HELLO, サイクリングチーム! 活動広げ部へ“昇格”、社内ネットで情報共有 CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)自転車部

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 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェアの受託開発、情報処理サービスなどを行う東証一部上場の大手システムインテグレーターだ。実はCTC社内には会社公認の「自転車部」があるという。大企業で“部活動”を立ち上げたサイクリストたちに話を伺った。

部のユニフォームを作った直後に参加した「東京エンデューロ」での一枚。ウエアの色については意見がまとまらず、結局2バージョンを作成した(CTC自転車部提供)部のユニフォームを作った直後に参加した「東京エンデューロ」での一枚。ウエアの色については意見がまとまらず、結局2バージョンを作成した(CTC自転車部提供)
現副部長の松本一成さん現副部長の松本一成さん

 「自分一人でやっていると、走り方とかパーツの事とか、色々疑問が出てくる。そういう話題を共有できる仲間が欲しかったんです」。創部のきっかけについて、設立時からのメンバーで現在は副部長を務める松本一成さんはこう語る。「自分が身に付けた自転車知識を誰かにしゃべりたい」という動機もあったそうだ。

 東京・大崎オフィスで仕事をする松本さんが、周囲のメンバーを誘って自転車部の設立を企画したのは2007年のことだ。ちょうど同時期に、霞が関の本社でも自転車部を設立しようという動きが起こる。初代部長を務めた清水利明さんのグループだ。清水さんもまた、一緒に自転車で盛り上がれる仲間を探していた。

 最初は全く無関係に立ち上がった二つの動きが、やがて一つになるのは自然な成り行きだった。こうして現在の自転車部の母体ができあがる。しかし「相互会」に登録されるまでの道のりは長かった。

部活動への道のり

 グループ社員7200人を抱えるCTCには、相互会という部活動を支援するシステムがあり、野球、サッカー、ゴルフから、囲碁、将棋、茶道や俳句まで、29もの部がある。その活動には会社から支援の助成金も下りている。

初代部長を務めた清水利明さん初代部長を務めた清水利明さん

 自転車の仲間は集まったものの、「当時は幽霊部員も含めて申請していたので、実際に活動していたのは10人弱。『常時18人以上の活動があること』という相互会の規定に届きませんでした」と清水さん。「相互会は社員の親睦の場という規定があり、自転車のように一人でできるスポーツはなかなか認められない。活動が特定のメンバーに偏っていてもダメ。皆でやる意義を認めてもらう必要がありました」と苦労を振り返る。

 清水さん達は相互会への正式登録を目指して、まずは同好会として活動をスタートさせる。走行会や合宿、そして「ツール・ド・ちば」といったサイクリングイベントに参加するなど、実績を重ねていった。現部長の小島克俊さんがメンバーに加わったのは、この頃だった。

現部長の小島克俊さん現部長の小島克俊さん

 「相互会登録までの道のりは、まるで労働争議のようでしたね(笑)。ロビー活動というか、とにかく活動をアピールしました。『こんなに親睦してるぞ!』と(笑)」と小島さん。

 その年、翌年と地道に活動を重ね、メンバーも増加。さらに、スポーツサイクルへの認知も向上したことで、最初の申請から2年半後の2009年末、ついに相互会への登録が認められ、自転車部が正式発足した。

 現在のメンバーは約30人。部員の年齢は20代から50代後半までと幅広く、最近は女性の部員も増えているそうだ。車種はロード系が中心だが、ミニベロでのツーリング派や、クロスバイクに乗るメンバーもいる。
 

イントラネットを活用 ブログで自転車談義

イントラネット上にある自転車部ブログイントラネット上にある自転車部ブログ

 自転車というスポーツの特性上、普段は個人での活動が中心となるが、それを繋いでいるのがイントラネット(社内のみで閲覧可能なネットワーク)内に設けられた自転車部ブログ。いかにもIT企業らしい仕掛けだ。ブログを特別に見せていただいたが、ロードでバリバリ走る様子から、輪行ツーリング、メカ談義まで、様々な話題が書き込まれていた。その豊富な内容から、自転車部員以外の社員による閲覧も多く、社内のアクセスランキングも常に上位を保っているとのこと。外部から見られないのは何とも残念だ。

 設立の苦労があったからこそ、メンバーを大切にしている。部の活動においては、幅広い参加者全員が楽しめるよう、その内容には腐心しているという。合宿は現地集合で、参加者は自走や輪行などで走る量を調節できるようにし、宿舎ではメンテナンス講習会などのイベントを開催して盛り上げている。走り方はそれぞれだが、メカニック関連の話題が非常に盛り上がるのは、技術系ならではだろうか。

CTC自転車部では地域の支部ごとに走行会を企画している。千葉支部の走行会で印旛沼のサイクリングコースを走った際に、佐倉ふるさと広場で撮影した一枚。自転車部設立初期の頃だ(CTC自転車部提供)CTC自転車部では地域の支部ごとに走行会を企画している。千葉支部の走行会で印旛沼のサイクリングコースを走った際に、佐倉ふるさと広場で撮影した一枚。自転車部設立初期の頃だ(CTC自転車部提供)
走行会での一枚(CTC自転車部提供)こちらも走行会での一枚(CTC自転車部提供)
会社が契約している保養所で行った合宿での一枚。初心者の参加も多かったので、パンク修理の講習、輪行のやり方、洗車の方法、集団走行時のハンドサインの出し方、自転車トレーニング理論講座などを半日ほどかけて行った(CTC自転車部提供)会社が契約している保養所で行った合宿での一枚。初心者の参加も多かったので、パンク修理の講習、輪行のやり方、洗車の方法、集団走行時のハンドサインの出し方、自転車トレーニング理論講座などを半日ほどかけて行った(CTC自転車部提供)

 「最近は必ずお客さんに自転車競技の経験者がいて、話が合うんですよね。ただ、みんな一人でやっているので、部があると言うと羨ましがられます」と小島さん。今後は外部との交流も目指したいという。「外部向けに情報発信はしていないし、そういう情報も集めてこなかったけど、(Cyclistの)今回の記事がきっかけになって、何かコミュニケーションできたら面白いなと思います。エンデューロとかに出て、同業他社同士で勝った負けたとワイワイやったり。負けませんよ(笑)」

 自転車をキーワードに、仲間の輪はさらに広がりそうだ。

(米山一輝)

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