19歳の若武者が第1戦に続き日本人最高位中国・河北省での第2戦は織田聖が9位 「千森杯」シクロクロス国際大会

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 中国・河北省邯鄲市峰峰地区で9月6日、インターナショナルレース「Qiansen Trophy」(千森杯)第2戦が行われた。第1戦のUCIクラス1レースを開催した内モンゴル自治区の赤峰市から、途中万里の長城の観光を含め丸2日をかけて1000kmをバスで移動。日本チームを含めた参加者は第1戦と変更なく、UCIポイントは付かないものの20位までに与えられる賞金と、来年のスタートマネーを懸けてレースを争った。日本チームはエリート男子で織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、第1戦に続いて日本人最高位の9位を獲得した。(リポート・斎藤朋寛、写真・阿部昌一)

男子エリート・2位集団内の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が去年の野辺山で活躍したエミル・ヘケレ(チェコ)と第1戦優勝者ゴス・ファンデルメール(オランダ)らと前方をうかがう Photo: Masakazu ABE

長い階段セクションが2カ所

 北京市より南西に約500kmの位置にある邯鄲市の気候は、夜間は涼しいが日中は暑く、レース当日の最高気温は34℃まで上昇したため、チーフコミッセールの判断で熱中症対策としてピットでの水分補給が特別に認められた。

高低差が激しい獲得標高50mのコース

 コースは、スタート・フィニッシュ地点の舗装以外は硬く締まった土の路面が大半で、試走を繰り返すたびに掘れていった各コーナーは砂が浮いて滑りやすくテクニカルに。さらにフライオーバー1カ所、8mと9mという長い2カ所の階段担ぎセクションを含む全長2.5km、獲得標高50mのコースはハイスピードながらテクニカルで、乗車以外にランのフィジカルも要求される。

小坂光がホールショット

男子エリートスタート。小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)が集中してホールショットを決める。後方にニコラス、ロレンツォのサンパリーシ兄弟(イタリア)らが付く Photo: Masakazu ABE

 51人が出走したエリート男子は、最前列からスタートした全日本チャンピオンの小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)がホールショットを決める。その後1周目中盤からニコラス・サンパリーシ(イタリア)が独走で飛び出すものの、4周目後半には第1戦の覇者ゴス・ファンデルメール(オランダ)が合流する。

 一時は転倒して離れてしまったゴスだが、次の周回には再度ニコラスに追いつく。最終的にスプリント勝負となったレースを制したのは、第1戦に引き続きゴスだった。

ニコラス・サンパリーシ(イタリア)とのスプリントに勝ったゴス・ファンデルメール(オランダ)が優勝 Photo: Masakazu ABE
男子表彰台。3位にサンパリーシ兄弟のロレンツォが入った Photo: Masakazu ABE
やや遅れながらパックを捉えようと登る織田聖 Photo: Masakazu ABE

 日本勢では織田聖が2周目中盤まで先頭集団に入り、その後も粘った走りで日本人最高位の9位に。竹之内悠(Toyo Frame)が10位、小坂正則(スワコレーシングチーム)が16位、斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)が18位で完走し賞金を獲得した。小坂光は2周目以降力が入らなくなり失速してリタイアとなった。

30秒近く離されたクラークを追う織田聖 Photo: Masakazu ABE

 優勝したゴスは、レース前から2つの階段セクションが勝敗の大きなポイントとなると予想してボトルを持たない戦略をとり、2周回に1回ピットで補給を行った。ヨーロッパからの単騎遠征でバイクも1台のみというハンデがありながら、巧みな戦略で勝利をものにしたエリート2年目の注目の若手だ。

さらに後方から淡々と登る竹之内悠(Toyo Frame)、小坂光。すぐうしろに落ちて来たヘケレ Photo: Masakazu ABE
4周目、美しいドッグレッグオーバーブリッジからダイブする小坂正則(スワコレーシングチーム) Photo: Masakazu ABE

織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)コメント

 最低限の目標だった一桁は達成できたし、先頭パックで2周目まで走れたのは良かった。また、悠さん、光さんともにまだ本調子ではないけど、今回2レースともに日本人トップになれたのと、いつもヨーロッパで同じくらいか少し速い選手にも競り勝ってたのは自信につながった。

 エリートの年齢になるまであと2年しかないので、今年は背水の陣で臨んでいる。全日本のU23連覇はもちろん、今シーズンは国内UCIレースでも優勝することを目標に、来月からスタートする国内シリーズに向けて調子を上げていきます。

女子もアイダ・ヌーノ・パラシオが連勝

トップを走るヌーノ・パルシオ(スペイン)がドッグレッグオーバーブリッジをダイブする Photo: Masakazu ABE

 21人で争われたエリート女子は、1周目に飛び出したジョイス・ファンデルベルケン(ベルギー)を、第1戦勝者のアイダ・ヌーノ・パラシオ(スペイン)が抜き去り、その後独走で実力差を見せつけて連勝した。

 2位にサマンサ・ルネルス(アメリカ)が、3位にファンデルベルケンが入り、第1戦表彰台メンバーが再度ポディウムに上った。日本の須藤むつみ(Ready Go Japan)は後半にかけて順位を上げて、同一周回完走の15位で賞金を獲得した。

階段のアウト側を登る須藤むつみ(Ready Go Japan)とグロス(アメリカ) Photo: Masakazu ABE
2位に25秒差をつけ優勝したヌーノ・パルシオ(スペイン) Photo: Masakazu ABE

◇         ◇

 日本遠征チームはエリート男子レース後約2時間でホテルを出発し、8時間かけてバスで北京空港に移動。翌9月7日に帰国した。

エリート男子
1 ゴス・ファンデルメール(オランダ) 59:29
2 ニコラス・サンパリーシ(イタリア) +0
3 ロレンツォ・サンパリーシ(イタリア) +1:28
9 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) +2:58
10 竹之内悠(Toyo Frame) +3:20
16 小坂正則(スワコレーシングチーム) +5:01
18 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT) +5:21
33 積田連(Team CHAINRING) -3LAP
DNF 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
DNF 向山浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM)

エリート女子
1. アイダ・ヌーノ・パラシオ(スペイン) 40:38
2. サマンサ・ルネルス(アメリカ) +25
3. ジョイス・ファンデルベルケン(ベルギー) +1:00
15. 須藤むつみ(Ready Go Japan) +8:38

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