さいたまクリテ取材・裏話夫婦で星空見ながらコンビニパンで腹ごしらえ 世界王者バルベルデの"飾らない一面"

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 ツール・ド・フランス さいたまクリテリウムのメインレースで勝利したロードレース世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター・チーム)は、飾らない王者のようだ。取材を通じて見えたバルベルデのエピソードを紹介したい。

さいたまクリテリウム 記者会見でのアレハンドロ・バルベルデ Photo: Shusaku MATSUO

 バルベルデのエピソードを語ってくれたのは、Cyclistで「つれづれイタリア~ノ」を連載中のマルコ・ファヴァロさん。マルコさんは、クリテリウム会場となるさいたま市内でバルベルデを発見。クリテリウム本戦の前夜、夫婦二人、コンビニ前に座りながらパンを食べつつ、星空を見上げていたという。

 さすがに夫婦水入らずの状況で、話しかけることはなかったようだが、世界チャンピオンがコンビニパンで腹ごしらえというのは、かなり素朴。食事をとるなら、もっと別の選択肢もあったはずだが、気取らず飾らずな人となりが見えてくる。

 沿道で出会ったファンの情報も面白い。バルベルデの顔をプリントしたお面を作成したという、とあるグループ。持ち寄ったお面に本人のサインをもらおうとしたところ、「(プリントしたお面に描かれた)自分の歯を真っ黒に塗ろうとして…」などといったお茶目なエピソードを明かしてくれた。世界チャンピオンはファンにおどけて見せることも好きなようだ。

バルベルデのお面を制作したファンの方々。バルベルデは当初、自分の顔写真に描かれた歯を真っ黒に塗りつぶそうとしたという Photo: Masahiro OSAWA

 筆者がグッときたのは、クリテリウム勝利後のインタビュー。バルベルデにざっくりとした質問を投げてみたのだが、その答えがまた飾らない王者であることを思わせた。

 その質問は「日本にきて一番印象的だったことは?」。日本に来てから野球体験をしたり、クリテリウム会場に設置された子供向け自転車スーペースの「キッズロア」のイベントに出たり、J-SPORTSの番組出演をしたりと大忙しで、そうしたわかりやすいイベント体験を挙げるかと思ったが、バルベルデの答えは意外なものだった。

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 開口一番「ファンとのふれあい。ファンからの愛情を多く受けたのが印象的だった」と答えたバルベルデ。食べ物でもなく、イベントでもなく、人との触れ合いを挙げたのはかなり意外。日本に来たのは今回3回目であり、日本には多少慣れていることもあろうが、スター選手が挙げたのは、人との触れ合いだった。

 質問に回答する間も、人影に隠れつつ、言葉も通じない筆者に対して、きちんと目を見ながら、丁寧に答える姿も印象的。そんなバルベルデに筆者が「Gracias(グラシアス)」とスペイン語で感謝の意を伝えると、満面の笑みを返してくれたバルベルデ。そうしたやりとりもまた人とのコミュニケーションを大事にし、気取らず、飾らない世界チャンピオンだと強く思わせた。

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2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム

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