房総のおすすめスポットを紹介「ステーションライドin南房総2018」が悪天候で中止も、初の「B.B.BASE」運行を満喫

by 大星直輝 / Naoki OHOSHI
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 10月27日に千葉県・房総半島を走るサイクルイベント「ステーションライドin南房総2018」が中止となった。前夜からの悪天候によって開催が危ぶまれていたが、午後からの回復予報を信じて決行の方向で調整となった。大会当日朝、気象庁による強風・波浪警報が発表。あえなく大会は中止になってしまったが、参加希望者はサイクルトレイン「B.B.BASE」(BOSO BICYCLE BASE)に乗って房総までの旅を楽しんだ。

参加者全員揃っての集合写真。「出発進行〜」。この直後にまさかの発表が Photo: Naoki OHOSHI

幻のホームからB.B.BASEにアクセス

 本イベントは、千葉県・館山駅近くの北条海岸をスタートして、南房総をぐるっと走るサイクリング。80km、110km、130kmの3コースが用意される。最大の特徴は、このイベントのアクセスとしてサイクルトレインが運行されること。自転車を輪行袋に入れたりせずに”そのまま”載せることができる専用列車で、東京・両国駅から館山駅まで、途中千葉駅に停車するだけで、快適な鉄道の旅が楽しめる。

両国駅にて発車を待つB.B.BASE Photo: Naoki OHOSHI

前回までの輸送課題を解決

 昨年までは、普段通勤に使われる209系電車の座席片側をビニールシートで養生し、その上にフロントタイヤを載せて自転車を斜めに持ち上げた状態で、つり革からバンドで吊るという方法がなされていた。

2016年大会の車内の様子。以前は吊革に自転車をかけていた。 Photo: Naoki OHOSHI

 しかし積載方法が一目で分からず、スタッフの手伝いが必要になるため、停車時間を長く取るなど不便な面もあった。そういった問題を解決するために、今年の1月より運行を開始したのがサイクルトレイン専用列車「B.B.BASE」(BOSO BICYCLE BASE)だ。誰でも簡単かつ安全に積載可能で、より快適に旅を楽しめるようになった。

両国駅、ホームで自転車を押して歩く参加者。普段は使用される事のない団体専用3番ホームにて  Photo: Naoki OHOSHI
JR両国駅のホーム上にて参加者受付の様子 Photo: Naoki OHOSHI

 大会当日の27日、朝6時にJR両国駅に到着すると、既に多くのサイクリストが駅前に集合していた。かなり雨も強い中、自走してきた参加者も見受けられ、6時50分にJR両国駅を出発予定のB.B.BASEに乗ろうと待機していた。JR両国駅の駅舎の左の道を進むと、3番ホームへ直接アプローチする事ができる。改札を通らずにホームへ直接入れる構造があって、この両国駅が発着駅として選ばれている。駅に入るとすでにB.B.BASEが入線済みだった。

B.B.BASEに自転車を乗せる参加者。「行ってきます!」  Photo: Naoki OHOSHI

 基地をイメージしたというグレーを基調に、自転車のグラフィックが描かれていて精悍な風体がお目見え。受付を済ませた参加者は、おのおの車両に自転車を積みこみ、記念写真撮影を楽しんでいた。出発10分前に電車の前で全員集合の記念撮影し、元気に出発進行ー!とポーズをとったころまでは何もかもが順調だった。

乗車10分前に大会中止のアナウンス

 すると突然、大会の実行委員から「みなさん、現地では天候が悪化しており、大会は中止になりました!」と衝撃の一言が発せられた。予想外の一言で大会は中止になったが、サイクルトレインは予定通り動くため、驚いている暇はなかった。B.B.BASEは南房総ライドへの参加を決めた44人のサイクリストを乗せて館山へと出発した。

車内のサイクルラックに車体を載せた様子。自転車をしっかりと固定する Photo: Naoki OHOSHI

 悪天候にもかかわらず、B.B.BASE初乗車の参加者からは喜びの声が聞こえた。昨年に続き今回が2回目の参加だと言う前田夫妻は「イベント中止は残念だけど、B.B.BASEに乗る事も目的の一つだったので、電車が動いてよかった」とB.B.BASEを満喫。また、電車の乗り心地の良さに「広くて静かで新幹線より快適」との声も聞かれた。

車内にて参加者全員にサインをする、ゲストライダーの安田大サーカス団長安田さん Photo: Naoki OHOSHI
自転車クラブの仲間だと言う、大井さん、河野さん、田村さん、大塚さん(左から)。「女性で輪行が大変だから、そのまま乗せられるサイクルトレインは最高!」「山を走る事が多いから、海沿いのコースが魅力」 Photo: Naoki OHOSHI

暴風雨になった北条海岸

 電車に揺られること約2時間、午前9時07分に館山駅に到着。スタート会場の北条海岸に向かうと、安田大サーカス団長安田さんをはじめ、ゲストライダーによるトークショーが始まり、北条海岸に集まった参加者を楽しませた。

中止を残念がる様子の参加者。「天気が回復したら、走りにいきます」 Photo: Naoki OHOSHI

 ゲストのトークが終わると雨が激しくなり、皆大急ぎでテント下に避難。これではイベント中止もやむなしとの声があちこちで聞かれた。帰りのB.B.BASEは午後5時10分館山駅発のため、それまでは各自で過ごすという事になった。早々に自転車をあきらめ、レンタカーでコースをまわってみるというグループや、近くのグルメや温泉を調べる人、天候の回復を待って走ってみるというグループなど実にさまざま。

エイドステーションにて提供予定だった鯨タツタドッグも振る舞われ、参加者に好評だった  Photo: Naoki OHOSHI
有志グループでライドに出る参加者 Photo: Naoki OHOSHI

 一番多かったのは、海岸沿いを南に走って道の駅「ちくら 潮風王国」で名物の海鮮丼を食べたという参加者の声だ。天候が回復したあとに、もともと予定の80kmコースを走ってきたという猛者もいて、大会中止は残念であったが、参加者はB.B.BASEと南房総をそれぞれ満足のいくかたちで楽しんだに違いない。

房総のおすすめスポット

 今回、イベント自体は中止になってしまったが、B.B.BASE自体は毎週末を基本として運行しており、いつでも房総にサイクリングしに行ける。日帰りはもちろん、1泊2日のコースを組み、思う存分走るのもいいだろう。

サイクリストにおすすめのホテルファミリーオ館山。南国風な外観が、リゾート気分を高める Photo: Naoki OHOSHI

 宿泊施設のおすすめスポットは、館山駅から約4km離れたことろにあるホテルファミリーオ館山。白い壁にヤシの木が映える南国風の外観に、サイクルラックはもちろん、全室自転車を持ち込みできるサイクリストフレンドリーなおすすめホテルだ。

館山の食材を使った本格イタリア料理が食べられる「海山レストランBuono!」の店内 Photo: Naoki OHOSHI
館山駅近くの、天然温泉 里美の湯。種類豊富なお風呂はもちろん、食事も楽しめる Photo: Naoki OHOSHI

 目の前の海を眺めながら、館山の食材を使った本格イタリア料理が食べられる「海山レストランBuono!」で過ごせば、身も心も房総を満喫できるだろう。たっぷりと走ったあとには、こちらも館山駅近くにある、天然温泉「里美の湯」で汗を流して帰るのもいい。露天風呂やバブル&ジェットバス、さらには岩床浴もでき、ゆったりとリフレッシュできる。温泉から自転車で1分程の場所にある、「木村ピーナッツ」は地元の人に知らない人はいない程の有名店。千葉県産のこだわりピーナッツを使用したピーナッツソフトクリームは、その濃厚な味わいが自慢で、常に客足は絶えない。

地元で愛される木村ピーナッツ。濃厚なピーナッツソフトクリームがおすすめ Photo: Naoki OHOSHI
木村ピーナッツの濃厚なピーナッツソフトクリームは1個400円 Photo: Naoki OHOSHI

 広い空のもと、きれいな海岸線を走り、土地の物を味わう。都心からB.B.BASEに乗るだけで、素敵な体験が簡単に実現してしまう。内房の「館山・和田浦行き」のみならず、利根川や霞ヶ浦ライドにおすすめの「佐原行き」や、太平洋岸を走るのにおすすめの「銚子行き」、外房方面の「勝浦・安房鴨川行き」と、4つものコースを走っている。週によって行き先が変わるため、行きたい場所を選んで乗るもよし、全コース制覇するもよしと楽しみ方は豊富にある。既に多くのリピーターを抱えるB.B.BASE。サイクリストならば早く使わないともったいない。大会は中止になってしまったが、楽しみの詰まった房総半島は、常にそこにあるのだ。(提供:JR東日本千葉支社)

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