レガシーの存続に課題も東京五輪「BMXフリースタイル・パーク」など都市型スポーツ4競技採用で若者取り込み

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 2020年東京五輪の開幕まで、1月24日であと1年半となった。東京大会では近年の「五輪離れ」に危機感を抱く国際オリンピック委員会(IOC)の肝煎りで、若者に人気の都市型スポーツが初開催される。臨海部が会場となるのはスケートボードなどの4競技。運営には音楽の野外コンサートなどの要素も取り入れられ、「スポーツの観戦方法を変える」とも期待されている。一方で、普及はまだ途上の段階にあり、五輪のレガシー(遺産)をどう発展につなげるかの課題にも直面している。(産経新聞・佐々木正明、久保まりな)

東京五輪BMXフリースタイル・パーク、期待の星・中村輪夢=2018年7月 Photo: Kenta SAWANO

 IOCのバッハ会長が「五輪はより、若者的になる」と大会の盛り上げ役に位置づける都市型スポーツ。いずれも街中の狭いスペースで練習や試合を行うことができ、五輪の正式種目となってから、国内で競技人口が増えている。

 その一つ、スケートボードのストリート種目では、今月の第1回世界選手権で初代女王に輝いた西村碧莉(あおり)(17)や、今季プロ世界最高峰ツアーで3戦全勝の堀米雄斗(ほりごめ・ゆうと)(20)ら若手選手らが台頭。東京大会のメダル候補として名が挙がっている。

 選手が練習拠点とする東京都足立区のスケートボード場「ムラサキパーク東京」では近年、一般利用者の数も右肩上がりで、年間利用者は約2万人まで増加した。「認知度が上がってきている」と話すのは広岡耕一店長。「五輪は通過点」として、競技普及の起爆剤にしたいともくろむ。

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 新種目の自転車BMXフリースタイル・パークも、強化選手の中村輪夢(りむ)(16)が東京五輪の期待の星として成長した。

 京都府向日市の競輪場には練習施設がオープンするなど、新たな動きも出てきているが、全国的にまだ専用施設が少ないのが悩みの種だ。全日本BMX連盟の担当者は「若者が気軽に体験できる施設が各地に整備され、普及の足がかりとなれば」と語った。

 東京大会では、他にもスポーツクライミングやバスケットボール3人制の競技も開催。大会組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは「東京の未来を映し出す象徴的なエリアにしたい」と意気込む。

 今年8月からは、実際の会場でまずスポーツクライミングのテスト大会が始まる。競技運営には、集客力のあるイベント要素が取り入れられる見通しだ。

 IOC委員を務める国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長は「伝統的なスポーツは転換期にかかっている。今のままなら衰退していく」と話し、都市型スポーツの魅力や長所を今後の五輪改革に取り入れようと模索する。東京大会の都市型スポーツの競技運営は、五輪の将来を占う試金石にもなりそうだ。

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 一方、東京都は大会後、スケートボードとBMXが行われる有明エリアの会場跡地を有効活用していきたい考えだが、「都市型スポーツの聖地」として位置づけるには、いくつかの課題が立ちはだかっている。

 競技会場は仮設のため、強度面などから設備を永久に残せない▽会場付近に住宅もあり、騒音問題などで頻繁に大会を開けない▽都市型スポーツは競技人口が少なく、東京五輪以降の大会で開催が決まっていない―などの理由で、跡地を長期的に残すことへの戦略的な視点が必要となる。

 都は民間事業者からの事業提案を受け付けており、今年度中に整備の方向性などをとりまとめる予定だ。

産経ニュースより)

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