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栗村修の“輪”生相談<142>20代男性「最近ロードバイクに前ほどの情熱がなくなっています」

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ロードバイク歴4年のローディです。最近ロードバイクにマンネリ化して前ほどの情熱がなくなっています。昨年までは仕事が終われば峠を走り、週末はロングライドやイベント、レースなど乗り込んでいたのですが、最近はなんとなく乗る気になれません。

 かといって自転車に興味が無い訳ではなく、毎月自転車雑誌を購入し、毎日ネットで自転車関係のブログを見て、あのフレームであのパーツで…といった風に頭の中は自転車で一杯です。

 もう一度気合を入れようと先日栗村さんも来られた「維新山口クリテリウム」を観戦しましたが、いまいち「乗りたい!!」と思えず…。近々毎年出ているヒルクライムレースがあるので乗らなければならないもですが、気持ちが入りません…。

 ロードバイクが嫌いになった訳ではないのに、乗る気になれない…そんな時はどうすれば良いのでしょうか?

(20代男性)

 とてもいい質問ですね。ネガティブなことはなかなか言いづらいものですが、こういった悩みを持っている人は多そうです。

 物事にはマンネリはつきものなので、自転車に飽きるのは全然おかしくありません。今の僕だって、自転車にかける情熱は誰にも負けないつもりではありますが、嫌になる瞬間がないといったらウソになります。そんなときは、盲目的に自転車に全力を傾けていた若いころの自分が羨ましくなりますね。

 中には飽きずに、一心不乱に突き進める人もいますが、それは一種の才能ではないでしょうか。飽きてしまうものを精神論だけで飽きないようにはできないので、なにか工夫が必要です。

 そこで自己分析をしてみましょう。一口に「自転車が好き」といっても、いろいろな「好き」があるはずです。質問者さんが自転車のどこに惚れたのか、つまり「輪癖」を分析し、「好き」を抽出できればマンネリも打破できるでしょう。

 自転車で何をしているときが一番楽しかったか考えてみてください。機材? レース? いろいろありますよね。逆に、何が嫌だったか。車道の車でしょうか。それともトレーニングの苦しさかもしれません。

 思うに、質問者さんは機材がお好きなようですから、思い切って新機材を導入してしまうのもいいかもしれません。そうすれば、乗りたいというモチベーションが高まるかもしれません。

自転車レースへの情熱が尽きない「悪魔おじさん」 Photo: Yuzuru SUNADA

 逆に、ショック療法として、しばらく自転車から離れる手もあるかもしれませんね。極端な話、自転車を人に貸してしまうとか。まったく乗れない状態になれば、自分の「自転車が好き」という気持ちの本質に気づくかもしれません。

 僕がよく言うことですが、自転車との付き合い方は恋愛に似ています。どんなに好きな相手でも、質問者さんが毎日自転車関連のサイトを見るように、24時間365日一緒にいたら飽きてしまいます。それはしょうがないことです。相手(この場合は自転車ですね)に魅力がないわけじゃないんですよ。

 でも、飽きさせない相手もいますよね。それは「小悪魔」です。小悪魔は、こちらの言う通りには決してならず、冷たくあしらうこともあれば、不意に寄ってきて誘惑することもあります。

 でも、毎日自転車のサイトを見る質問者さんと自転車の関係は、小悪魔の逆なんですよ。くっつきっぱなしなんです。自転車に冷たくあしらわれる状況を意図的につくりだしてみてはどうでしょうか。ちょっと距離をおくとか。

 繰り返しになりますが、自転車は恋人みたいなものです。くっつきすぎてはダメ、でも離れすぎてもダメ。その調整が難しく、楽しいのです。

 そして、「自分自身が自転車になにを求めているのか?」、「自転車は自分になにを与えてくれているのか?」、「自転車を趣味していて嫌なことはなにか?」など、自己分析してみてください。

 質問者さんはいま「自転車に乗ることへの情熱」を失いかけていますね。それであれば「乗ることのメリット・デメリット」を分析し、メリットの明確化と最大化、デメリットの明確化と改善を進めてみてはいかがでしょうか。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「輪生相談質問」としてお寄せください。

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