窪木一茂は2位でルビーレッド堅守黒枝咲哉がスプリントを制しプロ初勝利 Jプロツアー第19戦「維新やまぐちクリテリウム」

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 国内最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアー第19戦「JBCF維新やまぐちクリテリウム」が9月16日、山口県山口市で開催され、ゴールスプリント勝負を制した黒枝咲哉(シマノレーシング)がプロ初勝利を飾った。

ゴールスプリントを制した黒枝咲哉(中央、シマノレーシング)がプロ初勝利を飾った Photo: Nobumichi KOMORI

山口市の中心部でレース

 Jプロツアー山口2連戦の2戦目となる維新やまぐちクリテリウムは、山口県庁前から南に伸びる「パークロード」を往復する1.3kmの周回コースを40周回する52kmのクリテリウム。ホームストレートが上り、バックストレートが下り基調のシンプルなレイアウトだが、復路側の折り返しに設定された山口市役所の駐車場を通過する個所がコースの難所になっている。

晴天に恵まれたことも手伝って、会場には多くの観戦客が訪れた Photo: Nobumichi KOMORI
会場には子供たちが楽しめるふわふわドームなども用意された Photo: Nobumichi KOMORI

 昨年は接近する台風の影響を考慮して中止が決定されたが、初開催となった一昨年は大雨の中で完走わずか11人と、展開次第ではサバイバルなレースになることも予想された。

レース前には選手たちの試走を兼ねた市民パレードが行われ、村岡嗣政・山口県知事や解説の栗村修さんも参加した Photo: Nobumichi KOMORI
市民パレードには多くの子供たちも参加し、選手たちとともにレースコースを楽しみながら走行した Photo: Nobumichi KOMORI
ランキング上位選手を先頭に、選手たちがスタートラインに整列する Photo: Nobumichi KOMORI

マトリックスパワータグが集団を支配

 レースはスタート直後こそ激しいアタック合戦となったが、程なくしてマトリックスパワータグが集団の先頭に立ってコントロールをする展開に。シマノレーシング勢が何度か主導権を奪おうと集団先頭に立つ場面があったが、マトリックスパワータグがすぐさま先頭を奪い返してコントロールする状態が続いた。

レースは序盤からマトリックスパワータグが集団をコントロールする展開に Photo: Nobumichi KOMORI
シマノレーシングが先頭を奪う場面もあったが、すぐにマトリックスパワータグに先頭を奪い返される Photo: Nobumichi KOMORI
山口市役所の駐車場区間を選手たちが通過していく Photo: Nobumichi KOMORI

 マトリックスパワータグが集団をコントロールした状態で周回を重ねていったレースは、折り返しとなる20周を迎える頃になるとその人数は半分ほどに減る状態に。なおも快調にマトリックスパワータグがレースのコントロールを続けたことで、集団内では次々に中切れが発生して、その人数をさらに減らしていった。また、この頃になると、集団内の選手たちにも疲労が色濃く見え始め、落車も頻発。集団全体をナーバスな雰囲気が包むカオスな状態でレースは終盤戦に入っていった。

駐車場を過ぎてホームストレートに戻った集団はタテ一列に伸び、中切れが多発 Photo: Nobumichi KOMORI

黒枝咲哉が伸び抜群のスプリント

 レースは終盤に入っても、マトリックスパワータグがコントロールする状態が続き、集団内でチームとして動けるのは他にシマノレーシングと宇都宮ブリッツェンのみ。ルビーレッドジャージを着る窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)やピュアホワイトジャージの織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)らチームメートを失った数人は、単騎で動かざるを得ない状況となって、レースは最終周を迎えた。

マトリックスパワータグ、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェンが隊列を作って終盤戦に備える。ルビーレッドジャージの窪木一茂は単騎に Photo: Nobumichi KOMORI
マトリックスパワータグのコントロールで集団がタテに伸びる展開が続く Photo: Nobumichi KOMORI
マトリックスパワータグが完璧なコントロールを続けレースは最終周へ Photo: Nobumichi KOMORI

 最終周に入っても、マトリックスパワータグの強烈なペースアップは続き、最終コーナーをホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)が先頭、番手にアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)という状態でクリアしてホームストレートへ。そのままフェルナンデスがスプリントを開始したが、その後方7番手付近からスプリントを開始した黒枝が抜群の伸びを見せ、同様に伸びのあるスプリントを見せていた窪木を抑えて先着して優勝を飾った。

後方からスプリントを開始した黒枝咲哉(中央、シマノレーシング)が先頭に立ってフィニッシュへ向かう Photo: Nobumichi KOMORI

黒枝「自分のスプリントができた」

 この日の勝利がうれしいプロ初勝利をなった黒枝。「今までもクリテリウムではエースを任せてもらって、チームメートにも何度もアシストしてもらっていたのに勝てていなかったので、勝てたのは素直にうれしいです。今日も自分のスプリント一本で勝負というプランで、シマノレーシングが集団をコントロールする予定で動いていたのですが、マトリックスパワータグの方が脚もある感じだったので任せることにして、その番手をしっかりとキープしてレースを展開していました」と喜びを語った。

表彰式。プレゼンテーターの村岡嗣政・山口県知事(左端)と、(表彰台左から)2位の窪木一茂、優勝の黒枝咲哉、3位の入部正太朗 Photo: Nobumichi KOMORI

 優勝を決めたスプリントに関しては「最終コーナーで後輪を滑らせてしまって少し焦ったのですが、しっかりリカバリーできて、逆にそれが自分の中でワンテンポ冷静になれる部分でもあって、スリップストリームを使いながら自分のスプリントができたのかなと思います」と自ら分析をした。

中間ポイント賞を獲得した安原大貴(左、マトリックスパワータグ)と下島将輝(右、那須ブラーゼン) Photo: Nobumichi KOMORI

 なお、ツアーリーダーの証であるルビーレッドジャージはこの日も単騎ながら2位に入る力走を見せた窪木が、23歳未満のランキングトップの選手が着用するピュアホワイトジャージは10位に入った織田がともに堅守している。

 次戦は9月29日に、群馬県前橋市で第20戦「JBCFまえばしクリテリウム」が開催される。

ルビーレッドジャージの窪木一茂(右、チーム ブリヂストンサイクリング)とピュアホワイトジャージの織田聖(左、弱虫ペダルサイクリングチーム) Photo: Nobumichi KOMORI

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Jプロツアー2018

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