動画でチェック・編集部松尾が一気乗り<前編>最も静かなスマートトレーナーはどれだ NOZA、ネオスマート、キッカーをレビュー

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 バーチャルサイクリングの普及とともに、熱を帯びるスマートトレーナー。各社からさまざまな形状やスペックの製品が登場し、脚光を浴びている。今回は人気のスマートトレーナー5機種を一気乗りし、走行音を測定してみた。前編ではエクスプローバ「NOZA」、ワフー「キッカー」、タックス「ネオスマート」のインプレッションをお届けする。

ワフー「キッカー」、エクスプローバ「NOZA」、タックス「ネオスマート」の3種の実力をチェックした Photo: Shusaku MATSUO

 スマートトレーナーは、パソコンやタブレットなどの外部電子機器に接続して、スピードやパワーの計測、また外部からの負荷コントロールなどが可能。何をもって“スマート”とするか定義は各社それぞれだが、今回はポピュラーなバーチャルサイクリングプラットフォーム「ズイフト」に対応するものをチョイスした。各機種のサイズや重量といったスペックのほか、最も気になる静粛性も騒音計を用いて計測。持ち運びのしやすさや、体感でのノイズについても比べてみた。

エクスプローバ「NOZA」

 ことしの秋に新登場したエクスプローバ「NOZA」は、税抜きで8万8000円とライバル機種の半額近い価格が魅力の機種だ。

抜群のコストパフォーマンスを誇るエクスプローバ「NOZA」 Photo: Shusaku MATSUO

 比較的割安なスマートトレーナーだがスペックに妥協はない。無線通信はANT+、Bluetooth規格に対応。ホイールサイズは700Cのほか、650B、650Cなど幅広く適合する。ディスクブレーキを搭載したロードバイクに多いスルーアクスルタイプでも固定が可能となっている。

 本体サイズが非常にコンパクトなのもポイント。重量も16.5kgと他機種よりも軽い。しかし、ハンドルが用意されていないので、持ち運びの際はアームを持つことになるだろう。重心の関係でやや持ちづらい印象であった。

 200W強でペダリングをした際、周囲の音を計測する騒音計が示した値は50〜52dBAほど。負荷を上げるにしたがって数字は増えていくが、500W程のパワーをかけても56~58dBAほどとかなり静かな印象を受けた。計測はできていないが、振動数も少なく感じた。マンションでの使用を想定したユーザーでも安心できるだろう。漕いでから画面上で反映されるレスポンスも悪くなく、価格に対して優秀なパフォーマンスを発揮した。

静粛性:★★★★☆
持ち運び:★★☆☆☆
レスポンス(再現性):★★★★☆
収納性:★★★★☆

エクスプローバ「NOZA」概要
税抜価格:88,000円
重量:16.5kg
サイズ:620×518×453mm(展開時)
対応ホイールサイズ:650C、700C、650B、24″、26″、28″、29″
無線通信ANT+、ANT+ FE-C、Bluetooth Smart
対応デバイス:iOS、Android、PC(Mac、Windows)
最大出力:2500W
付属品:1.8mm スペーサー、130mm および 135mmクイックリリース用ドライブサイドアダプター、12×142 および 12×148 スルーアクスル用ドライブサイドアダプター、スルーアクスル用リバーシブルハブスペーサー、六角レンチ、クイックリリース

タックス「ネオスマート」

 タックスのハイエンドスマートトレーナーとして多くのサイクリストに選ばれてきた「ネオスマート」。新型の「ネオ2スマート」が登場したが、そのスペックは古さを感じない。

実走に近いフィーリングが特徴のタックス「ネオスマート」 Photo: Kairi ISHIKAWA
約70cmの脚が安定感を生む Photo: Shusaku MATSUO

 スタイリッシュな外観が特徴で、脚を広げた幅は約70cmと広い。そのため、安定感に優れており、もがいてもどっしりと安定している。広げた脚は左右それぞれ畳むことができ、スリムな形状で収納が可能。最大出力は2200Wまで対応となっているほか、斜度−5%〜25%を表現することもできる。ズイフト内のコースに登場する石畳などを振動によって表現する機能を備えており、優れた走行性能も魅力の一つ。ペダリングすることで自家発電し、電源がない場所での使用もOKだ。

 200W程の走行で、騒音計が指した数値は52〜54dBAほど。シッティングで負荷をかけても58dBAほどとかなり静かな値だった。変速するチェーン音の方が目立つレベルだ。パワーをかけるとウォンウォンという振動が起きるが、振動吸収マットを敷けば問題ないと思われる。コースの再現性や実走感も高い。ワットが上がるにしたがって、LEDランプが青から赤にする演出もその気にさせる。このネオスマートは筆者の私物だが、インドアトレーニングが苦手でも飽きずにトレーニングを続けられている。

脚を畳むとスリムに Photo: Shusaku MATSUO
21㎏とやや重いが持ちづらくはない Photo: Kairi ISHIKAWA

 実際に家の中で展開するとかなりの存在感を放ち、そのままの状態では確かに邪魔になる。だが、脚を畳んでしまえばリビングに置いていても違和感はない。重量が20kgを超えるが、スリムな状態にすると持ちやすく移動も苦ではない。新型の性能も気になるところだ。

静粛性:★★★☆☆
持ち運び:★★★★☆
レスポンス(再現性):★★★★★
収納性:★★★★☆

タックス「ネオスマート」概要
税抜価格:175,000円
重量:21.5kg
サイズ:575×750×550mm(展開時)
対応エンド幅:130/135mm
無線通信:ANT+ FE-C、Bluetooth Smart open
対応デバイス:iOS、Android、PC(Mac、Windows)
最大出力:2200W
付属品:前輪固定台、クイックリリース

ワフー「キッカー」

 チーム スカイも採用し、スマートトレーナーの定番となっているワフー「キッカー」。最近では、フロントフォークを固定し、コース内の斜度を再現する「キッカー クライム」も登場し、さらにバーチャルサイクリングとの相性を高めている。

高次元でバランスが取れたワフー「キッカー」 Photo: Kairi ISHIKAWA
本体には持ち運びに便利なハンドルが付く Photo: Shusaku MATSUO
ずっしりと重さはあるが、ハンドルを持つと重心が取れ移動が楽だった Photo: Kairi ISHIKAWA

 シンプルで機能的な造りが特徴だが、重量は21.3kgと重い。しかし、ハンドルが本体中央の重心が均等になる個所についており、移動は非常に楽だった。ハの字に開く脚は畳むことが可能で、コンパクトに収納できる。中央の支柱で本体の高さを変化させ、6種のホイールサイズに対応する。

6種のホイールサイズに対応 Photo: Shusaku MATSUO
広げた脚は収納が可能 Photo: Shusaku MATSUO

 実走音は体感でも数値上でも低かった。200W強でペダリングをした際、51〜52dBAで、500Wを大きく超えても騒音計は58dBAをなかなか超えることはなかった。チャラチャラといったチェーンの音の方が大きいくらいだ。他の機種ではブーンやウォンウォンと響く振動も少ない。

 コンパクトに思えたが、意外にも脚を広げた幅は711mmと広い。しっかりと踏み込んでも本体は安定していた。ペダリングが反映されるレスポンスも早く、再現度も高く感じた。デメリットは何も感じない、高い次元でバランスをとった優等生であった。

静粛性:★★★★★
持ち運び:★★★★★
レスポンス(再現性):★★★★☆
収納性:★★★★★

ワフー「キッカー」概要
税抜価格:152,550円
重量:21.3kg
サイズ:508×229×432mm(収納時)、508×711cm×432mm(展開時)
対応ホイールサイズ:650C、700C、24、26、27.5、29
無線通信:ANT+、ANT+ FE-C、Bluetooth
対応デバイス:iOS、Android、PC(Mac、Windows)
最大出力:2000W
付属品:ケイデンスセンサー、クイックリリース、ディスクブレーキ キャリパースペーサー、1.8mmスペーサー、130mmおよび135mmクイックリリース用ドライブ側アダプター、130mmおよび135mmクイックリリース用リバーシブルハブスペーサー、12×142および12×148スルーアクスル用ドライブ側アダプター、スルーアクスル用リバーシブルハブスペーサー

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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