BiCYCLE CLUBが制定Cyclist編集長が「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」選考会に参加、選ばれた1台は?

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 Cyclist編集長が自転車専門誌「BiCYCLE CLUB」(バイシクルクラブ)の2019年のベストバイシクルを選ぶ「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」選考会に参加した。6人の選考委員とともに、10台のノミネートバイクを集めて試乗し、受賞バイクを決定した。

7人の選考委員によって「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」が選定された Photo: Takehisa GOTO、Koichi MASUKAWA

昨年から選定「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー」

 昨年から始まった「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」はその年を代表するベストバイクを選出するという「バイシクルクラブ」の新しい試みで話題になった。

選考委員の7人 Photo: Koichi MASUKAWA

 今年はこの企画をより多角的に、より多くのメディアで展開しようという試みで、Cyclist編集部を代表し参加することになった。2018年1月号から12月号までのバイシクルクラブに掲載された2019年モデルの中から、6人の選考委員が10台の「ベストバイシクル」を投票で選出(Cyclist編集長は未参加)した。

 その10台を10月下旬に一同に集め、1日をかけインプレッション。メンバーは、バイシクルクラブの岩田淳雄編集長、山口博久副編集長、シドニー五輪MTB日本代表・リオ五輪MTB日本代表監督の鈴木雷太氏、「アベントゥーラ・サイクリング」代表でインプレライダーの管洋介氏、スポーツジャーナリストのハシケン氏、自転車ライターの浅野真則氏と筆者の7人、候補モデルは以下の10台となる。

BASSO DIAMANTE Photo: Koichi MASUKAWA
BMC TIME MACHINE ROAD 01 Photo: Koichi MASUKAWA

【BASSO DIAMANTE】
■税抜価格:39万8000円(フレームセット)
■フレーム:1K、3K、UDカーボンモノコック 
■フォーク:カーボン 
■コンポーネント シマノ・アルテグラ 
■ホイール:マイクロテック・MR38カーボンクリンチャー
■タイヤ:コンチネンタル・グランプリTT 
■サイズ:450、480、510、530、560、580、610
■実測重量(ペダルレス):7.32㎏

【BMC TIME MACHINE ROAD 01】
■税抜価格:100万円(完成車)
■フレーム:01プレミアムフルカーボン 
■フォーク:01プレミアムフルカーボン 
■コンポーネント:シマノ・アルテグラDi2 
■ホイール:DTスイス・ARC1400 DICUT DB 62 カーボン 
■タイヤ:ヴィットリア・コルサ 
■サイズ:47、51、54、56 
■実測重量(ペダルレス):8.03㎏

CANNONDALE SYSTEMSIX HI-MOD Photo: Koichi MASUKAWA
CERVELO S5 Photo: Koichi MASUKAWA

【CANNONDALE SYSTEMSIX HI-MOD】
■税抜価格:105万円(完成車)
■フレーム/フォーク: 
■コンポーネント:シマノ・デュラエースDi2、ホログラムSiSL2 クランク、
パワー2マックスパワーメーター 
■ホイール:ホログラムノット64カーボン
■タイヤ:ヴィットリア・ルビノプロスピード 
■サイズ:47、51、54、56、58
■実測重量(ペダルレス):7.77㎏(51)

【CERVELO S5】
■税抜価格:158万円(Dura Ace Di2 R9170 完成車)
■フレーム/フォーク:カーボン 
■コンポーネント:デュラエースDi2 
■ホイール:エンヴィ・SESディスク5.6 
■タイヤ:コンチネンタル・グランプリ4000S Ⅱ
■サイズ:48、51、54、56 
■実測重量(ペダルレス):7.32㎏

COLNAGO C64 DISC Photo: Koichi MASUKAWA
GIANT DEFY ADVANCED PRO 1 Photo: Koichi MASUKAWA

【COLNAGO C64 DISC】
■税抜価格:72万8000円(アズーロ、ビアンコカラー/フレームセット)
70万円(UAEチームエミレーツ/フレームセット)
68万円(マットブラック、レッド、シルバー、ホワイト/フレームセット)
72万8000円(アズーロ、ビアンコカラー/フレームセット)
70万円(UAEチームエミレーツ/フレームセット)
68万円(マットブラック、レッド、シルバー、ホワイト/フレームセット)
■フレーム:HHM-HMカーボン 
■フォーク:カーボン 
■コンポーネント:シマノ・デュラエースDi2 
■ホイール:シマノ・デュラエースWH-R9170-C40 
■タイヤ:ヴィットリア・コルサ 
■サイズ:420S、450S、480S、500S、520S、540S、560S、580S
■実測重量(ペダルレス):6.88㎏

【GIANT DEFY ADVANCED PRO 1】
■税抜価格45万円(完成車)
■フレーム/フォーク:アドバンスドグレードコンポジット 
■コンポーネント:シマノ・アルテグラ 
■ホイール:ジャイアント・SLR1ディスクカーボン 
■タイヤ:ジャイアント・ガビアAC1 
■サイズ:410(XS)、445(S)、480(M)、515(ML)㎜
■実測重量(ペダルレス):7.79㎏

LAPIERRE XELIUS SL ULTIMATE Photo: Koichi MASUKAWA
PINARELLO PRINCE FX Photo: Koichi MASUKAWA

【LAPIERRE XELIUS SL ULTIMATE】
■税抜価格:38万9000円(FDJ、PINOT/フレームセット)
■37万9000円(ブラックブルー/フレームセット/税抜)
■フレーム/フォーク:カーボン 
■コンポーネント:シマノ・アルテグラ
■ホイール:ゼンティス・スクワッド2.5 
■タイヤ:コンチネンタル・グランプリ
■サイズ:46、49、52、55 
■実測重量(ペダルレス):6.66㎏

【PINARELLO PRINCE FX】
■税抜価格:52万8000円(シマノ・アルテグラ 11S 完成車)
■フレーム:T900 3Kハイストレングスカーボン 
■フォーク:オンダT900 
■コンポーネント:シマノ・アルテグラ 
■ホイール:シマノ・WH-RS100 
■タイヤ・ヴィットリア・ ザフィーロプロ 
■サイズ:44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 
■実測重量(ペダルレス):8.05㎏ ※写真はサンプル品。販売車体のシートポストは塗装されている

SPECIALIZED S-WORKS VENGE Photo: Koichi MASUKAWA
TREK MADONE SLR 9 DISC Photo: Koichi MASUKAWA

【SPECIALIZED S-WORKS VENGE】
■税抜価格:135万円(完成車)
■フレーム:Sワークス ファクト11rカーボン 
■フォーク:Sワークス ファクト11rカーボン  
■コンポーネント:シマノ・デュラエースDi2 
■ホイール:ロヴァールCLX64ディスク  
■タイヤ:スペシャライズド・ターボコットン 
■サイズ:49、52、54、56 
■実測重量 (ペダルレス):7.06㎏

【TREK MADONE SLR 9 DISC】
■税抜価格113万9000円(完成車)
■フレーム:700シリーズOCLVカーボン 
■フォーク:フルカーボン 
■コンポーネン ト:シマノ・デュラエースDi2 
■ホイール:ボントレガー・アイオロスXXX6チューブレス レディディスク 
■サイズ:50、52、54、56、58、60、62㎝ 
■実測重量(ペダルレス):7.92㎏

各選考委員の選考結果・総評

 各選考委員の持ち点は10点で、1台につき最高3点を入れることが条件で、総合的に分析した。各モデルの得点を集計し、最高得点を得たモデルを日本バイシクル・オブ ・ザ・イヤー2019とした。各選考委員の評価点は以下の通り。各モデルの評価はバイシクルクラブ(2018年11月20日発売)を参照いただくとして、各選考委員の総合評価を紹介する。

未来を先取り「BMCタイムマシーンロード」

「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」選考会に参加したCyclist編集長の澤野健太 Photo: Takehisa GOTO

Cyclist編集長・澤野健太:各社が切磋琢磨し、優れたエアロのディスクロードのモデルがそろった。ヴェンジ、マドン SLR9、S5 ディスク、システムシックスはどれも、空力性能、加速ともに申し分なく甲乙つけがたかった。そんななか、最高得点をタイムマシーンロードに入れたのは、性能だけでなく、デザイン、各部の設計思想が未来を先取りしているように感じたからだ。一方で、ディファイは、日々のライドで使いたくなる機材に、同社で考えられる最高の技術を投入しているところに拍手を送る意味で、同じく3点をつけた。

エアロバイクは軽量化が課題

選考委員長を務めたバイシクルクラブ岩田編集長 Photo: Takehisa GOTO

岩田淳雄選考委員長(バイシクルクラブ編集長):昨年もそうだったが、10ベストに選ばれるバイクは甲乙つけがたい精鋭ぞろいだ。10モデル中7モデルがディスクブレーキだという点に時代を感じたりもする。今年もっとも魅力を感じたのはマドンSLR9だった。その空力性能や数々のテクノロジーだけではなく、「欲しい!」 と思わせるオーラに満ちていた。しかしネックは重量だ。マドンだけでなくほとんどのエアロバイクに言えることだが、重い。これからさらに年齢を重ねていく自分たち世代には、重量は最大の購買決断ファクターなのだ。そういう意味ではC64ディスクにひかれたが、やはりC64自体が2018年モデルということで、2019年を代表するバイク、としては推せなかった。

空力か実用性か、岐路に立つエアロ化競争

PINARELLO PRINCE FXに乗る山口副編集長 Photo: Takehisa GOTO

山口博久氏(バイシクルクラブ副編集長):2019年のトレンドは最先端のところでは引き続き、エアロ&ディスクブレーキというところで各社激しい開発合戦が繰り広げられている印象だ。ただ、風洞実験やCFD解析での結果から、より空気抵抗を減らすにはハンドルまわりをどう工夫するか、という点しか余地がなくなっている。その限られたなかで空力的な理想をとるか、または実用性を取るかで各社の設計が分かれてきた。その点ではタイムマシーンはこの両方のバランスが取れていた。いっぽう今回3台ノミネートされたリムブレーキモデルも見逃せなかった。プリンスFX、ディアマンテ、ゼリウスSLは、各車とも走りの軽さと乗り心地のよさを高次元でまとめてきた印象だった。

タイムマシーン、ヴェンジ、C64は間違いない

コルナゴのC64ディスクに乗る鈴木雷太氏 Photo: Takehisa GOTO

鈴木雷太氏(バイシクルクラブ・インプレライダー。シドニー五輪MTB日本代表、リオ五輪MTB日本代表監督):ヴェンジはライダーの求める走りを、自社製品のトータルパッケージで表現している。エアロロードでありながらペダリングも軽く、また空力に関するデータも素晴らしいものがある。実際に上り始め、下りでの伸びなど、エアロがスピードに変換されていることを体感できる。タイムマシーンは乗りやすさが素晴らしかった。剛性バランスと重量バランスがよく、乗り出してすぐに、すごい!と感じた。C64ディスクはあえてラグ製法を採用して自社のアイデンティティを保ちつつ、コルナゴらしいハンドリングも残した部分を評価した。この3台、どれも個性と特徴があり個人的に購入したいと思える。ライダーの嗜好差はあるだろうが、どれも間違いない3台だ。

ディスクロードの台頭、目覚ましい

サーヴェロS5をインプレッションする管洋介氏 Photo: Takehisa GOTO"

管洋介氏(バイシクルクラブ・インプレライダー、チーム「アベントゥーラ・サイクリング」代表):ここ5年のロードバイクの進化は目覚ましく、コンフォートバイクの 登場にはじまり、軽量ヒルクライムバイク、エアロロードは成熟期を迎 えた。時代の先駆者となるべきベストバイクを決めるこの企画。昨年はジャイアント・プロペルが初代アワードを受賞した。2019年モデルはディスクロードの台頭も目覚ましい。ディスクの制動性能はもとより、エアロ形状のさらなる追求というテーマでディスクロードの開発に乗り出したメーカーも多く、キャリパーブレーキモデルも含め興味深いラインナップがそろった。今回ノミネートされたバイクが2019年をリードしていくことは間違いなく、それぞれの性能やコンセプトに注目していただきたい。

エアロ優勢もプリンスFX、C64も魅力的

マドンでダンシングするハシケン氏 Photo: Takehisa GOTO

ハシケン氏(スポーツジャーナリスト):数年前ならエアロロードへの評価が極めてシビアだったはずの私が高評価を下したのは、マドンとヴェンジになった。昨年のジャイアント・プロペルディスクに続いて、今年もまたもやエアロロードだった。エアロ性能だけでない万能性を有するヴ ェンジ、ラグジュアリーな世界観を 持つマドン。システムシックスはじ め、2019モデルのトレンドはエアロロード優勢だが、C64ディスクやゼリウスSLの俊敏な運動性能を特長とするオールラウンダーは個人的に好みだ。点数こそ入らなかったが、プリンスFXに関してもフレーム性能は極めてレーシーな味付けで魅力的だ。一方で、ディファイは、エンデュランスロードとして熟成しており、ロングライドには文句なしだ。

自分だけの1台をもっと作れたら

浅野真則氏は試乗したLAPIERRE XELIUS SL ULTIMATEとカラーコーディネートもばっちり Photo: Takehisa GOTO

浅野真則氏(自転車ライター):走りやパッケージとしての魅力など、個人的に心を動かされたポイントがあるバイクに加点するつもりで採点した。得点0=悪いではない。ゼリウスは重量の軽さと上りや加速時の軽快さという僕が重視するポイントでナンバーワンだった。個人的には今後もキャリパーブレーキ仕様の軽量レーサーが残り続けてほしい。最高得点タイのヴェンジは、走行性能に関して長い上り以外はほぼ死角がなく、今後エアロロードのベンチマークになる一台だと思う。マ ドンを評価したのは、プロジェクトワンで好みの色やパーツを選べる点。性能競争もいいが、自転車はスペックだけで買うわけではないのだから、カスタムの重要性ももっとクローズアップされていいと思う。

「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」はヴェンジ

 各選考委員のポイントを加算して、トレック・マドンSLR(11点)、BMC・タイムマシーンロード(11点)と激戦を演じたスペシャライズド・Sワークス ヴェンジが12点を獲得し「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」に輝いた。

頭一つ高い評価を集め、「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」に輝いたスペシャライズド・Sワークス ヴェンジ Photo: Takehisa GOTO

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