レンタル観光拠点にMTBパークもオープンミヤタサイクルが「MERIDA X BASE」をオープンし新車種を発表 静岡県東部の自転車聖地化に貢献

by 中村浩一郎 / Koichiro NAKAMURA
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 ミヤタサイクルが国内で独占販売権を有するMERIDA(メリダ)のブランドイメージ向上を目指し、最新モデルの国内取扱全車種を揃えた世界最大級展示・試乗施設 「MERIDA X BASE」(メリダ・エックス・ベース)を静岡県伊豆の国市にオープンします。それに先立ち、7月26日に新施設発表会並びにMERIDA最新モデル発表会を行いました。自転車ライターの中村浩一郎さんのレポートでお届けします。

報道陣に公開された世界最大級展示・試乗施設 「MEIDA X BASE(メリダ・エックス・ベース)」 Photo: Koichiro NAKAMURA 

◇         ◇

 7月26日、ミヤタサイクルが静岡県東部地区にていくつかの発表を行った。その大きな内容は以下の3つ。

①伊豆の国市の伊豆ビレッジ内にMERIDAの展示・試乗施設となる『MERIDA X BASE』を9月1日にオープン。
②メリダ2019モデルの発表。
③御殿場市にMTBパーク『御殿場MTBパークFUTAGO』が今年秋口にオープンする。

 それぞれの概要を紹介していこう。

①『MERIDA X BASE』9月1日にオープン

 昨今の静岡県内での自転車機運の高まりを受け、ミヤタサイクルはMERIDAバイクのショールーム、レンタルバイク施設、そして自転車ツアーの拠点となる施設、『MERIDA X BASE』(メリダ エックス ベース、以下Xベース)を9月1日にオープンする。

「MERIDA X BASE」で開かれた「MERIDA」の新製品発表会 ©MERIDA
アルカンシェルがお出迎え ©MERIDA 

 Xベースの立地は静岡県伊豆の国市の『伊豆ビレッジ』内、伊豆箱根鉄道・田京駅から徒歩10分ほどとなる。大きな体育館ほどの広さがある建物の内部には、MERIDAの最新バイクが200台ほど常時展示される予定で、製品に実際に触れて確かめられるショールームのような役割を果たすものとなる。

最新ロードバイクを含め、200台が整然と並ぶ ©MERIDA

 展示されるのは、マウンテンバイク、ロードバイク、子供用バイク、そして昨今盛り上がりを見せるe-BIKE(スポーツ電動アシスト自転車)など。MERIDAの設計思想や製品の最新コンセプトを眼と手で確かめられる機会を提供する。

 ここでは車体本体の販売は行わず、レンタルバイクを提供していく。伊豆周辺へ観光に訪れた方々に、自転車という“製品”ではなく、ライドという“体験”を提供するのが大きな主旨。Xベースの名前の由来である、「XCITING(EXCITING)=楽しさ」を「XCELLENT(EXCELLENT)=最高」の環境で「XPERIENCE(EXPERIENCE)=体験」してもらうというものだ。

Xベースにはウェアやアクセサリー類も揃う ©MERIDA
マウンテンバイクも勢ぞろいする ©MERIDA
ZWIFTの体験スペースやラウンジなども用意された ©MERIDA

 一方でヘルメットや工具といった実際のライドに必要なグッズは販売され、ZWIFTの体験スペースやラウンジなども用意される。レンタル自転車による伊豆観光の拠点としての活用を見込んで用意されたトータルなエクスペリエンス・システムである。

 2020年のオリンピック・パラリンピックに向けた盛り上がりでの観光客の利用はもちろんのことだが、「オリンピックの後も、伊豆東部をサイクルスポーツの聖地としていきたいという想いがある」との主旨のプレゼンを、高谷信一郎社長は行った。詳細は8月1日に開設予定の公式ホームページにて。

②e-MTBなど2019モデルの発表

 2019年のメリダ製品が発表された。大まかな方向性としては、実際にフレームを作る工場と技術を持つメリダがその技術力を更に磨き上げたといった印象だ。いわゆるマーケティングやストーリーではないマニュファクチュアならではの技術力で「見れば、ではなく乗ればわかる」勝負に全面的に打って出たというところだろうか。

 各種新車の中から、発表の場にてとりわけ深く説明されていた3モデルを紹介しよう。

●SCULTURAがさらに軽量化

 世界トップチームのバーレーン・メリダ プロサイクリングチームが使用する「スクルトゥーラ」の最新モデル。昨年モデルに比べさらなる軽量化に代表されるリファインメントを加え、2018年モデルまでのチームイメージカラーであったブルーがブラックへと変更。グラフィックにも大幅な変更が施された。

バーレーン・メリダカラーの「SUCULTURA DISC TEAM-E」2019年モデル ©MERIDA

 もちろん現在の主流となりつつあるディスクブレーキも選べ、この場合には搭載されたメリダ独自のクーリングシステムにより、長い下りでも安定した制動力を得られるようになっている。

■SUCULTURA DISC TEAM-E
税抜価格:1,200,000円(完成車)、329,000円(フレームセット)
サイズ:44、47、50、52、54(完成車)、44、47、50、52、54、56
コンポ:シマノDura-Ace Di2 ディスクブレーキ

●シクロクロス「MISSION」

 シクロクロス用の新型「ミッション」は、レース使用に加え、街での利用も念頭に入れた仕様が特徴的だ。ジオメトリーはレース用の高速向け、ドロづまりを考慮しタイヤクリアランスを広げるためシートステー部のブリッジは排除されているが、これをつけ外し可能なブリッジとし、泥除け用のフェンダーを装着可能とした。フレーム素材にカーボンとアルミモデルを用意しているのは一般的だが、アルミモデルの価格は17万9900円(税抜き)、これはかなり戦略的だ。

アルミモデルのシクロクロス「ミッションCX400」 ©MERIDA
26インチホイールを採用するキッズモデル「ミッションJ CX」 ©MERIDA

 加えて26インチホイールを採用するキッズモデル「ミッションJ CX」11万5900円(同)もリリース。自分の子供にこそ確かなバイクを、という親サイクリストの希望を性能的にも価格的も納得させるモデルとなっている。

汎用性の高い「MISSION CX 8000-E」 ©MERIDA

 完成車のコンポは電動式のアルテグラで、ホイールにはヴィジョンのカーボンホイールを装備。また、オプションとしてマッドガードが装着できるリムーバブルステーを配するなど、普段使いも考慮した汎用性の高いシクロクロスレーサーとなっている。

■MISSION CX 8000-E
税抜価格:700,000円(完成車)、249,000円(フレームセット)
サイズ:47、50、53、56
カラー:ネービー/ブラック/レッド
重量:7.9kg(47サイズ)

●e-MTB「eBIG.SEVEN」が日本上陸

 ヨーロッパでは確かな販売実績を作ってきたメリダのe-MTBがついに日本でも発売される。特筆すべきは19.2kgという、20kgを切るこれまでにない重量。その軽さと短めのリアセンターを採用した取り回しの素早さも相まって、細かなシングルトラックでの取り回しや、アクション系のライドにも存分に対応する。

 タイヤの太さは2.2を標準とするが、その軽さのせいか、今となっては『細め』であるこの太さでも問題なく、かえってその走りの軽さが強調される結果となっている。

「MERIDA」が日本国内で初展開するe-MTB「eBIG.SEVEN 600」 ©MERIDA

■eBIG.SEVEN 600
税抜価格:359,000円
サイズ:43cm(M)
カラー:ブラック/グリーン
重量:19.2kg

③『御殿場MTBパークFUTAGO』が今年秋にオープン

 御殿場市をベースとする宿泊施設を運営する企業「時之栖」が主体となり、御殿場市内の森林にMTB用パーク『御殿場MTBパークFUTAGO』をオープンさせる。

 このパークは、もともと木材を運ぶルートを“再利用”し、MTBコースとして再設計したもの。パーク全体の広さは40ヘクタールあり、現在大きな注目を浴びるe-BIKE向けコースから、一般的なMTB用のコースまで、さまざまなコースを用意するとのこと。レンタルMTBも用意され、もちろんe-MTBのレンタルもあるそう。

 本格オープンは2018年秋口を予定。将来的にはトレールランやハイキングなどさまざまなアウトドアアクティビティにも利用できる100ヘクタールのパークへと拡張したいとする。

 発表当日に行われた記者会見では、時之栖の庄司政史社長が「地元地権者の方々に大きなご協力を頂き実現した。将来はさらなるすばらしい施設とし(御殿場市を)元気が出る街にしたい」との主旨を語った。同席した若林洋平市長は「学校の授業に取り入れていきたい。子供たちの教育材料として、そして地元からオリンピアンが出るように、と願っている」との主旨を述べた。

 この発表に伴い、コースの一部が試乗可能となった。今年3月に発売となったe-MTB「ミヤタ・リッジランナー」で試乗して、走行感を実際に体験してみた。

 路面にはウッドチップが敷き詰めてあり、走り心地がよくグリップ力も高く安全。これは昨今のMTBパークの主流とも言える路面で好感触。コース幅は広く、並走して走れるため、特にe-MTBでは、仲間の乗車技術は全く関係なく、喋りながら同じスピードで走れたのが大変に楽しかった。

 コースには、普通のMTBでは押してしまう坂もあったが、そこでe-MTBが活躍した。そのグリップ力の高さもあり、上り坂でも時速10kmほどの速度が安定して出せる。平均15kmほどの速度がトレール内で得られるはず。MTBに乗りなれない女性とともに走ったが全く問題なく、ライド中にも笑顔での会話が続いた。こんなの普通ありえない。

 上の動画でコース状況を確認し、そして同行の女性が走行中に発した実際のコメントを聞き、e-MTBで走る当パークの走行感を感じて欲しい。e-MTBの“E”とは、すべてのライダーが同じスピード、同じ楽しさで走れるようになる、EQUALIZER(イコライザー)の“E”かもしれない。今秋の本格コースオープンを心待ちにしたい。

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