4日間中最長距離の161kmキナンの新城雄大が逃げでグループで見せ場を作る インドネシア・Tdシアク第3ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 キナンサイクリングチームが出場している、インドネシア・スマトラ島で開催のツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCIアジアツアー2.2)は9月20日、第3ステージが実施された。今大会最長ステージの161.48kmで争われたレースは、前半に形成された逃げグループに新城雄大が加わり、レースをリード。終盤までにメイン集団に捕まったものの、中間スプリントポイントを上位通過するなど、見せ場を多く作った1日とした。

レース前半に逃げグループに加わった新城雄大。中間スプリントポイントを上位通過するなど見せ場を作った Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

新城雄大が逃げに成功

 18日の開幕から2ステージ続けて逃げ切りが決まっている今大会。キナンサイクリングチームは両日ともにメイン集団でのフィニッシュとなっている。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルを中心に、キナン勢への激しいマークが続く状況だが、逃げや勝負どころでのアタックから流れをつかみたいところ。

出走サインにをするトマ・ルバ Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
キナンサイクリングチームの選手たちの出走サイン Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 第3ステージはシアクを出発後、街のシンボルであるシアク・スリ・インドラプラ・ブリッジ(シアク王国大橋)を渡り、南下。第1ステージでも通過したダユンから西へと針路を変えて、ブアタンへ。その後再びシアクへと戻ってくる約80kmのコースを2周回。おおむね平坦で、これまでのステージと同様にスピードバトルとなることが予想される。

日本チャンピオン仕様のYONEX「CARBONEXHR」。山本元喜のサインが記される Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
暑い日が続くインドネシア。ドリンクや補給食もレースに備えて冷やしておく Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 午後からスタートしたレースは、15km地点で形成された逃げグループに新城がジョイン。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルが新城らの動きを容認したこともあり、メイン集団とのタイム差は少しずつ開いていった。

中間スプリントを3位通過

 総合上位へのジャンプアップを狙う新城は、53km地点に設けられたこの日1回目の中間スプリントポイントを3位で通過。1秒のボーナスタイムを獲得する。この頃にはメイン集団とのタイム差は2分30秒程度となり、その後も差は維持したまま進行する。

メイン集団に待機した4選手。右からマルコス・ガルシア、トマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラ、山本元喜。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルの後ろを固める Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 一方、メイン集団に待機しレースを進める山本元喜、マルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバは、レースをコントロールするセントジョージコンチネンタルの後ろを確保し、淡々と走る。新城が前方で展開していることもあり、無理なくレースを進めていった。

メイン集団でレースを進める選手たち Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 有力チームが逃げに選手を送り込んだこともあり、新城らは快調に飛ばすが、フィニッシュまで60kmを切ったあたりからメイン集団が徐々にペースアップ。先行する6人とのタイム差は縮小傾向となっていく。残り40km切ってからは、1人、また1人と逃げメンバーが脱落。残り25kmで37秒差にまで迫られた。

大会はいよいよ最終日へ

 先頭で粘り続けた新城だったが、勢いに勝るメイン集団へと戻る形に。やがてプロトンはスプリント態勢へと移り、ステージ優勝をかけた争いとなった。

チーム サプラサイクリングのモハマド・アブドゥルハリルがステージ優勝 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 キナン勢は、前日に続き山本がスプリントに挑み、チーム最上位の17位。新城ら他の4選手もフィニッシュし、次のステージへと駒を進めている。個人総合成績では、山本がチームトップの23位につける。

 大会はいよいよ最終日。21日の第4ステージは、大会の拠点都市であるシアク市街地をめぐる92.06km。約18kmのルートをおおよそ5周回する。コース内は鋭角コーナーやラウンドアバウトがあり、スピードとともに集団内でのポジショニングも求められる。ショートステージだが、逃げ切りが決まる可能性もあり、キナンサイクリングチームとしても、あらゆる展開を想定しながらレースを構築していくことになる。

2日連続でスプリントに挑んだ山本元喜がチーム最上位の17位 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
レース後の選手たちを一目見ようと地元の人たちが集まってくる Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

●新城雄大のコメント

 逃げに入ってからはフィニッシュまで逃げ切ることより、まずは中間スプリントポイントで上位通過することを意識した。1つ目は仕掛けるのが早すぎて1位通過できず、2つ目も失敗してしまった。逃げメンバー間でメイン集団で戻るかどうかで意見が分かれたが、自分はギリギリまで粘ることにした。フィニッシュもスプリントにトライしようかと思ったが、近くで起きた落車の影響で減速せざるを得なかった。

 中間スプリントポイントを上位通過できないと今回逃げた意味がないと思っているし、チームのみんなにも申し訳ない。個人的には右肩上がりに調子が上がってきているし、最終ステージは今後のレースにつながるよう、課題を克服できるような走りがしたい。

ツール・ド・シアク第3ステージ(161.48km)結果
1 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チームサプラサイクリング) 3時間43分53秒
2 ムハマド・ファトニ(インドネシア、BSPシアク) +0秒
3 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 ロベルト・ミュラー(ドイツ、ネックスCCNサイクリングチーム)
5 プロジョ・ワセソ(インドネシア、ジャワ・パルティザンプロサイクリング)
6 アフィク・オスマン(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
17 山本元喜(キナンサイクリングチーム)
43 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)
46 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +11秒
48 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、キナンサイクリングチーム)
56 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +3分37秒

個人総合時間賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 9時間33分0秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +8秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +3分49秒
4 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分44秒
5 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング) +4分49秒
6 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チームサプラサイクリング) +4分53秒
23 山本元喜(キナンサイクリングチーム) +5分7秒
37 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +5分17秒
41 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、キナンサイクリングチーム) +5分18秒
55 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) +9分33秒
57 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +14分18秒

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 28時間43分35秒
10 キナンサイクリングチーム +10分57秒

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UCIアジアツアー キナンサイクリングチーム

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