ツアー・オブ・オマーン2019 第3ステージルツェンコが上りスプリントを制してステージ2連勝 総合2連覇へ向け首位に浮上

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 2月18日、「ツアー・オブ・オマーン」(UCIアジアツアー2.HC)の第3ステージが行われ、アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム)
がステージ2連勝を飾り、総合首位に浮上。新城幸也(バーレーン・メリダ)は、トップから15分49秒遅れの102位でフィニッシュした。

ステージ2連勝を飾ったカザフスタンチャンピオンのアレクセイ・ルツェンコ Photo: Yuzuru SUNADA

荒野を走る集団に横風が襲いかかる

 第3ステージは、クライヤトまでの192.5kmで争われた。首都マスカット中心部にほど近いシャティ・アル・コルムをスタートし、内陸の岩肌むき出しの荒野地帯を通ってレースは進行。途中フィニッシュ地点に設定されているクライヤトの上り(登坂距離3.7km・平均勾配5.5%)を一度通過して、最後に上ってフィニッシュするコースレイアウトで、短い上りを得意とするクライマー、パンチャー陣に有利と予想されていた。

笑顔を見せる新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADA

 レースはスタート直後に10人の逃げが形成。山岳ポイントと中間スプリントポイントの合計で競われる敢闘賞ジャージを着用するプレベン・ファンヘッケ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)を筆頭にプロコンチネンタルチーム中心のメンバーだった。

 スタート直後に始まる上りと、その後の中間スプリント2つをファンヘッケが連取。敢闘賞ジャージ獲得に向けて、リードを大きく拡大した。

 メイン集団をけん引するのはリーダージャージを抱えるUAEチーム・エミレーツとバーレーン・メリダの地元中東2チームだった。逃げ集団とのタイム差は6分程度に抑えられていた。

オマーンの荒野を走る集団 Photo: Yuzuru SUNADA

 レース後半、残り60kmを切ったところで、アスタナ プロチームが集団先頭を陣取りコントロールを開始。

 すると、残り52km地点付近で強い横風が選手たちを襲った。大集団はいくつもの小集団に割れ、第1集団にはルツェンコ、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)、総合首位のアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAE・チームエミレーツ)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ)といった有力選手を含む13人が、後続に20秒程度差をつける展開に。

 アスタナ、CCCチーム、UAEチーム・エミレーツはそれぞれアシストも健在だったために、集団は割れたまま1回目のクライヤトの上り区間に到達。第2集団とのタイム差は28秒に広がっていた。

 一方、逃げ集団ではクライヤトの上りに入るとハイペースについていけない選手が続出し、先頭はファンヘッケ、ピート・アレハールト(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)、ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、ディレクトエネルジー)の3人に絞られた。そのままファンヘッケが山頂を1位通過すると、アレハールトが脱落し、ファンヘッケとボニファツィオの2人旅となった。

上りスプリントでライバルを圧倒したルツェンコ

 ルツェンコらの追走第1集団では、上りでクリストフが脱落。人数を減らしながらも後続集団とのタイム差をキープしながら上り区間をクリア。1分30秒差の先頭の逃げ2人を追う。

上りでペースアップを試みるアレクセイ・ルツェンコをマークするグレッグ・ファンアーフェルマート(左) Photo : Yuzuru SUNADA

 しかし、残り20kmを切ったところで、第2集団が第1集団に追いついた。80人程度の大集団となり、先頭の逃げ2人も吸収。アスタナとCCCチームが積極的に集団けん引を行うと、横風で疲弊した選手たちが次々に脱落し、35人程度の集団に絞り込まれ、最後の上り区間を迎えた。

 上りに入ると、ディメンションデータが先頭でペースアップ。ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ)のけん引に、クリストフが耐えきれずに脱落。ヤンセファンレンズバーグが集団先頭のままラスト1kmを切り、残り500m付近で仕事を終えたところを見計らって、ルツェンコがアタック。

 勾配の厳しい区間にもかかわらず、強烈な加速で後続を振り切った。後方からファンアーフェルマートらが追いかけるも、リードを保ったままルツェンコはフィニッシュラインに到達。見事にステージ2連勝を飾った。

リーダージャージを獲得したアレクセイ・ルツェンコ Photo: Yuzuru SUNADA

 リーダージャージのクリストフが遅れたことで、ルツェンコは総合首位に浮上。昨年大会に続き、総合2連覇が現実的なものとなってきた。また、アスタナは直近の8日間で8勝をあげるなど、チーム全体で好調を維持している。

 翌日の第4ステージはレース距離131kmながら、中盤から終盤にかけて厳しい上り区間が3連続で登場する難コースとなっている。

第3ステージ結果
1 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) 4時間35分48秒
2 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス ソルシオンクレディ) +1秒
3 グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)
4 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ)
5 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ) +4秒
6 エリオット・リエター(ベルギー、ワロニー・ブリュッセル) +6秒
7 オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +11秒
8 カンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルス)
9 エリー・ジェベール(フランス、アルケア・サムシック)
10 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
102 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +15分49秒

個人総合
1 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) 11時間37分37秒
2 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス ソルシオンクレディ) +18秒
3 グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム) +20秒
4 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ) +24秒
5 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ) +27秒
6 エリオット・リエター(ベルギー、ワロニー・ブリュッセル) +29秒
7 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) +30秒
8 エリー・ジェベール(フランス、アルケア・サムシック) +34秒
9 カンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルス)
10 オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
86 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +17分34秒

ポイント賞
1 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) 30 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAE・チームエミレーツ) 27 pts
3 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス ソルシオンクレディ) 12 pts

新人賞
1 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 11時間38分7秒
2 エリー・ジェベール(フランス、アルケア・サムシック) +4秒
3 ステフ・クラス(ベルギー、カチューシャ・アルペシン) +10秒

チーム総合
1 ディメンションデータ 34時間56分21秒
2 カチューシャ・アルペシン +8秒
3 アージェードゥーゼール ラモンディアール +51秒

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