UAEツアー2019 第5ステージ大物そろい踏みのスプリント決戦はヴィヴィアーニに軍配 ログリッチェは総合首位堅守

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 中東のアラブ首長国連邦で開催中のUCIワールドツアー「UAEツアー」は、現地時間2月28日に第5ステージを行った。終始メイン集団がコントロールしたレースは、スプリントによるステージ優勝争いへ。プロトンきってのスプリンターがそろった勝負は、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)が制した。個人総合では、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が危なげない走りでリーダージャージをキープしている。

UAEツアー2019第5ステージ、スプリント勝負を制したエリア・ヴィヴィアーニ Photo: Yuzuru SUNADA

今大会2つ目のスプリントステージ

 後半戦へと入った大会は、山岳や丘陵地帯が舞台となったステージを経て、ここでスプリント向けのコースが用意された。UAEを構成する首長国の1つ「シャールジャ首長国」のフラッグ・アイランドをスタートし、ホール・ファカンまでの181km。内陸の砂漠地帯や丘陵部を進んだのち、同国東海岸へ。西のペルシャ湾と東のオマーン湾、2つの海をつなぐルートは、終盤に小さな上りが控えるが、レース展開に大きく変化を及ぼすことはないと見られた。

前日の第4ステージを制したカレブ・ユアン Photo: Yuzuru SUNADA

 レースは大方の予想通り、スプリントを狙うチームがメイン集団をコントロール。ガズプロム・ルスヴェロから3人、チーム ノボノルディスクから2人が集団から抜け出して逃げグループを形成する珍しい展開となったが、ログリッチェを擁するユンボ・ヴィスマがタイム差を2分から3分の間にとどめ、いつでもキャッチできる状況を整える。

 逃げグループでは、ポイント賞首位のステパン・クリアノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)がチームメートのアシストを受けて、中間スプリントを1位通過。ノボノルディスク勢がクリアノフのポイント阻止に動くシーンもあったが、やがて集団の勢いが増し、残り30kmをになろうかというところで逃げメンバーはすべて吸収された。

横一線のスプリント ヴィヴィアーニがわずかに抜け出す

 逃げ吸収をきっかけに、レースはスプリントに向けたムードが高まる。前日の勝者であるカレブ・ユアン(オーストラリア)が控えるロット・スーダル、ヴィヴィアーニで勝ちにいくドゥクーニンク・クイックステップ、フェルナンド・ガビリア(コロンビア)で今大会2勝目を目指すUAE・チームエミレーツと、有力チームが続々と前方へとポジションを固め始める。残り距離が減るにつれて、総合系ライダーを抱えるチームも危険回避を目的に前へと上がってきた。

 さらに、下り基調になると集団は一気にスピードアップ。激しい位置取り争いの中で落車が発生したが、ステージ優勝争いやその後方、個人総合上位陣に影響はなく、勢いのまま最終局面へと突入した。

混戦のスプリント。左端からエリア・ヴィヴィアーニが伸びてくる Photo: Yuzuru SUNADA

 フィニッシュへ向けて、まず仕掛けたのは今大会ガビリアの発射台を務めているアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAE・チームエミレーツ)。この動きでスピードに乗ったガビリアも加速する。その脇から伸びてくるのはマルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)とサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)。

 その3人から少し時間をおいてスピードを上げたのはヴィヴィアーニ。実力派スプリンター4人が並ぶようにしてフィニッシュラインを通過するが、ヴィヴィアーニだけは勝利を確信。今季3勝目は、車輪半分ほどの僅差によるものとなった。さらに、好勝負を演じたガビリアが2位、キッテルが3位と続いた。

 スプリントの一方で、総合上位陣に変動はまったく起きず。労せずステージを終えたログリッチェが引き続きリーダージャージを着用する。

リーダージャージをキープしたプリモシュ・ログリッチェ。次のステージが個人総合優勝に向けた正念場となる Photo: Yuzuru SUNADA

 3月1日に行う第6ステージは、アジュマーンからジェベル・ジェイスまでの180km。スタートからしばらくは平坦が続くが、残り50kmを切ったあたりから上り基調にレイアウトが変化。徐々に勾配が厳しくなり、フィニッシュラインは標高1475mの山頂と、いよいよ総合争いが佳境に。最終の第7ステージが平坦ルートであることから、総合成績に関してはジェベル・ジェイス登坂の結果で大勢が決すると思われる。

第5ステージ結果
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 4時間48分59秒
2 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAE・チームエミレーツ) +0秒
3 マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
4 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
5 レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、ディメンションデータ)
6 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・メリダ)
7 クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チーム スカイ)
8 ヤクブ・マレツェコ(イタリア、CCCチーム)
9 セース・ボル(オランダ、チーム サンウェブ)
10 マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、チーム サンウェブ)

個人総合
1 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 18時間54分9秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +21秒
3 ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ) +38秒
4 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +46秒
5 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +54秒
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、UAE・チームエミレーツ) +1分1秒
7 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +1分4秒
8 ビクトル・デラパルテ(スペイン、CCCチーム) +1分12秒
9 ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) +1分14秒
10 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1分15秒

ポイント賞
1 ステパン・クリアノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) 52 pts
2 シャルル・プラネ(フランス、チーム ノボノルディスク) 43 pts
3 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAE・チームエミレーツ) 36 pts

新人賞
1 ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ) 18時間54分47秒
2 ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) +36秒
3 ローレンス・デプルス(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) +52秒

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