バイクインプレッション2019トータルバランスで速さへアプローチ フォーカス「イザルコ マックス ディスク8.8」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ドイツ品質で数々のトップレースで勝利を担ってきたフォーカス「イザルコ マックス」がエアロ化とディスクブレーキ化となるフルモデルチェンジを果たした。今回はセカンドレンジ「イザルコ マックス ディスク8.8」のインプレッションをお届けする。

フォーカス「イザルコ マックス ディスク8.8」 Photo: Masami SATOU

 軽量性にステータスを振った前作は長きにわたりラインナップに君臨していたが、今作では時代のトレンドを大いに取り入れた進化を果たした。風洞実験を経てデザインされたフォルムは奇をてらったものではなく、要所にカムテール形状を採用。前後には160mm径のディスクローターを擁し、確実なブレーキングを可能にしている。

8シリーズはコックピットからのケーブルを外装 Photo: Masami SATOU
カムテール形状を採用したシートチューブ Photo: Masami SATOU
前後ともに160mmのディスクローターを備える Photo: Masami SATOU

 イザルコ マックス ディスクはトップレンジの9シリーズと、セカンドレンジの8シリーズに分かれている。9シリーズにはウルトラハイモジュラスカーボンが、8シリーズにはハイモジュラスカーボンという弾性率の違うメイン素材が用いられているほか、フロント周りのワイヤーが内装または外装といった違いがある。それ以外の形状はどちらも同一となる。

トータルバランスで速さへアプローチ

 走りの第一印象だが、トップエンドモデルでありながら非常にマイルドだと感じた。踏み込みごとにしっとりと車体が反応し、余計な体力を乗り手から奪うことなくスムーズに加速していく。もちろん、さらに高弾性素材を用いた上位モデルのセカンドレンジであるためでもあるが、安定性を高めた落ち着きのある走りもそう感じさせる一因だ。

マイルドな剛性感が速さへと導くレーシングバイク Photo: Masami SATOU

 BBドロップを大きくとった設計となっており、重心が低いことも特徴の一つだ。これが腰を据えたシッティングでも、急加速をしたいダンシング時でも効果を発揮。横方向の動きに対しても強く、ハイスピードのコーナリング時に特に恩恵が得られた。細身のフロントフォークのスタビリティも高い。

 マイルドと表現した踏み味ではあるが、総合的なスペックは向上し、アベレージスピードは常に高く保てていた。他ブランドのバイクではさらにパリパリと乾いた加速で、より推進力を感じるフレームは多く存在する。一方で体力とシビアなコントロールを求められるのも事実である。

 だが、イザルコ マックス ディスクのトータルバランスは一線を画しており、多少の無理や体力が足りない部分をカバーしてくれる許容量を持つ。長い距離のレースでは顕著な差として表面化するはずだ。違ったアプローチで速さへと挑戦するレーシングバイクといえるだろう。9シリーズもぜひ試してみたいと思った。

■フォーカス「イザルコ マックス ディスク8.8」
税抜価格:540,000円(R8000アルテグラ組み完成車)
サイズ:47、50、52、54
カラー:ブラック

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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