バイクインプレッション2018830gの重量とは思えない振動吸収性能でスムーズな走り ヨネックス「エアロフライト」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 類まれなる品質と軽さでホビーレーサーを中心に注目を集めるヨネックスから、ついにエアロロードバイク「エアロフライト」が発表された。空気抵抗を減らす形状として定番のカムテール構造に加えて、新開発の素材もプラス。最新の純国産バイクの実力を確かめた。

ヨネックス初のエアロロードバイク「エアロフライト」 Photo: Shusaku MATSUO

 エアロフライトはヨネックスのロードバイク第一弾の「カーボネックス」と同じく、新潟県長岡市の自社工場で一貫して製造されているメイド・イン・ジャパンを地でいくバイクだ。モータースポーツに造詣が深いデザイナーとともに、いくつもの形状を風洞実験でテスト。カーボネックス比で約20%の空気抵抗を削減しつつ、エアロロードフレームでありながらフレーム重量を830gと超軽量に収めることに成功した。

新素材「Namd」(エヌアムド)が用いられたフロントフォーク Photo: Shusaku MATSUO
「カーボネックス」と同じく、チェーンステーはO.P.S.となる Photo: Shusaku MATSUO
カムテール構造を採用し、空気抵抗の削減を図った Photo: Shusaku MATSUO

 特徴はエアロダイナミクスと軽さだけではない。ヨネックスのラケットやゴルフシャフトに導入されている新素材「Namd」(エヌアムド)をフロントフォークの前ブレードとヘッドチューブに配合。また、カーボン素材と衝撃吸収素材を多層構造にすることで、ショックを吸収しつつ剛性を保った。チタン合金のゴムメタルや、チューブ内部に用いられるマイクロコア、チェーンステー部のO.P.S.形状はカーボネックスと同様に採用されている。

本当に830g?

 エアロフライトを走らせた第一印象は、「830gという重量を全く感じさせない走行性能」ということに尽きる。通常、軽量フレームはギリギリまで質量を削っているため、大小の衝撃を拾いやすく、乗り手に不快なバタつく振動を伝え続ける。しかし、エアロフライトはまるでコンフォートモデルかの如く乗り心地がいい。路面のバイブレーションで減速することなく、スーッとタイヤが転がり続けていく。良い意味でそのギャップに違和感がある。エアロフレームということでなおさらだ。これが新素材の効果だろうか。乗っていてとても気分が良い。もちろん重量は830g。上りでは軽快さでカーボネックスに軍配が上がるが、重々しさは感じない。

830gとは思えない振動吸収性と安定感を併せ持ち、優れた推進力を発揮した Photo: Masahiro OSAWA

 縦方向の不快な硬さを除去してはいるが、もちろん打てば響く瞬発力は備えており、カーボネックスよりもコシがある。高速域からの更なる加速に対応し、どこまでも踏んでいけると思わせる伸びもみせた。重心は低いため、優れた振動吸収性と併せて、コーナリングなどの取りまわしも得意だった。欧州のハイエンドバイクに引けを取らない上質な走りを実現していた。

 気になるのはやはり価格だろう。フレームセットで70万円というプライスは決して安くはない。ライバルメーカーはディスクブレーキ仕様や、目で見てわかる複雑なエアロ形状を取り入れたバイクを世に送り出している。確かにエアロフライトはそれらと比べるとオーソドックスな仕様だと言えるだろう。しかし、内部に秘められた素材は速さに直結する性能を生み出していると実感。予想を上回る乗り味でライドを楽しませてくれた。ぜひ、試乗会などで試してほしい。

■ヨネックス「エアロフライト」
税抜価格:700,000円(フレームセット)
サイズ:XS、S、M、L
カラー:ブルー/グリーン、グラファイト

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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