女子は全日本新女王の松本璃奈が優勝宇都宮シクロクロス、初日男子エリートはシェネルが独走勝利 日本勢は織田聖が3位

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 シクロクロスレースを始め、自転車関係メーカーや飲食などのブースも多数出展されて毎年大きな盛り上がりを見せている「宇都宮シクロクロス」の第1日目が12月15日、栃木県宇都宮市の道の駅うつのみや・ろまんちっく村で開催され、UCI(国際自転車競技連合)Class2にランクされる男子最高峰のエリートカテゴリーでは、海外招待選手として来日したシクロクロス現フランスチャンピオンのスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)が独走勝利を飾った。女子エリートは、前週のシクロクロス全日本選手権大会で優勝し新女王となった松本璃奈(TEAM SCOTT)が勢いそのままに優勝を飾った。

フランスチャンピオンの実力通りの走りを見せたスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)が優勝 Photo: Nobumichi KOMORI

2日間ともUCI公認の国際レース

 2014年に開催された「ジャパンカップシクロクロス」を契機に、翌15年に産声を上げた宇都宮シクロクロス。16年には全日本選手権を誘致、17年には男女の最高峰カテゴリーがUCI-Class2に昇格するなど、全国に数多くあるシクロクロスレースの中で、少しずつその認知度を高めている。に今年は、開催される2日間ともに最高峰カテゴリーがUCI-Class2になり、さらにパワーアップしての開催となった。

会場全体に装飾が施されて今年はクリスマスムードを演出。メイン会場中央にはツリーも設置 Photo: Nobumichi KOMORI
駐車場の一部を使って子どもたちによるストライダーレースも併催された Photo: Nobumichi KOMORI
この日開催されたC4には、弱虫ペダル作者の渡辺航先生も出場 Photo: Nobumichi KOMORI

 男子エリートカテゴリーには、海外招待選手としてシェネル、フェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA-GINESTAR)、オーストラリアチャンピオンのクリス・ジョンジェワード(オーストラリア、Flanders-Nemisis)らワールドカップでも上位に名を連ねる強力な選手が出場。彼らに日本人選手たちがどこまで食らいつけるかがレースのポイントになることが予想された。

男子エリートはスタートから強力な海外招待選手勢が主導権を握る Photo: Nobumichi KOMORI

現役フランス王者のシェネルが貫禄

 レースはスタートダッシュを決めたオルツのホールショットで幕開け。その後、1周目からオルツとシェネルの2人が先頭パックを形成してレースをけん引する展開になった。その後方には、前週の全日本選手権で勝利した新王者の前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、小坂光(宇都宮ブリッツェン シクロクロスチーム)、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、沢田時(チーム ブリヂストンサイクリング)ら日本人有力選手が作るパックが続いた。

レースは1周目からフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA-GINESTAR)とスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)の2人が抜け出す展開に Photo: Nobumichi KOMORI
フェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA-GINESTAR)がメカトラブルで遅れ単独先頭になったスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン) Photo: Nobumichi KOMORI

 2周目に入ると、中盤でオルツがメカトラブルに見舞われてドロップし、シェネルが単独で先頭を走る展開に。復帰に手間取ったオルツは、日本人選手4人のパックにもかわされてしまうも、なんとか復帰すると猛追を見せて日本人選手勢をキャッチし、そのままの勢いで抜き去っていった。

メカトラブルの復帰に手間取ったフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA-GINESTAR)を日本人選手4人のパックがかわしていく Photo: Nobumichi KOMORI

 日本人選手でこの動きに反応できたのは前田のみだったが、その前田もオルツのペースにはついていけずに遅れてしまう。一方、取り残される形となったパックからは織田が単独で飛び出し、先行する選手たちを追う展開になった。

単独先頭になったスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)。安定した走りでサンドセクションをクリアしていく Photo: Nobumichi KOMORI
高さのあるバニーホップでシケインをクリアするなど高次元の走りを見せたフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA-GINESTAR)だったが、シェネルには届かなかった Photo: Nobumichi KOMORI
男子エリート表彰式。左から2位のフェリペ・オルツ(DELIKIA-GINESTAR)、チャンピオンジャージを着た優勝のスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)、3位の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) Photo: Nobumichi KOMORI

 図らずも単独で先頭を走ることになったシェネルは、その後も危なげない走りで先頭を死守。猛追を見せたオルツに29秒差をつけて貫禄の優勝を飾った。そのシェネルは、表彰式のインタビューでも「オルツがメカトラブルで遅れてしまってレースは決まってしまったけど、明日はもっといいバトルをして、その結果として勝利を挙げることができればいいと思う」と余裕のコメントを残した。

シャンパンファイトでもトッププロらしいファンサービスをするスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン) Photo: Nobumichi KOMORI

松本璃奈が破竹の3連勝

 16人が出場した女子エリートは、全日本選手権の雪辱に燃える今井美穂(CO2 bicycle)がホールショットを決めて先頭に立ったが、サンドセクションの処理でもたつく間に松本が先頭を奪い、その後は着実にタイム差を広げながら独走。表彰式でも「楽しかった」と満面の笑みで語った通り、レース中でも声援に笑顔で応える余裕も見せて優勝を飾った。

女子エリートは今井美穂(CO2 bicycle)がホールショットを決めてスタート Photo: Nobumichi KOMORI
サンドセクションで今井美穂(CO2 bicycle)をかわしてトップに立った松本璃奈(TEAM SCOTT)が、後輪をロックさせながらも笑顔でキャンバーをクリア Photo: Nobumichi KOMORI
周回遅れの選手を作りながら先頭を独走する松本璃奈(TEAM SCOTT) Photo: Nobumichi KOMORI
全日本チャンピオンとなっての初レースで圧巻の走りを見せた松本璃奈(TEAM SCOTT)が優勝を飾った Photo: Nobumichi KOMORI

 関西シクロクロスマキノラウンド、全日本選手権、そしてこの日の宇都宮シクロクロスと3連勝を飾った新女王・松本の勢いが、当分の間は続きそうな気配だ。

 16日の宇都宮シクロクロス第2日目はUCI-Class2の男女エリートのレースのほか、C2、CK1、CK2/3、エンデューロレースが行われる。

女子エリート表彰式。左から2位の今井美穂(CO2 bicycle)、優勝の松本璃奈(TEAM SCOTT)、3位の唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) Photo: Nobumichi KOMORI

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