見るのに適した場所はどこか?東京五輪ロードレースのオススメ観戦ポイント大予想 初級者からストイック求道者まで対応

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 東京五輪男子ロードレースが2020年7月25日(土)に、女子が7月26日(日)に行われる。すでに正式コースは発表済み。となれば、どこで観戦するかが問題となる。気は早いが、観戦ポイントとしてどこが良いのか、コースを巡り考えてみた。コース解説は別稿「東京五輪ロードレースのコースを詳解」を参照してほしい。

東京五輪ロードレースのゴール地点となる富士スピードウェイ。ここに辿りつくまでのオススメの観戦ポイントはどこか Photo: Shusaku MATSUO

 東京五輪ロードレースは男子が約234km、女子が約137km(パレードラン10kmを除いた距離)で争われる。ざっくり言えば、男子コースを短縮したのが、女子コースであり、観戦ポイントを語るうえで、男子コースを前提にすれば事足りる。そこで本稿では、男子コースを4つに分けてオススメ観戦ポイントを紹介していく。なお、本稿の作成にあたり、編集部では9月下旬に女子コースを実走、10月中旬に男子コースを車で巡った。

武蔵野の森から道志みち入口まで

 五輪コースは、東京都の武蔵野の森公園がスタート。府中市街パレードランを約10kmこなし、稲城市へ渡る是政橋でリアルスタートを迎える。この0km地点から相模川を渡る約33km地点までは、観戦初級者に適したエリアだ。

スタート地点の武蔵野の森公園は味の素スタジアムのすぐ近くにある Photo: Shusaku MATSUO
リアルスタートを迎える是政橋 Photo: Shusaku MATSUO

 この区間において、勝負の決定打になる逃げはほぼ期待できないが、鉄道駅が近くアクセスしやすい(大会当日、鉄道が通常運行であることが前提)。是政橋には、西武多摩川線の是政駅、JR南武線の南多摩駅があり、その先も、京王相模原線の沿線なら歩いてコースまで行ける駅がたくさんある。コンビニをはじめとした休憩ポイントも多く、観戦に適している。

稲城中央公園にかかった陸橋からの風景。この先の道路を集団んが走る Photo: Shusaku MATSUO

 残念なのは、どんなに頑張っても集団の姿を拝めるのは2回まで。それが可能なのは、稲城中央公園にかかった陸橋付近、多摩東公園付近くらいだろうか。とりあえず五輪の雰囲気を感じておきたいという観戦初心者向けのエリアともいえる。

 ただし、相模川から先、道志みち入口となる青山交差点(約41km)までは、鉄道駅がなく、一気に観戦難易度が上がる。休憩ポイントもなく勝負所にもなりそうにない。静かに観戦したいという人にはいいかもしれない。

■是政橋(0km地点)~相模川(約33km地点)

観戦レベル:初級者向け
オススメ度:★★★☆☆
コメント:コンビニ多し、アクセスしやすい

■相模川(約33km地点)~道志miti
入口(約41km地点)

観戦レベル:上級者向け
オススメ度:★☆☆☆☆
コメント:コンビニ少なし、行くなら輪行もしくは自動車

道志みちから山中湖湖畔

 国道413号の道志みちから山中湖に抜けるまでは観戦上級者向けになる。自動車もしくは自転車で自走するしかなく、交通規制の情報を踏まえて行動したほうがよさそうだ。制約が多いにもかかわらず、集団の姿は一度しか拝めない。休憩ポイントも少なく、現段階では魅力に乏しい。

水遊びができそうな場所が多々ある道志みち。沿道にはキャンプ場も多いが休憩ポイントは少ないPhoto: Shusaku MATSUO

 ただし、沿道にはキャンプ場が多数あり、ついでのロードレース観戦なら楽しそうだ。沿道には水遊びができるポイントもある。ギラついた太陽光、清流の清らかな水、夏を体いっぱいに感じたい人にはいいだろう。

 峠ならば涼しいはず。ならば、山伏峠があるではないか、というのも幻想だ。序盤の勝負所とされ、観戦ポイントとしてマークしておきたいが、標高は意外に低く1121m。9月下旬にロードバイクで実走したが、暑くてたまらなかった。大会当日に都心部で最高気温が30℃後半に達するならば、峠でも30℃前後になることを覚悟しておきたい。しかも休憩ポイントまでは、かなりの距離があることは忘れてはならない。

■道志みち入口(約41km地点)~山伏峠(約80km地点)

観戦レベル:上級者向け
オススメ度:★★☆☆☆
コメント:キャンプ・水遊びメインならオススメ。ロードレース観戦主体ならばアクセス難易度が高く、休憩ポイントも少ない

 山伏峠に行くならば、オススメしたいのは先にある山中湖だ。コンビニなどの休憩所が多くあり、晴れの日ならば富士山が姿を現し、観戦においても集団の姿を2回見られる。富士急河口湖線の富士山駅が最寄り駅で、多少距離はあるが、輪行なら余裕で行ける距離なので、有力な観戦候補エリアとして押さえておきたい。

山中湖からの景色は抜群。晴れの日ならば富士山も拝める Photo: Shusaku MATSUO
山中湖は休憩ポイントが多いのも特徴だ Photo: Shusaku MATSUO

 さらに自転車で自由に動けるならば、今回大会の勝負所と目される三国峠に向かうことも可能だろう。湖の東岸から三国峠まではおよそ5kmほど。厳しい勾配の登坂区間が待っているが、決定的なシーンを目撃できるかもしれない。

三国峠通過地点。山中湖からなら自転車で到達できそう。眺望もすこぶるよい Photo: Shusaku MATSUO

■山中湖(1回目90km前後、2回目:230km前後)

観戦レベル:初級~中級者向け
オススメ度:★★★★☆
コメント:休憩ポイントの多さや眺望の良さ、2回見られる。三国峠まで行ければ決定的な場面を目撃する可能性も

山中湖~富士山麓~富士スピードウェイ

裾野市須山付近は陸上自衛隊富士演習場内を国道469号が貫く。感動的な景色が広がる Photo: Shusaku MATSUO

 山中湖湖畔からは、籠坂峠を抜け、御殿場市、裾野市に向かう。この辺りの観戦は地元向けといった感じ。休憩ポイントは道志みちよりは多いが、コースは下りもしくは平坦基調。鉄道駅からも距離があり、自動車もしくは輪行必須のエリアとなる。

 あえてオススメするなら、裾野市須山付近だろうか。陸上自衛隊富士演習場内を国道469号が貫き、人工物が少なく感動的な景色が広がる。数は少ないが付近にキャンプ場も存在する。

■籠坂峠(約100km地点)~裾野市須山(約124km地点)

観戦レベル:初級~中級者向け
オススメ度:★★☆☆☆
コメント:自動車もしくは輪行必須のエリア。2回見られるエリアもあるが勝負所にはならない

 裾野市須山から先は、今回大会、最高標高地点の1451mに向かう。そこまでは勾配のきつい10km以上の長い登坂区間が登場する。ゴールまで残り100kmほどあり、決定的場面には遭遇する確率が低そうだが、勝負所の一つになっていることは間違いない。ただし、鉄道駅からのアクセスは難しく、自動車もしくは輪行が必須のエリア。選手の姿も一度しか見られない。ただし、ここまでくれば集団もバラけていると思われ、長時間、観戦を楽しめるという考え方もできる。

 ちなみに、最高標高地点に向かうまでの南富士エバーグリーンラインは、自転車通行不可の有料道路区間があり、大会当日も規制されるのかは要チェックだ。

南富士エバーグリーンラインに向かうまでも激坂区間が多い Photo: Shusaku MATSUO
最高標高地点付近。ここを越えると県道152号に入り3桁スピードの超高速バトルになりそう Photo: Shusaku MATSUO

■裾野市須山(約124km地点)~南富士エバーグリーンライン付近(約140km地点)

観戦レベル:上級者向け
オススメ度:★★☆☆☆
コメント:勝負所の一つだが観られるのは1回だけ。自動車・輪行必須の予想。休憩ポイントは少ない

 最高標高地点からは再び下り区間が続き、富士スピードウェイに向かう。富士スピードウェイは複数回選手の姿が見られる。

 一度富士スピードウェイで周回をこなした後で再び富士スピードウェイに戻ってくる。集団はその後、三国峠、山中湖へと向かうが、再度、富士スピードウェイに戻ってフィニッシュを迎える。富士スピードウェイのグランドスタンドならば男子は6回、女子は4回見られる(※大会本番までに変更の可能性あり)。

富士スピードウェイは観戦に最も適していると思われる Photo: Shusaku MATSUO

 富士スピードウェイは、大会公式の観戦場所となっており、アクセスの不安は少なく、休憩エリアも充実していると考えられる。チケットの販売価格は3500円から5500円であり良心的。ロードレースを存分に楽しむならば、富士スピードウェイが最もいい。本当につまらない答えで申し訳ないが、穴場を探すよりも、公式チケットをおとなしく買ったほうがいいだろう。

■富士スピードウェイ(ゴールを迎えるまで多数登場)

観戦レベル:初級者向け
オススメ度:★★★★★
コメント:休憩所やアクセスの不安少なく、選手が何度も観られる最高のロケーション

山中湖湖畔から富士スピードウェイまで

 最大の勝負所と言われる三国峠。200km近く走った後でこの峠とは…、というのが実感の峠だ。自転車で三国峠を目指すなら、選手と同じルートを辿る御殿場方面から進むのはオススメできない。標高の高い山中湖から臨んだほうが、登坂区間をあまりこなさずに済むからだ。

三国峠に至るまでは超激坂区間。山中湖から向かうなら別だが御殿場方面から行くならば覚悟が必要だ Photo: Shusaku MATSUO

 選手と同じ苦しみを味わってこその観戦などというストイックな観戦道を志している人にはオススメしたいが、それ以外は…、といったところ。選手は三国峠を越えれば、残るは登坂区間の短い籠坂峠(2回目)のみとなり、目立った観戦ポイントはなくなる。

■御殿場方面から向かう三国峠(約200km地点)

観戦レベル:観戦道求道者向け
オススメ度:★★☆☆☆
コメント:選手の気持ちになり厳しい登坂区間の体験が可能。勝負所に

 いろいろ考えてみたが、筆者のオススメポイントは2つ。富士スピードウェイと山中湖の二者択一だろう。鉄道利用での交通アクセスから考えて、富士スピードウェイを選ぶなら日帰り観戦ができ、山中湖ならば宿泊前提のように思える。最終的には交通規制の状況と照らさなければ答えが出せないものの、心の準備はしておきたい。

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