自転車の楽しさを伝えたい人求むNHK『チャリダー★』が制作スタッフを募集 猪野学さんが語る、番組を面白くする”スタッフ力”とは

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 人気連載『坂バカ奮闘記』でもおなじみの俳優・猪野学さんがレギュラー出演するNHKBS1の自転車情報番組『チャリダー★』で番組制作スタッフを募集しています。『チャリダー★』といえば毎回斬新な切り口で楽しく、ときに真剣に自転車の魅力を伝えてくれる情報番組。そんな番組の舞台裏を支えるスタッフとはどのような人たちなのか、猪野さんが自身のロケでのエピソードをもとに紹介します。

◇         ◇

 私も出演させてもらっている『チャリダー★』で番組制作スタッフを募集しているという話が飛び込んできた。一体どんな人が応募してくるのだろうか…。良いスタッフに恵まれることは番組にとって大切なことだが、実は私個人にとっても非常に重要な問題である。なぜなら我々出演者は、番組のスタッフによって番組内での命運が大きく左右されるからだ。

『チャリダー★』の撮影現場。テレビに映らないカメラの背後には、実はたくさんのスタッフたちがいるのだ

奮い立たせてくれたスタッフの激走

 あれは遡ること3年前、私は「シクロクロス東京」に出場することになった。東京・お台場海浜公園を舞台に、地獄の砂浜やデコボコの林道など過酷なコース3周で競うオフロードレースだ。好スタートを切ることができた私は1周目で5位という好位置につけた。そして2周目には、なんと自己最高順位の2位まで上がる健闘を見せた。

 出演者を含め、スタッフの誰もが思った。「坂バカがついに表彰台か!?」…しかし、悲劇は3周目に訪れた。そう皆様御馴染みの「黄金の“タレ”」だ。地獄の砂浜に脚を取られ続け、体力が予想以上に消耗していたのだ。ライバルたちが次々と私を追い抜いて行く。海水で砂がしまっている波打ち際を走りながら、遠のく意識のなか、どんどん遠くなる表彰台…。すると突然、私の耳に「バシャバシャ」と水を掻き分ける音が飛び込んで来た。

私も激走したがスタッフも激しく走った!

 横を見ると、若手スタッフのI君がカメラを抱えながら、必死に海の中を髪を振り乱して走っているではないか! 他の参加者も呆気にとられるほどの激走だ。彼も良い画を撮ろうと必死で闘っているのだ! 頑張っているのは俺だけじゃない!

 そう思ったら私の中にフツフツと闘志が湧いて来て、砂浜で抜かれた選手を抜き返し、見事自己最高順位の5位でゴールすることができた。師匠として出演していただいた豊岡英子選手(当時パナソニックレディース)にも大変喜んでもらえた。あの時、I君の姿を見なければ、私はタレにタレてしまったに違いない。このことからも、どんなスタッフとロケをするかが私にとっていかに大切なことかを分かっていただけると思う。そう、番組はチームで作っているのだ。誰1人欠けても駄目なのだ。

マイナスをプラスに変える現場力

 しかし、もちろん私に勇気をくれるスタッフばかりとは限らない。『チャリダー★』の撮影では大量の機材を使用する。ライドを円滑に撮影するためには、ハンドルに取り付ける小型カメラをはじめ、たくさんのカメラを用意する。さらに出演者や走行スタッフの自転車なども現場へと運ぶため、移動時には気の遠くなるような物量となる。

ママチャリに乗る筆者(本文とは関係ない)

 そこで発生するのが「忘れ物」だ。サイクルコンピューターを忘れたり、ヘルメットを忘れたり、挙げ句の果てには私の自転車を忘れられたこともあった。さすがにロケで自転車が無くては「坂バカ俳優」ではなく、ただの「バカ俳優」になってしまう。代わりに差し出されたのがその場で調達したママチャリだったりすると、撮影を前にテンションだだ落ちである。その時はスタッフの機転で何とか乗り切ったが(笑)。

スタッフお手製の即席ダンボールメガフォン。機転を利かせた絶妙にダサい逸品!

 そう、『チャリダー★』のスタッフはタダでは転ばない。その場で知恵を働かせて、マイナスの状況を見事にプラスに変えてしまうことがある。私がイベント参加者の前で喋るために必要だったメガホンを忘れた時は、その場で即座にダンボールを切って“即席メガホン”を作ったのだが、これが絶妙にダサくて会場のお客さんに大いにウケた。人生にはほんの少しのことで結果が大きく変わることがある。ここのスタッフたちは、その「ほんの少し」を諦めずに追いかける人たちなのだ。

必要なのは自転車への情熱と笑顔

 初めは手際の悪い新人のスタッフも、一所懸命に努力を重ね、いずれはディレクターになっていく。番組も6年続けていると、当初は入りたてだったアシスタントたちも成長していき、私の自転車を忘れたスタッフもついにディレクターとしてデビューした。

私の命運は番組制作スタッフに握られている!?

 そんな彼に「最初にやりたいコーナー」を尋ねたところ、「坂バカだより」と答えてくれたというから嬉しいではないか。そして見事な演出で、坂バカたちを料理してくれた。何とも感慨深かった。

 番組作りは苦しい時もある。しかし現場には笑顔が溢れている。『チャリダー★』は自転車の楽しさを伝える番組。新しく入ってくれるスタッフには、自転車への情熱と満面の笑顔を期待するのであった。

(画像提供:テレコムスタッフ)

『チャリダー★』番組制作スタッフ募集要項

【職種】
▽アシスタントディレクター
主にディレクターの補佐としてリサーチや撮影準備、編集補佐等を主に行いながらディレクターやプロデューサーを目指す。新卒、業界未経験者可
【応募資格】
20歳以上、普通自動車免許取得者歓迎

※応募は〆切りましたが、ご興味がある方は随時お問い合わせをお待ちしています。
問合せ先:テレコムスタッフ株式会社『チャリダー★』採用担当
電話:03-5411-2311(代表)
メール:sakabaka@telecomstaff.co.jp

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