サントス・ツアー・ダウンアンダー2019 第2ステージベヴィンがスプリント勝負を制して優勝 新生CCCチームに初勝利をもたらす

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 サントス・ツアー・ダウンアンダーは1月16日、第2ステージがノーウッドからアンガストンまでの122.1kmで争われ、パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム)が優勝。名だたるピュアスプリンターを押しのけ、チームに初勝利をもたらした。リーダージャージはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)からベヴィンに移動している。日本の新城幸也(バーレーン・メリダ)はトップと同タイムの95位でゴールした。

新ジャージを身にまとい、見事スプリント勝負を制したベヴィン Photo: Yuzuru SUNADA

暑さの影響で距離を短縮

 真夏のオーストラリアで開催されているダウンアンダー。この日は、ノーウッドからアンガストンまでの149kmを走る予定だったが、暑さの影響で27km短縮、122.1kmで争われた。設定されているポイントは、26.3km地点の2級山岳、39.2kmと57.9km地点に2カ所のスプリントポイント。大集団スプリントが濃厚の平坦ステージだ。だが、ゴール前はやや上り基調。各スプリンターの脚とコースレイアウトの相性が勝敗を分けることも予想された。

 スタート直後に逃げたのは、山岳賞ジャージを着用するジェイソン・リー(オーストラリア、ユニサ・オーストラリア)と山岳賞2位のアルチョム・ザハロフ(カザフスタン、アスタナ プロチーム)。

終盤に向け体制を整える集団 Photo: Yuzuru SUNADA

 ここにハイメ・カストリリョ(スペイン・モビスターチーム)が加わり3人の逃げが形成される。3分以上のタイム差をつけたメイン集団では、この日もヴィヴィアーニで勝利を狙うドゥクーニンク・クイックステップを中心にコントロールが行われていた。この日唯一の山岳ポイントは、リー、ザハロフ、カストリリョの順で通過。リーはこの日の仕事を終えたと言わんばかりに、後ろに下がった。

 その後、2つのスプリントポイントを通過し終えた92.5kmの補給地点でザハロフとカストリリョも集団へ。レースは振り出しに戻る。

一人逃げで見せ場を作るラダニュ Photo: Yuzuru SUNADA

 そこで動いたのが、残り48kmを切ったところでのマチュー・ラダニュ(フランス、グルパマ・エフデジ)とマヌエーレ・ボアーロ(カザフスタン、アスタナプロチーム)だった。だが、ボアーロはすぐに後退。ここから、ラダニュの一人旅が始まる。残り約30km地点で約1分、20kmで40秒、集団はラダニュの動きをうかがいながら徐々にタイム差を縮める。同時に、集団内は徐々に活性化。ドゥクーニンク・クイックステップやバーレーン・メリダ、ボーラ・ハンスグローエ、アスタナプロチーム、ユンボ・ヴィスマなど各チームが最終盤に向けてトレインを組み始めた。

落車と緩やかな上りゴールで思わぬ展開に

 粘ったラダニュだったが残り2.8kmで吸収。ゴールまで緩やかに上る中、集団はますます活性化する。

絶妙な仕掛けどころで勝利を手にしたベヴィン Photo: Yuzuru SUNADA

 残り1km地点を先頭で通過したのは、ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)。ペテル・サガン(スロバキア)の優勝への道を作る。そのほか、バーレーン・メリダやチーム スカイ、ユンボ・ヴィスマなどもトレインを組もうとする。

 しかし、ゴール直前で落車が発生。大人数が巻き込まれ集団は大きく分断される。ヴィヴィアーニやサガン、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)は落車に巻き込まれなかったものの、このアクシデントにどのチームも完璧なトレインを組むことができない状況に陥った。

 その中で最初に仕掛けたのは、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)。いち早い仕掛けで勝負にでる。そこに反応したのがベヴィンだった。独走力のある走りでサンチェスを抜き去る。ユアンもスプリントを仕掛けたものの、時すでに遅し。緩やかな上りゴールというレイアウトも手伝い、ベヴィンが見事勝利を手にした。

この勝利でリーダージャージも手に入れたベヴィン Photo: Yuzuru SUNADA

 ベヴィンは直前のニュージーランド選手権のタイムトライアルでも優勝。調子の良さをそのままに、早くも今シーズン2勝目を手にした。また、ベヴィンは昨年までCCCチームの前身であるBMCレーシングチームに所属。いわゆる残留組で、期するものもあっただろう。CCCチームに嬉しい初勝利をもたらした。

 明日の第3ステージは、ロベサルからウレイドラまでの146.2km。60km手前からアップダウンのある周回コースを7周してゴールとなる。獲得標高は3337m、総合争いが動くことはほぼ間違いないだろう。

第2ステージ結果
1 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) 3時間14分31秒
2 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) +0秒
3 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
4 ダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
5 ジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAE・チームエミレーツ)
6 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・メリダ)
7 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
8 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)
9 キール・レイネン(アメリカ、トレック・セガフレード)
10 クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チーム スカイ)
95 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)

個人総合
1 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) 6時間34分3秒
2 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) +5秒
3 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) +9秒
4 マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、チーム サンウェブ)
5 アルチョム・ザハロフ(カザフスタン、アスタナ プロチーム)
6 ジェイソン・リー(オーストラリア、ユニサ・オーストラリア) +10秒
7 マイケル・ストーラー(オーストラリア、チーム サンウェブ)
8 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
9 ヤクブ・マレツェコ(イタリア、CCCチーム)
10 ハイメ・カストリリョ(スペイン、モビスター チーム) +12秒
90 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +15秒

スプリント賞
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 24 pts
2 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) 23 pts
3 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・メリダ) 22 pts

山岳賞
1 ジェイソン・リー(オーストラリア、ユニサ・オーストラリア) 20 pts
2 アルチョム・ザハロフ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) 12 pts
3 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) 4 pts

新人賞
1 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) 6時間34分12秒
2 ジェイソン・リー(オーストラリア、ユニサ・オーストラリア) +1秒
3 マイケル・ストーラー(オーストラリア、チーム サンウェブ)

チーム総合
1 UAE・チームエミレーツ 19時間42分54秒
2 グルパマ・エフデジ +0秒
3 ユンボ・ヴィスマ

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