2019年新春インタビュー<2>新天地で東京五輪出場を目指す與那嶺恵理 3年目の欧州でチームと個人の両リザルトを狙う

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 2018年も全日本ロードレース、タイムトライアル両選手権を圧倒した與那嶺恵理。チーム解散に伴い、アレ・チポッリーニへと移籍した彼女へ前シーズンの振り返りと、今季の抱負についてインタビューした。

新チーム、アレ・チポッリーニにジャージに身を包んだ與那嶺恵理 Photo: Kyosuke TAKEI

「私が狙うチャンスも増えた」

――昨シーズンを振り返って、どのような年でしたか

與那嶺:いろいろな意味で大変なシーズンでした。結果的には良くなかったですね。欧州でフルシーズン走るのは2年目となり、1年目のエフデジに所属していた時と比べるとプロトンの一員としてより役割をこなせるようになりました。仕事もできるし、位置取りもよく分かってきています。しかし、それ以上の結果を得るに至っていません。ただ走っているだけです。

――個人としての望んだリザルトではなかったということですか

與那嶺:そうですね。もちろん、チームにエースがいたので、彼女たち以上の結果を求めていたわけではありません。ただ、仕事をしながらでももう少しポジションを上げたかった。仕事に関してはできていたという自負もあるし、チームメートから評価も受けていました。チームが消滅しましたが、今季の契約という具体的な形で判断してもらったのは良かったと思います。

――前チームはどのようなチームだったでしょう

苦労のシーズンを過ごした與那嶺恵理 Photo: Shusaku MATSUO

與那嶺:全くワールドツアーの格ではなかったです。チームメートは強いし、選手同士の連携も悪くありませんでした。しかし、シーズン初めに監督、メカニック、マッサーなどが全員解雇され、キャンパーも無く、車は乗用車タイプのチームカー3台のみ。キャリアでバイクを車の外に積み、ベルギーからイタリアまでぎゅうぎゅうで遠征したこともありました。エフデジより予算もあり、選手もよかったですが、運営がアマチュアでした。チームは解散になりましたが、無事に怪我もなく、次の契約も結べたので、その点は良かったポイントですね。

――アレ・チポッリーニの雰囲気はいかがですか

與那嶺:年末にチームキャンプがスペインであり、初めて合流しました。12人の選手構成になるのですが、そのうち半分以上がU23(23歳未満)の選手です。前年までは30歳前後のエースクラスの選手が在籍していたのですが、全員移籍しました。戦力を落としたといえるでしょう。私が狙うチャンスも増えたので貪欲に走ります。

――與那嶺選手の経験が生かせますね

與那嶺:18歳の子もいますが、私よりも経験豊富なほどです(笑)。ただ、チームはイタリアの若い選手を育成する目的もあるので、経験をシェアしていくことになると思います。みんな英語で会話してくれるので、コミュニケーションも問題なく、ピリピリしてる雰囲気もありません。

明確な目標をもって2019年シーズンへ

――今季の目標を教えてください

與那嶺:昨年達成できなかったワールドツアーでのトップ10を得意なレースで獲得することです。昨年はアシストとしての仕事で多くを学べたので、今年はいよいよ自分の目標にこだわってレースをします。

明確な目標をもって今シーズンに挑む Photo: Shusaku MATSUO

 そして今年のリザルトから東京五輪の選考対象となっています。五輪代表になることは必須の目的です。まずは確実に押さえていきたいですね。具体的にはストラーデビアンケとアルデンヌ3連戦で15位以内に入るとストレートで選考されます。なので、3、4月にピークとなるようにします。もちろん、全日本選手権で優勝しても選考対象になるので、6月にはタイトルを獲りに帰国します。

 チーム内で個人として動きやすいのも追い風ですね。来年は各チーム内で五輪出場を見据えた選手間の争いがあると思いますが、アレ・チポッリーニは半分がイタリア人です。他チームのイタリア人選手が強いので、彼女たちの間でポイント(枠)を消費するはず。うちの選手もしっかり走れる選手はいますが、五輪出場へ必要なUCIポイントを気にしている選手は少ないでしょう。その点、私は動きやすい立場だと思います。

――シーズン初戦が目前ですが、どのような取り組みをしてきましたか

與那嶺:フィジカルを強化してきました。ハードな筋力トレーニングを取り入れつつ、ダイエットもしています。筋トレはスプリントを意識したものではありません。筋量ではなく、筋力を向上させるものですね。初戦(1月10~13日)のサントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダーは4日間のうち2日間が上りゴールとなります。シーズン初戦なので、周りの選手もトップコンディションではありません。走れる状態で臨めばリザルトを狙えると思います。チームに走れることをアピールして、上々のスタートを切りたいですね。

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