東京五輪でのメダル獲得を宣言トラック短距離ヘッドコーチ、ブノワ氏がスペシャルトーク「世界と戦える自覚が芽生えた」

by 石川海璃 / Kairi ISHIKAWA
  • 一覧

 サイクルモードインターナショナル2018の最終日となる11月11日、会場の千葉・幕張メッセでは、トラック競技日本代表の短距離ヘッドコーチであるブノワ・ベトゥ氏、アジア競技大会スプリント銀メダリスト深谷知広選手らによるスペシャルトークが行われた。日本代表選手の抱えていた課題や東京五輪に向けて選手の成長が語られた。

トークショーの冒頭、日本語で挨拶するブノワ・ベトゥ氏 Photo: Kairi ISHIKAWA

選手の練習環境を整える

 司会からブノワ氏と深谷選手が招かれ、メーンステージに登壇すると、観客からは盛大な拍手が送られた。スペシャルトークではブノワ氏をメインに、ヘッドコーチに就任した当初から現在に至るまで、そして東京五輪に向けて選手たちがどいう状況かを明かした。

 ブノワ氏は就任当初から大きい変化を起こさないとダメだと感じており、まずは「今まで個々で練習していた選手たちを1カ所(国際規格のトラック競技場がある伊豆ベロドローム)に集め、トレーニンググループを作るのが重要だと思い、その環境を整えました」と語った。

練習の質と意識が変化

 深谷選手はトーレニングについて「今までと練習量は変わらないですが、質がかなり変化しました」と明かす。普段の練習でも計測機を用いてデータを取り、その記録から悪い点を指摘されるという。「練習のメニュー1つ1つの意識が変わり、今まで気が付かなかったことに気が付けるようになった」とも話した。

ブノワ氏のように片言の日本語で自己紹介し、笑いを誘った深谷知広氏 Photo: Kairi ISHIKAWA

 具体的には、200mのタイムを競うスプリントで、トラック競技場(バンク)の一番上から走行ラインに向かう助走段階の力のかけ方などに改善点を見出したそうだ。「結果が出なかった時期から考えると、自分でも信じられないくらい良いタイムが出るようになり、タイムを競う競技でも日本人が勝負できる」と感じるほど、ブノワ氏の指導を絶賛。

 また、ブノワ氏から見ても深谷選手の変化は明白で、世界の選手から見てもマークされる存在になりつつあるという。「タイムを競う競技でも日本人が勝負できるという発言がありましたが、以前は勝負できないと思っていた選手がほとんどで、このマイナスの先入観は、選手たちが何年も抱えていた課題でした」と指摘した。しかし、タイムが出るようになったことで、「今ではそれも払拭され、フカヤの言う通り勝負できるという自覚が芽生えてきました」とメンタル面の問題を克服したことを明かす。

ブノワ氏「メダルは取る」

 スペシャルトークの終盤、ブノワ氏は選手たちが東京五輪に向けて予想外の早さで成長していることを明かした。早い段階で成績が出るとは思わなかったという。東京五輪の展望について「選手たちのメダル獲得は夢物語ではなく、実現できると強く信じています。そう信じて私は練習の指導に励んでいます」と語った。また、獲得予定のメダルの個数は明言しなかったものの「メダルは取ります」と宣言した。

和やかな雰囲気で行われたスペシャルトーク。冗談が言い合えるほど仲が良いそうだ Photo: Kairi ISHIKAWA

 深谷選手は「本業の競輪に出走せずにオリンピックに向けて活動しているので、今は無職の様な状態です」と自虐で笑いを誘う一方で、「犠牲になることは多いけど、自分と競輪界にとっても東京五輪はチャンスと思っているので頑張りたいです」と東京五輪に懸ける心境を明かした。

 トラック競技ワールドカップでも成績を残している日本代表。東京五輪に向けてさらなる活躍に期待したい。

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

サイクルモード2018 トラックレース 日本ナショナルチーム

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載