小坂光選手に聞いた観戦ポイントも石と餃子と自転車と… ジャパンカップに行くなら訪れたい宇都宮のオススメ観光スポット

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 10月19日(金)から21日(日)にかけて栃木県の宇都宮市で「2018ジャパンカップサイクルロードレース」が開催される。今年のジャパンカップ本戦は、参加チーム・人数が大幅に増え、例年以上に注目されそうだ。今回、宇都宮ブランド推進協議会が、この一大イベントに合わせて10月3日にプレスツアーを開催、オススメ観光スポットを見て回った。宇都宮市役所に勤務し、宇都宮ブリッツェンに所属する小坂光選手がツアーに帯同。小坂選手からオススメ観戦スポットも聞いた。

宇都宮ブリッツェンの小坂光選手と古賀志林道の頂上にて Photo: Masahiro OSAWA

ジャパンカップ本戦、小坂選手オススメの観戦スポットは?

 ジャパンカップサイクルロードレースの目玉は、21日(日)開催のロードレースだ。宇都宮森林公園を舞台に、世界の名だたるレースに参戦するUCI(世界自転車競技連合)ワールドチームも参加するイベントとなる。その注目イベントが今年はパワーアップする。UCIルールの改正に伴い、出走人数が大幅に増えるからだ。

ジャパンカップのスタート・ゴールライン。今年は参加選手の増加に合わせて付近のチームピットエリアが拡張されていた Photo: Masahiro OSAWA
勝負所となる古賀志林道を走る小坂選手。普段の練習コースだという Photo: Masahiro OSAWA

 ジャパンカップコースを練習で利用するという小坂選手オススメの観戦スポットは、スタート/ゴールから古賀志林道の頂上まで。この区間は道幅が狭くなり、選手が増えることもあって、プロトン(集団)の迫力は例年以上のものとなりそうだ。古賀志上り口から頂上までの約1km区間は、平均勾配が10%弱、最大勾配は13%とも14%とも言われており、例年、ここで集団が絞られていく。その分、観戦者も多く、見逃せないエリアだ。

 ちなみに、サイクリスト向けSNSのストラバ上に「古賀志山climb」という区間(1.1km、平均勾配8.4%)があり、最速は2016年にジャパンカップを優勝したダヴィデ・ヴィレッラ(当時キャノンデール・ドラパック)の2分37秒で平均時速は26.2kmとある。このスピードがいかに速く、どれだけ凄いのか、自転車で巡らずとも現地に行けばわかるはずだ。徒歩でこなすだけでもきついのだから。

 なお、ジャパンカップ本戦を訪れるなら、小坂選手は「スタート/ゴール地点の出店エリアを巡りつつ、オーロラビジョンでレースの展開を把握しながら、ポイント、ポイントで古賀志林道で応援するのがいいですね」とオススメしてくれた。オーソドックスだが、何度も観戦したことのある筆者も小坂選手のオススメが最も楽しめると思える。

 そしてもうひとつ。「応援の声って意外と聞こえているんですよ」と小坂選手は話す。勾配のきつい坂だろうと尋常とは思えないスピードで駆け抜けていく選手たちにも、声援はしっかり届くようだ。

ジャパンカップ本戦、会場近くのオススメスポット

 宇都宮と言えば餃子が真っ先に思い浮かぶかもしれないが、外壁や建材として使われる大谷石の産地としても有名だ。大谷石は宇都宮北西部の大谷町付近で採取される石であり、大谷町には見所が多い。その一つが採石場そのものを展示する大谷資料館だ。

大谷資料館。ここに地下坑道への入口が。坑内は日の光が届かないため、ひんやりしていて訪れたこの日は13℃ Photo: Masahiro OSAWA
資料館の隣には「ROCKSIDE MARKET cafe」というおしゃれなカフェも Photo: Masahiro OSAWA
資料館中に入ると巨大な地下空間が出現。ライトアップされ幻想的な空間が広がる Photo: Masahiro OSAWA

 採石場は巨大な地下空間だ。広さは2万平方メートル、深さは30メートルに達する。ライトアップされた採石場は、まるで地下神殿かのよう。戦時中は軍需工場として使用されたこともあり、歴史に翻弄されてきた過去も持つというが、目の前に広がる光景には、神秘的な感覚さえ覚える。

 場内に流れる音楽が心地よく、ここでコンサートをやったらウケるだろうなと思ったら、コンサートを含む多数のイベントがすでに行われていた。今では、テレビドラマやテレビCMの撮影ほか、美術展など、多数の撮影やイベントが実施されており、かつてはドンペリニヨンなど有名ブランドの発表会も行われたとか。

 ひとつ付け加えておきたいのは、宇都宮市街には、至る所に大谷石が使われていることだ。この日帯同してくれた宇都宮市役所の担当者が「あの民家の外壁も、こっちの民家の外壁も大谷石です」「線路下の土台も大谷石です」と教えてくれた。宇都宮で石を見たら「それは大谷石」とまでは言い過ぎだが、あながち間違ってもいないように思われるほど、大谷石が至る所に使われている。宇都宮は大谷石とともに生きてきた街でもあるのだ。

 大谷地区の見どころはほかにもある。大谷地区一帯にはいくつも奇岩があり、あたりを巡って探してみるのもいいだろう。今回のツアーでは、そのうちのひとつ「天狗の投げ石」を見ることができた。天狗の投げ石の先には、広場があり、巨石を彫刻した大谷平和観音もあった。観音像を囲むようにあたり一帯は巨大な大谷石が広がっていて壮観だ。

写真右上にあるのが天狗が投げたとされる「天狗の投石」。サイクルラックの用意されたベーカリーレストラン「THE STANDARD BAKERS」で休憩もよさそうだ Photo: Masahiro OSAWA
大谷石採石場跡地に作られた平和観音。高さは27mあるという Photo: Masahiro OSAWA

クリテリウムコース沿いのオススメスポット

 20日(土)には、宇都宮市大通りを舞台にしたクリテリウムが行われるが、コース沿いにも見所はある。その一つがクリテリウム会場に接した二荒山神社だ。宇都宮の語源とされる神社であり、諸説あるものの、二荒山神社の別称、下野の国一之宮(いちのみや)が訛って「うつのみや」となったのが一般的だという。

 歴史は古く、神社の起源は今から約1600年遡るともされている。かつては神社の名前どおり、2つの峰を持った荒山だったものの、江戸時代に峰のひとつが削られてしまい、現在の姿になったのだとか。

 面白いのが宇都宮らしいおみくじだ。餃子の形をしたおみくじで、なかを開けると運勢ばかりではなく縁起物も。餃子の街ならでは、といったところだろうか。

宇都宮の語源にもなったとされる二荒山神社の鳥居 Photo: Masahiro OSAWA
餃子おみくじ。お箸でおみくじを引くとのこと Photo: Masahiro OSAWA

 お腹が空いたなら、宇都宮市大通りに面した「来らっせ本店」がオススメ。店の魅力は、餃子の協同組合「宇都宮餃子会」加盟店の餃子を食べ比べできてしまうこと。5店舗の味が一皿(1店舗あたり2個、計10個)で楽しめるメニューもある。出てきた餃子の焼き色はすべて同じように見えるが、口にすると確かに各店ごとの餃子に違いがある。

「来らっせ」では宇都宮餃子会加盟店舗の味を楽しめる。写真は水曜日の「A盛り」。5店舗の味を一皿で楽しめるセット Photo: Masahiro OSAWA
小坂選手は勤務先の宇都宮市役所近くの「味一番」にだいたい週一ペースで通っているとか Photo: Masahiro OSAWA

クリテリウム会場付近のオススメスポット

 クリテリウム会場付近には「餃子通り」と命名された通りもある。旧宮島町通りが餃子通りであり、通りの入口には横断幕が掲げられ、路側帯も餃子の焼き色をイメージさせる茶色で彩られている。200メートルにも満たないこの通りには5店舗の餃子店があり、うち2店舗は、宇都宮餃子の有名店「みんみん」と「正嗣」の本店が通りに面している。有名店本店の味を知りたいという人にオススメだ。

 餃子つながりでいくとスポットはまだある。JR宇都宮駅西口に置かれた餃子像だ。餃子の皮に包まれたビーナスを表現した石造で、大谷石で作られているとのこと。かつては、移設作業の際に、破損してしまい、話題になったこともあるが、JR宇都宮駅の看板をバックに、写真を撮る観光客も多いとのこと。鈍感な筆者は餃子像がこの場にあることをこの日知った。とはいえ、目立たない場所にあるわけではないので、JR宇都宮駅西口の2階デッキに餃子像があると覚えておけば、出会えるはず。

餃子通りは全長200mにも満たないが有名餃子店を含む5店舗が並ぶ Photo: Masahiro OSAWA
JR宇都宮駅西口の2階デッキにおかれた餃子像。かつては移設作業で二つに割れたが修復された Photo: Masahiro OSAWA

 宇都宮の繁華街、オリオン通りも歩いてみたい。19日(金)にはチームプレゼンテーションが行われるオリオンスクエアがあるほか、その近辺に期間限定でオープンする「ジャパンカップミュージアム」など、自転車にまつわるスポットもある。ジャパンカップ開催時期は横断幕が掲出され、街を挙げてのイベントだとわかる。

宇都宮一の繁華街となるオリオン通り。入口にはジャパンカップ開催を知らせる横断幕が掲出 Photo: Masahiro OSAWA
チームプレゼンテーションが行われるオリオンスクエア  Photo: Masahiro OSAWA

まだある宇都宮の観光スポット

 さらに宇都宮を巡るならば、大谷石がふんだんに使われた建築物のカトリック松が峰教会などもある。南宇都宮駅舎すぐ近くにある石蔵倉庫群の倉庫はレストランなどに改築されており、今ではおしゃれスポットに変化しており、特別なひとときを過ごしてみるのもよさそうだ。

大谷石が使われるカトリック松が峰教会。双塔の教会は全国でも珍しいとか Photo: Masahiro OSAWA
南宇都宮駅近くの大谷石倉群。現在はレストランやフォトスタジオとして利用されている Photo: Masahiro OSAWA

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