年間団体総合は宇都宮ブリッツェンマトリックスのマンセボとトリビオがワンツーフィニッシュ 経済産業大臣旗杯

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 国内最高峰のロードレースツアー「Jプロツアー」の今季第22戦となる第52回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップが10月7日、新潟県南魚沼市の三国川ダム周回コースで開催され、序盤から積極的に逃げ集団を牽引したフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が力の差を見せつけ、Jプロツアー初勝利を飾った。2位にはホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が入り、マトリックスパワータグが1、2フィニッシュとなり、団体で争われる経済産業大臣旗についてもマトリックスパワータグが獲得した。また、年間チームポイント争いは、宇都宮ブリッツェンが1位となった。

ツール・ド・フランス総合4位の経験を持つフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)が経済産業大臣旗杯に勝利 Photo: Shusaku MATSUO

高木秀彰メモリアルとしても開催

 今年で第52回を迎えた経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップは、前日と同じく三国川ダム堰堤とダム湖を巡る1周12kmのコースで開催。距離2kmで標高差140mの厳しい上りを駆け上る特設周回コースを10周回し、頂上まで2kmを追加した122kmで争われた。大会の格を示すレースレイティングはJBCF最高難度の「AAAA」に位置付けられ、順位によって配当されるポイントも高い。優勝者にはビオラジャージが与えられる、今シーズンの集大成となるレースだ。

 また、「高木秀彰メモリアル」としても開催され、昨年10月に亡くなるまでフォトグラファーとして長年活躍し、選手にも愛された高木氏を偲び黙とうがスタート前に捧げられた。快晴で汗ばむ陽気となった前日から天候は一変し、一日中冷たい雨が降りしきった。

昨年の覇者マトリックスパワータグが輪翔旗を返還 Photo: Shusaku MATSUO
高木秀彰メモリアルとしても開催され、故高木フォトグラファーを偲び黙とうが捧げられた Photo: Shusaku MATSUO
勢いよくスタートする選手たち Photo: Shusaku MATSUO

 レースは1周目の上りから激しいアタック合戦が繰り広げられた。スタートアタックを決めた山本元喜(キナンサイクリングチーム)が口火を切ると、マンセボがアタックし、これに反応した増田成幸(宇都宮ブリッツェン)とともに2人で集団から抜け出すも、コントロールライン通過時には再び集団は1つとなり、不安定なまま集団は進んだ。

序盤から強力に逃げグループをフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) Photo: Shusaku MATSUO

 2周目には11人の逃げが形成されたが、メインの上り区間でマンセボが再びアタックし、これに対応できた、雨澤毅明と岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、山本とともに4人の逃げとなり、メイン集団に対して先行する形となった。3周目にはメイン集団から飛び出したトリビオ、湊諒(シマノレーシング)、米谷隆志(リオモ・ベルマーレ)が先頭にジョインし、逃げは7人となった。集団からは鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)が飛び出すも、マンセボが積極的に牽引する逃げ集団までは届かなかった。

メイングループからブリッジを試みる鈴木龍(宇都宮ブリッツェン) Photo: Shusaku MATSUO
メイン集団ではシマノレーシングが総出でコントロール Photo: Shusaku MATSUO

 メイン集団は、小山貴大と中田拓也(シマノレーシング)を中心としたシマノレーシング勢が、逃げとの差を1分30秒程度にコントロールし、周回数を重ねていった。降りしきる雨脚は時折弱まるも、逃げ・メインどちらの集団の体力も奪っていく。5周目には米谷が、6周目には雨澤が逃げ集団からドロップしたものの、雨澤は粘り強く先頭を追い続け、7周目に再び合流した。

米谷隆志(リオモ・ベルマーレ) Photo: Shusaku MATSUO
2kmで140mの標高差を一気に駆け上る Photo: Shusaku MATSUO

マンセボがツール総合4位の実力を発揮

 逃げ集団はその後もペースを落とさずに進んだことで、ラスト2周となる9周目に雨澤、岡のブリッツェンコンビがドロップ。4人となった逃げ集団からさらにマンセボとトリビオがアタックし、湊、山本に対してすぐに20秒のリードを築いた。メイン集団は宇都宮ブリッツェンが中心となって牽引し、逃げからこぼれた2人を吸収しながら前を追った。

ワンツーフィニッシュでレースを制したマトリックスパワータグ Photo: Shusaku MATSUO

 先頭がラスト1周へのコントロールラインを通過する頃、後方の集団からは増田と、入部正太朗、横山航太(ともにシマノレーシング)が飛び出し、先頭を目指して追走に入った。3人の追走は2人の逃げを吸収するべくローテーションを繰り返し、1分程度の差を48秒まで縮めるも捉えるには至らず。最後はマンセボがトリビオの手を取り、1、2フィニッシュを飾った。

 マンセボは1976年生まれの42歳。2005年にはランス・アームストロング(アメリカ)、イヴァン・バッソ(イタリア)、ヤン・ウルリッヒ(ドイツ)に次いでツール・ド・フランス個人総合4位に入った実力を持つ。Jプロツアーへの参戦は前週の前橋クリテリウムと今レースの2戦のみとなり、マトリックスパワータグとしてジャパンカップなどへの参加は予定されていないという。

チームメートの労をねぎらうフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) Photo: Shusaku MATSUO
3位争いは横山航太(シマノレーシング)に軍配 Photo: Shusaku MATSUO

 これにより、Jプロツアーは年間ポイント争いは決着。各チーム上位3人のポイント合計で争われる経済産業大臣旗は、マトリックスパワータグが2年連続で獲得した。

左から2位のホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)、優勝したフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)、3位に入った横山航太(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO
経済産業大臣旗杯を制した証、ビオラジャージに袖を通したフランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) Photo: Shusaku MATSUO
敢闘賞を獲得した山本元喜(キナンサイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO
2年連続で輪翔旗を獲得したマトリックスパワータグ Photo: Shusaku MATSUO

 2位はシマノレーシング、3位は宇都宮ブリッツェンとなった。年間個人ポイント争いは、ルビーレッドジャージを窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)、U23(23歳未満)のピュアホワイトジャージを織田聖(弱虫ペダル)が、それぞれ確定させた。また、年間チームポイント争いは、宇都宮ブリッツェンが1位となり、廣瀬佳正JBCF専務理事から賞金100万円が授与された。

Jプロツアーで年間総合優勝にチームで輝いた宇都宮ブリッツェン Photo: Shusaku MATSUO
胴上げで増田成幸を祝福する宇都宮ブリッツェン Photo: Shusaku MATSUO
U23のポイントランキングで首位が確定し、ピュアホワイトジャージを守った織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

第52回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップリザルト
1 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) 3時間14分20秒
2 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +0秒
3 横山 航太(シマノレーシング) +1分3秒
4 入部 正太朗(シマノレーシング)+1分7秒
5 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン) +1分13秒
6 木村 圭佑(シマノレーシング) +1分40秒
7 岡 泰誠(イナーメ信濃山形)+1分40秒
8 山本 元喜(KINAN Cycilng Team) +1分47秒
9 織田 聖(弱虫ペダル サイクリングチーム)+1分51秒
10 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) +1分57秒

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