チーム総合は6位に浮上キナン・大久保陣がスプリントで8位に食い込む NZLサイクルクラシック第3ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 キナンサイクリングチームが参戦中のUCIオセアニアツアー「ニュージーランド サイクルクラシック」は1月25日、第3ステージが実施され、152kmで争われたレースでチームスプリントを託された大久保陣が、チーム最上位の8位でフィニッシュした。個人総合成績では、中島康晴が11位につけている。

中島康晴を先頭に隊列を組んで走るキナンサイクリングチーム Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

ルバの総合順位ジャンプアップを狙う

 大会は中盤戦へと突入。キナンサイクリングチームは第1ステージで椿大志をリタイアで失ったものの、続く第2ステージではトマ・ルバが再三のアタックで見せ場を作った。中島は2日連続でスプリントに臨み、上位戦線に存在感を表している。

スペアバイクをチームカーに装着する中山直紀メカニック Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
中島康晴はスタート直前までコースチェックを繰り返した Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 第3ステージは、テ・アワムトゥを発着するコース設定で、おおよそ8の字を描くようなルート。中盤にこのステージ唯一となる山岳ポイントを含む丘越えが待ち受け、いずれも距離が短いながらも5%前後の勾配の上りが断続的に登場する。ここまではスタートからのアタック合戦が長く続く傾向にあるほか、風が強い区間だと集団が分断する場面が多い。そこに細かなアップダウンが加わって、選手たちの力を試すことになる。終盤は細かな上下はありつつもおおむね平坦基調。キナンサイクリングチームとしてもスプリントはもとより、効果的な逃げや決定的なアタックにはしっかり対応していく姿勢で臨んだ。

ニュートラル区間を走行するプロトン。集団中央を走る中島康晴が手を振る Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 レースはまず、30km地点までに5人の逃げグループが形成された。リアルスタート直後からのアタック合戦には新城雄大も加わったが、逃げに加わることはなくキナン勢5選手はいずれもメイン集団に待機。逃げが決まって以降は、スプリントでのステージ争いに持ち込みたいチームとともに、集団前方で隊列を組んでレースを進めた。

 流れが一時的に変化したのは、63.6km地点に設定された山岳ポイントを目指しての上り。メイン集団のペースが上がり、先行する5人とのタイム差が一気に縮まる。山岳ポイントは逃げメンバーが確保するも、ほどなくして集団が吸収。代わって2選手が飛び出し、集団に対してリードを奪っていった。

チームカーへと下がってボトルを受け取る Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 キナン勢はここも動じず、スプリンターチームとともに集団前方でレースを展開。逃げとメイン集団との差は最大で約3分となったが、フィニッシュまでの残り距離が40kmを切ったあたりからタイム差は縮小。集団有利の情勢となっていった。

 勢いに勝ったメイン集団は、残り10kmを目前に逃げていた選手たちをキャッチ。スプリント勝負に向けて各チームが陣形を整えていく。キナン勢は調子を上げてきた大久保でフィニッシュを狙っていくことに。ルバの引き上げで好位置を確保し、他のメンバーもリードアウトに加わっていった。

羊が放牧される脇を通過する Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
中島康晴(奥)と山本大喜(手前)が並んで走る Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 残り700mで最終コーナーを抜け、フィニッシュへ向かっての上り基調。前方から加速した大久保はトップまでは届かずも上位戦線で勝負して8位。役割を果たした他のメンバーも、きっちりと走り終えている。

 この大会で初めてスプリントを託された大久保だったが、アシスト陣との連携でまずは堅実にトップ10圏内で終えてみせた。最終局面へ持ち込むまでのリードアウトにまだまだ可能性は残されている印象で、残るステージも含めてスプリント連携の精度を高めていくことを目指す。

スプリントに挑んで8位となった大久保陣 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 第3ステージまでを終えての総合では、中島が11位につけるほか、上位陣に近いタイム差で山本大喜が41位、ルバも45位で続いている。

 大会はいよいよ佳境を迎える。143.8kmで争われる第4ステージは、マウンガカワ・ヒルの頂上フィニッシュが待ち受ける。スタートから70kmを過ぎると次々と急坂が控え、107.3km地点で1回目のマウンガカワ・ヒルを登頂。そこから約36kmの周回コースを走り、最後は再びマウンガカワ・ヒルへ。最後の3kmは高度にして200m以上を一気に駆け上がる。総合成績を占ううえで大きなポイントになるクイーンステージ。キナンサイクリングチームは調子の良いルバの総合ジャンプアップを最大のミッションとしながら、中島や山本でも上位進出を狙っていく。

■大久保陣のコメント

 第1、第2ステージとコンディション的に苦しんだが、徐々に良くなってきて、みんなのサポートにも助けられながら今日はスプリントに臨むことができた。結果が出なかったことは残念だったが、長いシーズンを見据えながらスプリントまでの流れを固めていきたい。第5ステージでスプリントのチャンスが再びめぐってくると思うので、まずはそこまでに可能な範囲で修正していきたい。

 個人的には調子はまだまだだが、強いチームの一員として走らせてもらっている以上、結果を出して信頼を得ていく必要があることは分かっている。スプリントに限らず、上りの厳しいステージでもアシストとして貢献できるよう走っていきたい。

■ニュージーランドサイクルクラシック第3ステージ(152km)結果
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、ドラパック・キャノンデール) 3時間42分32秒
2 アーロン・ゲート(ニュージーランド、エヴォプロサイクリング) +0秒
3 キャメロン・アイボリー(オーストラリア、GPM・シュルツ)
4 ステファン・ビゼッガー(スイス、スイスナショナルチーム)
5 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、ネロ・ビアンキ)
6 ヘイデン・マコーミック(ニュージーランド、チームブリッジレーン)
8 大久保陣(キナンサイクリングチーム)
22 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
23 山本大喜(キナンサイクリングチーム)
25 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)
85 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +46秒

■個人総合成績
1 アーロン・ゲート(ニュージーランド、エヴォプロサイクリング) 9時間48分18秒
2 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +11秒
3 ステファン・ビゼッガー(スイス、スイスナショナルチーム) +1分4秒
4 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、ドラパック・キャノンデール) +1分11秒
5 キャメロン・アイボリー(オーストラリア、GPM・シュルツ) +1分16秒
6 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)
11 中島康晴(キナンサイクリングチーム) +1分20秒
41 山本大喜(キナンサイクリングチーム) +1分22秒
45 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)
80 大久保陣(キナンサイクリングチーム) +7分6秒
89 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +13分26秒

■チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 29時間27分54秒
6 キナンサイクリングチーム +1分4秒

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