“絶対王者”の終焉ドーピングしなければ「ツールV7はなかった」 語り始めたアームストロング、ファンには「一生をかけて償う」

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【速報】薬物使用に「イエス」 ランス・アームストロングが米テレビ番組で告白

2005年ツール・ド・フランスでのポディウム映像で自身の“優勝”インタビューを見るランス・アームストロング(「OWN Oprah Winfrey Network」より)2005年ツール・ド・フランスでのポディウム映像で自身の“優勝”インタビューを見るランス・アームストロング(「OWN Oprah Winfrey Network」より)

 「7勝したすべてのツール・ド・フランスで禁止薬物を使っていたか」――「イエス」。米テレビ番組「OWN Oprah Winfrey Network」で17日夜(日本時間18日午前)から放送されたランス・アームストロング(41)のインタビューは、同時にインターネットでもストリーミング配信され、世界中のサイクルスポーツ関係者が固唾をのんで見守った。

 この日放送されたのはインタビューの前半部分で、約1時間半に及んだ。後半は翌日に放送される。

 インタビューでは冒頭、「イエス・ノー」の問答が行なわれ、この中でアームストロングは、EPO(エリスロポエチン)、テストステロンといった禁止薬物の使用(ドーピング)や、違法行為の血液ドーピングに手を染めていたことを次々に認め、「(使用がなければツール・ド・フランス7勝は)成し遂げていなかっただろう」と発言した。

 禁止薬物を使い始めた時期は「90年代なかば」と曖昧に回答。また、禁止薬物が蔓延していた当時の自転車競技界の環境を「“ドーピング・エイジ”だ」と表現した。

 ただ、当時は禁止薬物の使用を間違っているとは思っていなかったとし、その認識について「(今では)恐ろしいと思うが、当時は不正をしていると考えていなかった」などと述べた。

 ツール・ド・フランスで最後にポディウム(表彰台)に立ったのは2005年。インタビューでは、2005年のツールで「自分自身も憧れているこのレース。何も隠し事はない」と観衆に語る当時の映像が再生され、「恥ずかしい」と顔をしかめる場面も。なお、最後に禁止薬物を使用したのはこの年までと断言し、2009~2010年のカムバック時には「絶対に使用していない」と強調した。

インタビューの様子(「OWN Oprah Winfrey Network」より)インタビューの様子(「OWN Oprah Winfrey Network」より)

 アームストロングは、多くのファンに注目されていることを意識しつつも、禁止薬物の使用を繰り返しながらレースに参戦してきたという。「ドーピングを生み出したわけではないが、止めようとも思わなかった」と振り返り、“潔白”を信じてきたファンに対しては「怒り、がっかりし、裏切られたと感じていると思う。一生をかけて償う」と述べた。

 一方、この日放送されたインタビューでは、話題が国際自転車競技連合(UCI)や元チームメイト、関係者らに及ぶとアームストロングの応答は歯切れが悪くなった。

 アームストロングがUCIへ2002年に少なくとも10万ドルの資金提供をしたことは、2001年のツール・ド・スイスで、ドーピング検査が陽性だったにも関わらず公にならなかったことと関連して質問された。アームストロングは「UCIから“寄付”をお願いされた」と説明したが、その時期や理由については明確にしなかった。

 また番組内では、アームストロングのドーピングを調査したUSADA(米アンチドーピング機構)へのインタビュー映像が流され、その手法は「マフィアのように精巧」と皮肉られたが、アームストロング自身は運用方法について回答しなかった。

 ロードレース界の“絶対王者”として君臨したアームストロングが、10年以上つき続けたウソをひるがえし、公の場で自身の口から「禁止薬物を使用していた」と明言したことで、国際自転車競技連合(UCI)など自転車競技界の信頼はさらに失墜した。国際オリンピック委員会(IOC)の幹部は、一連のドーピング問題を受け、自転車競技をオリンピック種目から除外する可能性もあるとの見解を示している。自転車競技界の未来のためにも、徹底的な真相究明と対策が求められている。

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