白馬で開催、子どもが主役の真夏の祭典未来のトップライダーが白馬で競った! JOCジュニアオリンピックカップ 全国ユース選抜MTB大会

by 中村浩一郎 / Koichiro NAKAMURA
  • 一覧

 JOC ジュニアオリンピックカップ/2018全国ユース選抜マウンテンバイク大会が長野県白馬村で8月4、5日に開催された。8月初頭の白馬をMTBに乗った子どもたちが競い合う毎年恒例のキッズ&ユースを対象としたレースだ。

小学4年生クラスのスタート10秒前。静寂の中にも闘志が燃える音が聞こえるような気がする Photo: Koichiro NAKAMURA

 レースのメイン会場となるのは、長野県白馬村の競技場スノーハープ。このレースに先駆け、1週間ほどの小学生MTBキャンプが開催されるため、この期間の周囲では、多くの小中学生たちが楽しげにMTBに乗り、白馬でのアクティビティを楽しむ姿を目にすることとなる。

スノーハープのコース中腹から白馬岳方面を望む Photo: Koichiro NAKAMURA

 レースのメインは日曜日だが、土曜日の午前中は親が出場できるレースが開催され、午後には平野星矢、松尾純、竹内遼、佐藤寿美らMTBトップライダーが講師となり、MTBのライディング技術などを子どもたちに教え伝えるスクールなどが開催された。

ゴール直前にメカトラブルか、長島梨邑のゴールシーン Photo: Koichiro NAKAMURA
木竹優宗がジープロードを登る Photo: Koichiro NAKAMURA

 レースが行われる日曜日は快晴で、避暑地で有名な白馬も昨今の暑さにはかなわず、熱中症が心配された。しかしスタッフが、積極的な水分摂取とレース中の水掛け、そして走行後は、楽しげなプールに飛び込むことを推奨。暑いさなかの水遊びの要素も加わって、クールダウンどころかヒートアップしそうなほどプール付近は盛り上がっていた。

前をゆく松永陽向を追う飯塚嵐と木竹賢心 Photo: Koichiro NAKAMURA
シングルトラックをゆく澤村玲奈 Photo: Koichiro NAKAMURA

 コースは、速度の出る舗装路と、広めのジープロード、そして車体一台が通れる土道シングルトラックが巧みに織り交ぜられたレイアウト。年齢・学年ごとに走行コースが分けられているため、ランニングバイクで出場したキッズクラスから、MTB大好きおじさんまで存分に走れ戦えるコースとなった。

ジープロードの下りで加速する瀬戸山紀介  Photo: Koichiro NAKAMURA
競り合う小林大恭(右)と山本歩月(左) Photo: Koichiro NAKAMURA

 シングルトラックに入ると暑い日差しが遮られてひんやりする。そのトレイルはMTBを愛する白馬のローカルライダーが、年月をかけて作り慈しんだもの。テクニカルながらも走りの楽しさを失わないよう流れがあり、難しそうな見た目とは裏腹に、小学生でも無理なく走りきれる。パパママクラスの大人たちのほうが、常識というフィルターを通した目でトレイルを見ているためか、子どもならなんともないところで「オットット」となっていたりもする。

熱中対策=プール+シャワー=超楽しい! Photo: Koichiro NAKAMURA
レース後に選手を大人がプールに運んでドボン Photo: Koichiro NAKAMURA

 今日はフィードゾーンでもらえる水が大切な役割をする。飲むのはもちろんだが、それ以上に頭から「ジャバァ」とかけるのが重要だった。おおっぴらに頭から水をかぶれるのは楽しい。フィードゾーンでMTBトップライダーから上手に水を受け取れた選手たちは、なんだか嬉しそうに水をかけられ、受け取れなかった選手は悔しそうな顔をして、さらにペダルを踏み込んだ。

中尾涼介は巧みな技術でシングルを抜ける Photo: Koichiro NAKAMURA
シングルでの下りも躊躇しない嶋田耕 Photo: Koichiro NAKAMURA

 キッズのレースは、 レース中はもちろん、その後の選手たちの動向も見ものである。例えば世界選手権を走ってオールアウトした大人選手たちは、ゴール後に座り込んで空を見て呆然としていたり、スタッフの胸に顔を埋めて細かく震えていたりもするのだが、キッズの世界では、この感情表現はさらに激しい。

原あさひの安定した走り Photo: Koichiro NAKAMURA
中村暖輝の絶妙なコーナリングテク Photo: Koichiro NAKAMURA

 ゴール後に勇ましくガッツポーズする選手、親の慰めも構わず泣きじゃくる選手、計測チップ回収を振り払ってどこかに消えていく選手、プールへ直行する選手。こういった様々な感情が自分の中から盛り上がり、それがとめどなく全開で表に出てしまうというのは、大人ぶらなければならない大人たちには微笑ましく、そして羨ましくもあった。

確かにボトルを受け取った西川悠介 Photo: Koichiro NAKAMURA
成田 光志 は着実にトルクを掛けて走る Photo: Koichiro NAKAMURA

 すべてのレースが終了した後の表彰式では、白馬村の公式キャラクター「ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男III世」があしらわれた、レインボー感あふれるジャージが各クラスのチャンピオンに手渡された。以下に各クラスのリザルトと、表彰台の模様をお伝えしよう。

力強い走りで森を抜ける松井颯良 Photo: Koichiro NAKAMURA
ヘッド・トゥ・テールで争う坂口竣亮(左)と村上ヒカル  Photo: Koichiro NAKAMURA

 ここに並んだ顔ぶれが数年後、日本のMTBトップライダーとなっている可能性はとても高い。平林有里、沢田時、佐藤寿美、川口うららなど、この表彰台を経てトップライダーとなった選手は多い。以下の写真は、いつものレースレポートでの表彰台写真とは異なり、未来のトップレーサー選手名鑑でもある。数年後に見返すのが楽しみである。ウェブサイト記事のありがたみの一つとも言える。

男子U18の表彰台。左から2位の村上裕二郎、1位山口創平、3位中島渉 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子U18の表彰台。優勝した渡部春雅 Photo: Koichiro NAKAMURA

U18男子
1 山口 創平 (滋賀県・比叡山高校) 27:13.04
2 村上 裕二郎 (愛媛・松山工業高校) 27:17.89
3 中島 渉 (埼玉・埼玉栄高等学校) 28:21.76

U18女子
1 渡部 春雅 (神奈川・駒澤大学高等学校) 20:46.95

男子U15の表彰台。左から2位の柚木伸元、1位野澤瑠、3位高橋翔 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子U15の表彰台。左から2位の中嶋理央、1位中島瞳、3位日吉愛華 Photo: Koichiro NAKAMURA

U15男子
1 野澤 瑠 (北海道・滝川市立江陵中学校) 19:02.72
2 柚木 伸元 (三重・四日市市立南中学校) 19:31.31
3 高橋 翔 (東京・東京都西東京市立明保中学校) 19:47.93

U15女子
1 中島 瞳 (埼玉・川越市立霞ヶ関東中学校) 21:57.50
2 中嶋 理央 (北海道・砂川市立砂川中学校) 22:40.27
3 日吉 愛華 (愛知・豊明市立栄中学校) 23:00.90

男子小学6年生の表彰台。左から2位の遠藤弓弦、1位楠侑磨、3位山田愛太 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学6年生の表彰台。左から2位の原あさひ、1位長島梨邑、3位吉川陽菜 Photo: Koichiro NAKAMURA

小学6年生男子
1 楠 侑磨 (宮崎県・西都市立妻北小学校) 21:01.82
2 遠藤 弓弦 (千葉県・富津市立環小学校) 21:35.25
3 山田 愛太 (長野県・白馬村立白馬北小学校) 21:37.57

小学6年生女子
1 長島 梨邑 (千葉県・鎌ヶ谷市立南部小学校) 26:38.80
2 原 あさひ (長野県・白馬村立白馬南小学校) 27:29.27
3 吉川 陽菜 (長野県・白馬村立白馬南小学校) 29:46.46

男子小学5年生の表彰台。左から2位の成田光志、1位松井颯良、3位垣原弘明 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学5年生の表彰台。左から2位の西原夕華、1位石川七海、3位原つばさ Photo: Koichiro NAKAMURA

小学5年生男子
1 松井 颯良 (三重県・四日市市立中部西小学校) 21:49.48
2 成田 光志 (東京都・須賀川市立第一小学校) 22:13.52
3 垣原 弘明 (東京都・私立目黒星美学園小学校) 22:21.82

小学5年生女子
1 石川 七海 (千葉県・八千代市立緑が丘小学校) 24:22.01
2 西原 夕華 (大阪府・島本町立第一小学校) 25:24.44
3 原 つばさ (長野県・白馬村立白馬南小学校) 26:31.40

男子小学4年生の表彰台。左から2位の工藤遙真、1位中仙道侑毅、3位佐竹清亮 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学4年生の表彰台。左から2位の菊地心晴、1位日吉彩華、3位小林碧 Photo: Koichiro NAKAMURA

小学4年生男子
1 中仙道 侑毅 (埼玉県・上尾市立大谷小学校) 14:16.02
2 工藤 遙真 (北海道・滝川市立滝川第二小学校) 14:23.19
3 佐竹 清亮 (千葉県・浦安市立入船小学校) 14:44:38

小学4年生女子
1 日吉 彩華 (愛知県・豊明市立栄小学校) 15:22.30
2 菊地 心晴 (栃木県・宇都宮市立桜小学校) 15:43.99
3 小林 碧 (茨城県・つくば市立栄小学校) 17:31.26

男子小学3年生の表彰台。左から2位の森大志、1位北津留新羽、3位西村智輝 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学3年生の表彰台。左から2位の坂口奈津実、1位有松鈴々菜、3位関真凛 Photo: Koichiro NAKAMURA

小学3年生男子
1 北津留 新羽 (福岡県・北九州市立花房小学校) 14:40.21
2 森 大志 (富山県・富山市立月岡小学校) 15:51.53
3 西村 智輝 (東京都・品川区立品川学園) 16:31.70

小学3年生女子
1 有松 鈴々菜 (福岡県・北九州市立花房小学校) 13:54.32
2 坂口 奈津実 (福岡県・北九州市立沼小学校) 15:41.06
3 関 真凛 (埼玉県・所沢市立名峰小学校) 16:48.51

男子小学2年生の表彰台。左から2位の楠泰駕、1位郷津輝、3位木竹優宗 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学2年生の表彰台。左から2位の原みらい、1位竹中珠央 Photo: Koichiro NAKAMURA

小学2年生男子
1 郷津 輝 (東京都・江戸川区立宇喜田小学校) 15:42.95
2 楠 泰駕 (宮崎県・西都市立妻北小学校) 16:04.43
3 木竹 優宗 (長崎県・佐世保市立清水小学校) 16:55.12

小学2年生女子
1 竹中 珠央 (京都府・京都市立七条第三小学校) 18:48.45
2 原 みらい (長野県・白馬村立白馬南小学校) 22:24.02

男子小学1年生の表彰台。左から2位の田畑遥都、1位飯島大也、3位吉川世名 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子小学1年生の表彰台。左から2位の澤村優奈、1位山本歩月、3位吉川心晴 Photo: Koichiro NAKAMURA

小学1年生男子
1 飯島 大也 (福島県・町立矢吹小学校) 8:50.08
2 田畑 遥都 (静岡県・磐田市立富士見小学校) 9:34.83
3 吉川 世名 (埼玉県・蓮田市立黒浜西小学校) 9:46.83

小学1年生女子
1 山本 歩月 (静岡県・西伊豆町立田子小学校) 10:08.81
2 澤村 優奈 長野県・松本市立明善小学校) 12:32.11
3 吉川 心晴 長野県・白馬村立白馬南小学校) 13:16.24

男子キッズAの表彰台。左から2位の渡邊善大、1位田中旭、3位横山沙岩 Photo: Koichiro NAKAMURA
男子キッズBの表彰台。左から2位の渡辺怜旺、1位岩橋直毅、3位青木翔空 Photo: Koichiro NAKAMURA
女子キッズAの表彰台。左から2位の平川凜、1位飯島花怜、3位石川凜 Photo: Koichiro NAKAMURA

男子キッズA
1 田中 旭 (長野県・HMBC) 3:01.70
2 渡邊 善大 (長野県・HAKUBA MOUNTAIN BIKE CLUB) 3:11.55
3 横山 沙岩 (兵庫県・高岡育児園) 3:27.98

男子キッズB
1 岩橋 直毅 (埼玉県) 1:24.42
2 渡辺 怜旺 (神奈川県) 1:26.06
3 青木 翔空 (長野県・FreedomBikes) 1:27.90

女子キッズA
1 飯島 花怜 (福島県) 3:30.07
2 平川 凜 (長野県・HMBC) 3:30.74
3 石川 凜 (千葉県) 34:35.72

関連記事

この記事のタグ

マウンテンバイク

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

自転車協会バナー
CyclistポケットTシャツ

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載