男子の獲得標高は4865m2020年東京五輪ロードレースのコース発表 男子の獲得標高は4865m、女子とともに“超級”難易度に

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は8月9日、2020年オリンピック・自転車競技ロードレースのコース詳細を発表した。すでに決まっているスタート・ゴール地点に加え、今回、新たに途中ルートも正式決定した。男子は7月25日(土)午前11時スタートの約244kmで、女子は7月26日(日)午後1時スタートの約147kmで争われる。

ロードレースのコースが正式発表。ゲストとして大会組織委員会のスポーツ局スポーツマネージャーを務める舟生侑未氏(写真左)、日本自転車競技連盟理事を務める中野浩一氏(写真中央)、大会委員会のスポーツディレクターの室伏広治氏(写真右) Photo: Shusaku MATSUO

詳細コースは”超級”難度のタフなものに

 東京五輪ロードレースのコースが紆余曲折を経て、ようやく決まった。当初、皇居外苑をスタート・フィニッシュとすることを2015年12月にIOC(国際オリンピック委員会)で決めたが、警備の観点やコース難易度の観点から発着点を練り直すこととなった。以後、富士山周辺のコースを検討ルートに組み込み、2018年2月にIOCが武蔵野の森総合スポーツ施設付近をスタート、富士スピードウェイをゴールとすることを決めた。

 この日の発表では、UCI(国際自転車競技連合)の理事会で承認された詳細なルートが明らかになり、コース難易度も明確になった。男子は距離が約244kmで獲得標高は約4865m、女子は約147kmで同2692m(距離は男女ともにパレード区間10kmを含む)。女子は男子の基本ルートをたどりながら、周回ルートなど一部区間をショートカットすることになる。

 距離、獲得標高の2つだけを見てもかなりタフなコースだ。大会組織委員会のスポーツディレクターを務める室伏広治氏は、「フラットなコースとなり、大集団でのゴールとなってしまった1964年大会の反省を踏まえたコース」とコメントしている。

1964年大会の反省を踏まえたコース設定としたとコメントする室伏広治氏 Photo: Shusaku MATSUO

 また、トレック・セガフレードに所属する別府史之選手ほか、シドニー、アテネ、北京五輪に出場した元ロードレーサーの沖美穂氏が選手目線からコースの所感について次のように述べている。

別府史之選手

 地元の神奈川県も走り、トレーニングコースでも使っているルートもあるので、とても思い入れもあります。明神・三国峠は最大勾配が 20%を超えるような、この辺りでも最も厳しい登り。世界的に見ても勾配もきつく、長い登りなので、厳しいコース設定になっていて、サバイバルな展開になると思います。また、都内から道志みち、山中湖を走り、富士山へのアプローチは、日本が誇る絶景だと思うので、美しい風景も合わせて、競技とともに、全世界の人に楽しんでもらえると思います。サイクリング・ロードレースは、日本でも人気が高まりつつある競技ですが、世界ではグランツール、クラシックレースを筆頭に注目を集めるメジャーな競技です。このオリンピックをきっかけに日本の方々にも、是非この競技の魅力を知って貰いたいと思っています。

沖美穂氏

 女子ロードレースのコースマップを見る限り、ポイントとなる箇所はスタート地点から山伏トンネルまでだと思っています。アップダウン続きで道幅も狭い区間もあり、向かい風の可能性が高いと予測します。国によって作戦は違いますが、山伏トンネルまでのペースコントロールにより、少人数または、20-30人の集団かで勝敗が変わってくると思います。約55km付近からの2-3kmの登りと、「道の駅どうし」より「山伏トンネル」頂上までの最後1-2kmの登り、富士スピードウェイでのゴール勝負、湿度の高さ、暑さ対策がキーポイントではないかと思います。また、コースレイアウトがワンウェイコースの設定になっており、女子のレースでは珍しく「見極め力」も勝負の分かれ目になると思います。

コースはどうなったか

 男子の大まかなコースは次のとおり。武蔵野の森スポーツ施設付近を出発し、府中街道の是政橋がオフィシャルのリアルスタートラインとなる。是政橋を越え、南多摩尾根幹線道路を通過してからは、国道413号線の道志みちを抜けて山中湖へ。山中湖を反時計回りに半周して、籠坂峠を抜けて下り、裾野市まで南下して、富士山麓周回コースをこなす。以後は、富士スピードウェイに一度入り、そのあとで勾配のきつい三国峠に出て、再び山中湖に出る。2度目の籠坂峠を下り、富士スピードウェイに入りフィニッシュを迎える。コース上で最も標高が高いのは約130km地点の富士山麓(須山地区)エリアとなる。

男子ロードレースのコース。パレード区間を含め距離は約244km。獲得標高は約4865m ©Tokyo 2020

男子ロードレース コース詳細

■(START) 武蔵野の森公園~是政橋
武蔵野の森公園→人見街道 720m→「基督教大裏門」(左折)→東八道路 3.1 km→「前原交番前」(左折)
→小金井街道2km(右折)600m→「けやき並木北」(左折)→800m(右折)200m(左折)
→府中街道 1.7 km→「是政交番前」(右折)

■(OFFICIAL START) 是政橋~道志みち
→2 km先(右折)後 800m「向陽台小学校南」(左折)後 400m 「稲城五中入口」(右折)南多摩尾根幹線道路 →1km先(左折)後「稲城中央公園」(左折)→1km先(右折)後 500m 先「長峰二」(左折) →700m 先「若葉台公園西」(左折)後 300m 先(右折)→300m 先「若葉台小学校西」(右折) →400m 先「多摩東公園」(右折)→300m 先「聖ヶ丘回」(左折)後 200m(左折)→1km先「聖ヶ丘二」(右折) →1km先「聖ヶ丘一」(左折)→400m 先「多摩馬引沢」(左折)→1.3 km先「多摩東公園」(右折) →3.5 km先「南豊ヶ丘フィールド前」(右折)→1.6 km先「豊ヶ丘小入口」(左折)後 200m「多摩青木葉」(右折) →1.2 km先「多摩南部地域病院」(右折)後 500m 「多摩療育センター入口」(左折)→多摩ニュータウン通り →6.2 km先「多摩ニュータウン入口」(右折)→町田街道→2.3 km先「坂下」(左折)後 500m「 元橋本」(右折) →1km先「相原2」(左折)後500m 「相原台」(右折)→国道413号線→2.1 km先「城山交番前」(左折) →700m 先「久保沢」(左折)後100m先(右折)→県道510号線→5.6 km先「串川橋」(右折)→国道412号線 →1.6 km先 「関」(右折)→2.4 km先「青山」(左折)

■道志みち~山中湖~富士裾野~富士スピードウェイ(1周目)
→国道413号線→43.3 km先「山中湖」(右折)→9.8 km先「旭日丘郵便局」(右折)→151号線→(左折)後2km先 (左折)→国道469号線→5 km先「原里小前」(右折)→8 km先「須山」(右折)→14.5 km先(右折) →富士山スカイライン→15.5 km先「玉穂支所入口」(左折)→3.5 km先 「150 線」(右折)→2 km先(右折)後 600m 先(左折)
→2 km先(右折)→5km先(左折)→富士スピードウェイ1周後 Out(直進)

■富士スピードウェイ(2周目)~三国峠~山中湖~富士スピードウェイ(FINISH)
→1.5 km先(右折)後 700 先「車地蔵尊」(右折)→1.5 km先(右折)後 200m 先(右折)→3 km先(左折)富士スピードウェイ1周後 Out(左折)→1km先「福聚院」(左折)→11.5 km先「山中湖」(左折) →3.5 km先「旭日国」(左折)→12.3 km先(左折)→3.5 km先(左折)→2.5 km先(左折)→富士スピードウェイ1周

※「」は交差点名
※距離数は目安

 女子も男子と同様、道志みちを抜け、山中湖を経由して籠坂峠を下るところまでは同じ。以後は富士スピードウェイに一度入り、その周辺を回って再び富士スピードウェイに入ってフィニッシュを迎える。コース上の最高標高は、80km地点の道志みち(山伏トンネル)エリアとなる。

女子ロードレースのコース。パレード区間を含め距離は約147km、獲得標高は約2692m ©Tokyo 2020

女子ロードレース コース詳細

■(START)武藏野森公園~是政橋
武蔵野森公園→人見街道 720m→「基督教大裏」(左折)→東八道路 3.1 km→「前原交番前」(左折)→小金井街道2km(右折)600m→「けやき並木北」(左折)→800m(右折)200m(左折)→府中街道 1.7 km「是政交番前」(右折)

■(OFFICIAL START)是政橋~道志みち
→2km先(右折)後 800m「 向陽台小学校南」(左折)後 400m「稲城五中入口」(右折)南多摩尾根幹幹線道路→1 km先(左折)「後稲城中央公園」(左折)→1km先(右折)後 500 先「長峰二」(左折)→700m 先「若葉台公園西」(左折)後 300m先(右折)→300m 先「若葉台小学校西」(右折)→400m 先「多摩東公園」(右折)→300m 先「聖ヶ丘四」(左折)後 200m(左折)→1km先「聖ヶ丘二」(右折)→1km「先聖ヶ丘一」(左折)→400m 先「多摩馬引沢」(左折)→1.3km 先「多摩東公園」(右折)→3.5km 先「南豊ヶ丘フィールド前」(右折)→1.6 km先「豊ヶ丘小入口」(左折)後 200m 「多摩青木葉」(右折)→1.2 km先「多摩南部地域病院」(右折)後 500m 「多摩療育センター入口」(左折)→多摩ニュータウン通り→6.2 km先「多摩ニュータウン入口」(右折)→町田街道→2.3 km 先「坂下」(左折)後 500m「元橋本」(右折) →1km 「先相原2」(左折)後 500m 「相原台」(右折)→国道413号線→2.1km「先城山交番前」(左折) →700m 先「久保沢」(左折)後100m先(右折)→県道510号線→5.6km 先「串川橋」(右折)→国道412号線 →1.6 km先 「関」(右折)→2.4 km先「青山」(左折)

■道志みち~富士スピードウェイ(FINISH)
→国道413号線→43.3 km先「山中湖」(右折)→9.8 km先「旭日丘郵便局」(右折)→箱根裏街道→12.5km 先「岡村(製)前」(左折)後 600m(右折)→5 km先(左折)富士スピードウェイ→1周後 Out(直進 →1.5 km先(右折)後 700m 先「軍地蔵尊」(右折)→1.5 km先(右折)後 200m先(右折)→2 km先(右折) →3 km先(左折)→富士スピードウェイ1周

※「」は交差点名
※距離数は目安

 なお、出走者数について、男子は130人、女子は67人となる。国内における選考基準については、JCF(日本自転車競技連盟)から今月中に発表される予定。

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