマン・バルデ(ともにフランス)、オリバー・ナーセン(ベルギー)の順で通過した。

 フィニッシュに向けてスピードを挙げたい先頭集団だが、各チームのエースクラスばかりが顔をそろえたこともあり、ペースメイクを担うチームが一定しない。そうこうしているうちに約20人の追走グループがタイム差を縮め、残り10kmでついに合流。ここから、複数のメンバーを擁するチームが主導権争いを始める。

 このステージを決定づける大きな局面は、残り5.5kmでやってきた。フィニッシュに向かって針路を変えた一瞬のタイミングを利用してチーム スカイ、ユンボ・ヴィスマが猛然とペースアップ。今大会の個人総合優勝候補、エガン・ベルナル(コロンビア)擁するチーム スカイは、ルーク・ロウ(イギリス)が牽引役。スプリントを狙うフルーネウェーヘンや好調のサンチェスらも加わり、集団との差10秒前後で逃げ続ける。役目を終えたロウが後方へ下がると、ベルナル自ら先頭グループを引っ張る。そのまま残り1kmのポイントを通過した。

メイン集団を振り切った7人によるステージ優勝争い。マイヨジョーヌのディラン・フルーネウェーヘンのスピードが勝った Photo: YSP

 後続を振り切り、ステージ優勝争いは7人の勝負に。残り200mでマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)が仕掛けると、これに応じる形でフルーネウェーヘンが加速。イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)も続くが、スピードに勝るフルーネウェーヘンがトップを明け渡すことなくフィニッシュラインを通過。ステージ2連勝を決めた。

 2位にはトレンティン、3位にはフィニッシュ手前で追い込んだフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が続いた。上位7人の先行を許す結果になったメイン集団は、5秒差でステージを終えている。

 この結果により、フルーネウェーヘンはマイヨジョーヌをキープ。個人総合で2位につけるクウィアトコウスキーとの差を12秒としている。加えて、ポイント賞のマイヨヴェールでも2位以下との点差を広げて独走態勢へ。また、見せ場を作ったベルナルは新人賞のマイヨブラン争いで首位に浮上。翌日のステージは白のジャージで走ることになる。

ステージ2連勝でマイヨジョーヌをキープしたディラン・フルーネウェーヘン Photo: YSP

 波乱に満ちるパリ~ニース。続く第3ステージも平坦のコースが設けられる。セッポワからムーラン/イェウールまでの200kmも、風の強弱によってレース展開に変化が生まれそうだ。セオリー通りのスプリントステージとなるのか、はたまた予想だにしない流れが待っているのか、注目の1日となる。

第2ステージ結果
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) 3時間14分4秒
2 イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) +0秒
3 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)
4 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
5 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)
6 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)
7 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム スカイ)
8 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) +5秒
9 アンドレ・グライペル(ドイツ、アルケア・サムシック)
10 マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)

個人総合
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) 6時間31分19秒
2 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ) +12秒
3 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム) +13秒
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +16秒
5 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム スカイ) +19秒
6 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) +20秒
7 トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +22秒
8 ルディ・モラール(フランス、グルパマ・エフデジ) +23秒
9 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
10 オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +24秒

ポイント賞
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) 30 pts
2 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ) 14 pts
3 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム) 12 pts

山岳賞
1 ダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー) 12 pts
2 フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) 4 pts
3 イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) 2 pts

新人賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム スカイ) 6時間31分38秒
2 アントニー・テュルジス(フランス、ディレクトエネルジー) +6秒
3 ヴァランタン・マデュア(フランス、グルパマ・エフデジ)

チーム総合
1 ユンボ・ヴィスマ 19時間35分7秒
2 ボーラ・ハンスグローエ +5秒
3 ディレクトエネルジー

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